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2012年7月 1日 (日)

ドラゴンズドグマよ、お前もか。

 (以下、ドラゴンズドグマのごくちっちゃいネタバレがあります。全然たいしたことないけど)

 ドラゴンズドグマ、昼過ぎにようやく一回クリア。クリアっていうか、うーん。二周目を開始できる切符をもらったという意味でクリア。 

 レベル72だったかしら。

 なにやらエンディング最後のほうで、アリズンの絆(笑)の人(私の場合セレナちん)がマイ・ポーンまわりのことで不穏なこと(消えてなくなるみたいな?)を口走ってるので、正直エンディング・クレジットが終わって二周目開始まで気が気じゃなかった。

 二周目をはじめて、カットシーンは全部吹き飛ばして、サイクロプスは瞬殺して(簡単だけど)速攻でマイ・ポーンを手に入れるところまで進めて、一周目の彼氏がまだ選べることを確認してほっと一息。そこで封じ手。セーヴしてUSBからPCのHDDにコピってしばらく封印しよう。

 エヴァーフォールとか気合いれてやる人では全然ないので、それで特に問題なし。 

 二人目以降がぜんぜん進んでなかったんで、保存しておいた別ファイルからやりなおす。
 一人目で取りきれていないトロフィー、一部はデーター継続してくれないのかな、たぶん。

(もちろん二周目のキャラメイクの時点で別なルックス・技能でやり直す、って方法はありますけど、レベル70以上でやってもしゃあないしね)

 当然ながら、(セーヴファイルを変えた)二人目には何の情報も引き継がれていないようだ。DLCで購入して共用できるアイテム類のほかは、すっぴんスタート。

 まだレベル6あたりでうろうろしていた新米メイジ女子にはぴったりの買っていなかったDLCを購入。あと衣装セットも思い切って購入。これで買っていないのはリムの結晶サービスパックのみ。私の場合これはいらない。

 ま、たいした金額ではないけど、お布施です。

**********

 おっと、記事の表題の説明をしないと。 

 誓って言いますが、Mass Effect 3 Extended Cutの感想を書いていたとき、DDのエンディングのことなんてこれっぽっちも知りませんでした。

 DD、またしても「円環する時間」のお話でしたねえ。しかもはっきりと「始めも終わりもない円環を断ち切る」とか、「高みに上る」、「くびきから解放する」とかそんなことを言ってましたよね。

 その裏返しは「果てしのない繰り返し」、「幻想と知った上での安寧」でした。

 「お前もか」というのは、その部分を言っています。その話をまた私がしちゃってもいいのか、という。

 Mass Effectの「サイクル」、DDでいうところの「円環」、他にもいくつも例が挙げられますが、逆にそういう時間感覚のないゲーム作品のほうがきわめて稀なのでしょう。

 ひとつにはヴィデオゲームという、コンピューター・プログラムというメディア自体、サイクリック(cyclic、周期的)、イテラティヴ(iterative、反復的)な繰り返しを前提としたものであること。それが非常に得意であり、それ以外は実はとても苦手であるということ。

 文明がある程度確立すると、(それまでの人類にはなかった)円環的な時間感覚が生まれ、やがて文明が近代へと移行するにつれて、直線的な時間感覚が根付いてくること。現代の時間意識はその両者が激しくせめぎあっていること。

 そしておそらく、人類を含めた哺乳類が、広く地上の生物がそういう定めにあるものだということ。ホメオスタシス(Homeostasis、恒常性、ホメオステイシス)。

 そうだとすると、BioWareが言っている「高度な芸術性」(artistic integrity)とは何か。ひとつは、そういう深遠な時間に対する人々の感覚を見事に表現できていること、という意味にも取れるのですが。 

 Mass Effect 3でそれがうまく行っているかどうかはわからない。っていうか、別段うまく行ってないね。
 もちろんDDだって、そんな世界観をうまく表現なんてできていない。できていないと言い切ることについて、私は万全の自信がある。

 Mass Effectは(あるいはDragon Ageも含めたBioWare作品は一般に)、コミットメントのレベルでは優れたゲームであると言っていいのだと思う。
 コミットメントとは、この物語は、主人公は、大事な登場人物はこれから一体どうなるんだろう、と気が気ではなくなること、前のめりに、感情的に、ときとして絶望的なまでに物語に「コミット」してしまうというレベルだ。まあ、普通に言われる「愛」だ。

 一方で、デタッチメントとは、「そうだ、世界は確かにそう動いている」と物語を突き放し、引き気味に、知的に冷静なまでに分析する心構え。科学者のような視点で事態を見守って、「あるある、世界はきっとそうなってるんだよな」と納得する喜びだ。これもまた実は別の種類の「愛」の形だ。

 Mass Effect 3に関して言えば、コミットメントについては文句なしだろう。オリジナル・エンディングに対する「私のシェパードはどうなったの? 銀河はどうなったの?」という世界中のファンの大合唱を見たら、証明終わりでいいよね。皆、怖いほどのめりこみ過ぎ。

 だがデタッチメントについては、オリジナルのエンディングは、どう贔屓目に見てもその喜びを与えることができたはずの部分をはしょってしまった。Extended Cutで多少は物語につじつまが合ったものの、「(その銀河は)本当にそう動いていたの? なんか矛盾してないか?」という根本的な疑問は拭い去れなかった。「きっとそうだ、あるある」とは感じられなかった。

 だから、あのエンディング騒動の元になった批判には「私のシェパードをどうする気?!」というコミットメント方面からのものと、「そんな銀河あるかい!」というデタッチメント方面からのものと、二つの面があったわけです。私がオリジナルで萎えたのはもっぱら後者。

 P4Gはまだクリアしていないので、決め付けられないけど、P3Pあたりの印象から類推すれば、両者どちらもそれなりに良くできているようだ。だから物語としては秀逸なのだと思う(それについてはクリアしてから存分に触れてみたい)。

 DDについて言うと、そのどっちもほとんどできていない。つうか、物語も世界観も最初から存在していないと言い切っておく。

 「私のポ-ンは二周目どうなるの?!」とお前があわてたのはどうなんだというつっこみありますかね? 正直に言えばその部分でコミットメントは間違いなくあったといえるが、100時間以上を費やしてつきあったキャラクターが「はい、チャラ、都合により消えましたあ」というのは、Wizardryの時代ならともかく、今のゲームでは禁じ手と言ってもいいでしょう。そういう手法でコミットを実感させるのはもう下策だよね。

 (これについては、ご紹介いただいた「ゼノブレイド」の社長インタヴューにおいて、開発者たちが似たようなジレンマを吐露していましたね。「ずっと長く付き合った仲間が最後に裏切る」っていうライターの書いたシナリオは、アニメ・コミックの脚本としては秀逸かもしれないが、ゲーム・デザイナー側から拒否られた。プレイヤーが何十時間もプレイしたRPGのキャラクターを取り上げてはいけないというのが理由。
 それってBioWare作品でよくある展開ではないかって? あっちでは、それはプレイヤーのあなたがそう選択した結果だからね、という言い訳が必ず用意されてますよね。上のゼノブレイドの例では必然的に裏切る原案だったそうだ) 

 でもヴィデオ・ゲームは小説や映画ではないから、物語も世界観もそんなにちゃんとしていなくてもいいんだと思う。(あれば尚いいけど)

 スーマリやデモンズ・ソウルと一緒で、「作業」のレベルで「リアリティ」を感じさせることに関しては秀逸なのだ。だから、DDが本当に優れているパートは、さっぱりよくわからないストーリー部分(実際ストーリーなんてないんだけど)ではなく、エヴァーフォールを延々と探索するほうの部分で表現されるんでしょうね。

 そういうRPGも「あり」だとは思うんだけど、せっかくドラゴンを出すんだから、空飛ばさなくちゃならんし、そうなるとフィールドがいるし、やっぱ町とか城とかいるから物語らしいものも少しはつけとこうと、そうなったのかな。

 つまり、面白くするなら元から「モンハン」で十分であるし、「モンハン」のように作ったから優れたものができたのに、これって「モンハン」じゃんと批判されるのがあれなんで、RPGの衣装を無理やり着てみました、ということなんでしょうね。 

 「何がしたいかわからない、雑多な印象」と批判されるのはそこに起因するのだ。だが芯のコンバットの部分では、しっかりと「愉しい世界」を守っている。まあ、モンハン・マニアに言わせればただの「水割り」だろうが、PRGファンは元からアクションなど苦手な層が多いのだ。

 これからDD2を作るんだろうけど、そこから飛翔するカタパルトとしては、このDDは十分な出来栄えだと思いますよ。 

 二周目もやっぱ、愉しいわ。

**********

 (追加。それとエンディング最後の最後のネタバレあり。クリア前の方はここまでが無難。)

 えっと。エンディングでマイ・ポーンがどうなるか気が気じゃない、はコミットメントじゃないのか。それはそうだが、ヘンチマン、フォロワー、コンパニオンのことを気にするのは、なにもDDに限ったことじゃないよね。

 だが、もう一個大事なことを忘れていた。

 エンディング最後に、分厚い史書のページをめくって行くような形式で、社長(アリズン)と正社員(マイ・ポーン)が紹介されますな。

 それだけじゃなく、確か数名の派遣社員、レンタル・ポーンも紹介されますね。

 お付き合いいただいた時間順なのか、獲得Rポイント順なのか、わからないけど、私の場合三名くらい選抜されて表示されました(上位何名じゃなく、ある基準値以上で出てくるなら、プレイヤーによっては、もっと多いのかもしれないが、尺はあわせるか)。

 そうした派遣社員とは、ゲーム内でももう二度と出会うことができなかったんですね。私はフレンド登録とか要請しないもんだから。もし仮にそうしたって、レベル差が大きすぎたり、クラスが変わったりしてどもならんかったかもしれない。

 でも、この趣向とっても好きです。風来坊、流れ者、冒険者の世界は、たしかにそうだろう。ましてや異界から呼び出されるポーンであるから、もう二度とお目にかかれないのだって自然である。

 しかも、最初の出会いだって私の見積もりでは何万人(注)のポーンのうちから、そのレベル帯にいて、(全数表示じゃないはずだから)サンプリングでたまたま表示された中から選んだだけだ。

(注)DDのコミュニティの画像数などから、PS3では日本の30万プレイヤーのうち10%から20%くらいしかオンラインしていないのではないかと見積もっている。海外はPSNのオンライン事情がわからんが、やっぱそんくらいとすると世界で100万本売れたって、10万人から20万人くらいかな。
(上で推測していたとおり、全世界100万本出荷達成、しかもカプコンはDDをフランチャイズ化して続編を計画とのGameSpotの記事)
 http://www.gamespot.com/news/dragons-dogma-global-shipments-top-1-million-6383920

 人生において出会いは偶然である。しかも一度別れたら二度と出会うことはまずない。この出会いは一回こっきりであると期待し、その発想に基づいて振舞え。

 一期一会といいますね。

 「たしかに世界はそう回ってるよなあ・・・。なんか、これってすごい新鮮な感動だよなあ・・・」

 しょうがない、認めよう。デタッチメントによる感動を感じさせる部分もあったのでした。

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コメント

その話をまた私がしちゃってもいいのか<

いいんです~。
「ドラゴンズドグマよ、お前もか」そのセリフが出ることを信じて疑わなかった。

物語も世界観も最初から存在していない<

そうでしょうねぇ。だから、あれ以上シナリオを膨らませることはできないのかなぁ。
たとえ作る側にあったとしても、プレイする側にはなかなか伝わってはこない。
Bio作品の名物、(読むのが面倒ではあるが)コーデックスの存在が神々しく思えてしまう。

エンディング最後に、分厚い史書のページをめくって行くような形式<

これは、素晴らしいと誉めていい演出ですよね。
私の場合、エンディング寸前までいっしょだった派遣さんと気に入っていた派遣さんだったので、思わず「おぉ~!」と声が出てしまった。
ゲーム中のロマンスは安っぽいただの形式なんですが、Vaniさんのいう偶発的?一期一会システムの方に本当の「浪漫」があるのは確かだと思いますよ。
人は生きてる間に、いくつそういう経験をしていくんでしょうねぇ…。

あ、エドマン様の執務室に、髪の毛いっぱい落ちてますね。
これって、領王の激務から?正体がバレることの恐れ?
やっぱストレスたまるんですなぁ。
う~む、厳しいご時世だよな…。

>いいんです~。

 ダメっていわれてもやるんですけどね(笑)。

>あれ以上シナリオを膨らませることはできないのかなぁ。

 いあ、シナリオ・ライターを真剣に雇うかどうかだけでしょう。そういう作り方がキライなんだろうかね。 
 DDの公式を見ても、ディレクター、アート、レベル、そしてコンポーザーが主要スタッフかな。シナリオはディレクターがまとめてるんでしょう。
 
 そのDDの公式でディレクターがいろいろ語ってます。「常時接続は肩は凝るし、同期はレイテンシー問題あるし」とかいちいちうなずけることばかり書いてありますね。うーん、蛇(じゃ)の道は蛇だなあ。

>本当の「浪漫」

 さすがのディレクターも、そこの部分には実は気がつかなかったようですね。「フレンド」と遊ぶことばかり念頭にあったみたいだ。どっこい世の中皆が皆そうじゃないんだよね(笑)。

>エドマン様の執務室

 あれ? ほんとに髪の毛? 実は大統領と事務官の不適切な関係とか・・・(よしなさいって)

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