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2012年5月 6日 (日)

Valve従業員マニュアル

 いかん、大型連休最後の日、他にもやることいっぱいあるのに、Valve従業員マニュアルにはまってしまった(笑)。 

 ひとつ面白いところがあるので、これを紹介して終わりにしよう。そうじゃないと私の気がすまない。この話題が「決着」した感覚が得られない。

 感じとしては、私が昔読んでいた「一分間マネージャー」(The One Minute Manager)シリーズのノリによく似ていますね(1990年代)。
 個人的なシリーズ最高傑作は「一分間マネージャー、サルに出会う」(The One Minute Manager Meets the Monkey)。人生観というか就業観が変わりました。大名作。邦題はなんだかださかったので省略。

 最近(つっても2000年か)では「チーズはどこへ消えた」(Who Moved My Cheese ?)のノリがちょっと似ているが、ああいう「自分探し」ものは、あまり好きではなかった。 

 言いたいことは、これってプロのライター雇ってお金かけて作ってますね、ということです。

 ええっと、お手元のValve従業員マニュアルの19ページをごらんください。そそ、右側にロケット打ち上げのイラストがあるページですね。 

 Risks

 What if I screw up?

 もしヘマをやらかしたら? 

 過ちを犯したことを理由にValveをクビになった者はいまだかつてひとりもおりません。私たちにはそんなことでクビにする意味がわからないのです。失敗する自由はこの会社にとって大切な特質のひとつです。失策によって人々を罰していながら、人々から何かを期待することなどできないのです。たとえ高価についた過ちであっても、あるいは会社の体面を毀損するようなことになっても、それらも純粋に学びの機会だと考えているのです。過ちはいつでも、修復することも、埋め合わせることもできるのです。

 ヘマをすることは、あなたの前提が誤っていたことを、あるいはあなたが世界を見つめるときに用いるモデルがちょっと間違っていたことを知る重要な方法です。そのモデルを常に更新していき、世界をよりよく見つめることができるようになっていく限り、何も問題ありません。自分の信念を確かめる方法を見つけてください。実験をすることや、より多くのデーターを収集することを決して恐れてはなりません。

 そうすることは予測をたてる助けになりますし、まずい結果が出ることを予め知ることにも役立ちます。「もし自分が正しかったらどうなるんだろう?」と自問してください。「もし自分が間違っていたらどうなるんだろう?」と自問してください。そして「なにがわかるんだろう?」と自問してください。もしまったく予想外のことが起きたのなら、なぜそうなったか理由を考えるように心がけてください。

 もちろん、だめな失敗の仕方というものは存在します。同じ過ちを何度も何度も繰り返すことがひとつ。失敗の前後で、お客様や同僚の意見を聞こうとしないことがひとつ。証拠を決して無視しないでください。それがあなたの間違いを証明している場合には特に。

 But what if we ALL screw up?

 でも、もしみんながヘマをやらかしたら?

 すべての従業員が自律的にそれぞれの決断を行っているのであれば、どうして混沌が訪れないのでしょうか? Valveは正しい方向に進んでいるとどうしてわかるのでしょうか? 皆で自動車のハンドルを握っていたら、そのうちひとりがValveという自動車を道路の外にはみ出させててしまうかもしれないと恐れるのは自然なことです。 

 長い時間をかけて私たちは、チャレンジングなことを手がける、チャンスを逃さない、あるいは脅威に対応する集団としての能力は、その責任をできるだけ広く分け与えることでとても大きく向上することを学んできました。つまり、この会社にいる全員ひとりひとりに分け与える場合のことです。

 私たちは皆、私たち自身とお客様との間の長期にわたる関係を司る給仕役なのです。お客様は私たちが犯した過ちを、ときには社会の名の下に見ています。ときには私たちに腹を立てることもあります。しかし、私たちがお客様たちのことを心から常に一番に考えているからこそ、今よりより良くできると信じてもらえることができるのですし、仮に私たちが今日ヘマをやらかしたとしても、それは誰かを裏切ろうとした結果ではないと信じてもらえることができるのです。

***********

 ああ、くそっ、最後のページも面白いわ。 

 What is Valve not good at?

 Valveが得意ではないことは?

 この会社の設計上、いくつかの欠点があります。私たちは通常、それらのコストに見合うだけ他に良いところがあると考えていますが、コストが見合わない、もう少し上手にできればいいと考えているいくつかの事柄もあるのです。

・新しい仲間に進むべき道を教えること。この本はそのために作られましたが、上にも述べたとおり、今のところこの本一冊だけです。

・人々を指導すること。新しい仲間に教えるだけが不得意なのではなく、手助けが必要な分野について人々の成長を積極的に手助けすることも組織のあり方からして苦手です。同僚を手本にするのは手助けになるかもしれませんが、今のところそれだけです。

・組織の内部に情報を広めること。

・まったく新しい規範を有する人々を発掘し採用すること。(例えば、エコノミスト!産業デザイナー!

・数ヶ月以上先の予測をたてること。

・より伝統的な組織構造で働く方を選ぶ才能ある人々を採用できないこと。これもまた、組織構造上仕方がないことであり、私たちが変えるべきではないことだが、それでも自ら課した制約であることを銘記しておくことは大事である。

 

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