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2012年8月13日 (月)

【Skyrim】Dawnguard(4)

 実はこのブログ、もう容量が残り1%を切っています。

 先日、Dawnguardの画像をたくさん貼ったせいで、一気にカウントダウンがはじまってしまった。
 テキストだけなら、いくら書きなぐってもまだ半年くらいいける、と踏んでいたのですが、そろそろ、またしてもお引越しを考えなくちゃいけない。 

 そのDawnguardですが、やっぱ裏面(世の中の人にとっては表か)のヴァンパイア・ロード編のほうが格段に面白いね。

 ネクロマンシーもヴァンパイアリズムも「邪悪」というイメージが先行しているため、元からそんな主人公の物語でもない限り、RPGでめったにプレイしないのですが。つまり選択の余地がある限り、逃げまくっていた。

 このことは「ロールプレイヤーは窮屈である」って話と、DAのリード・ライターのゲイダーさんのいう「選ばれない選択肢にも、選ばれないというそのこと自体に起因する、独自の意味がある」というお話と両方を含意しています。

 余談ですが(このブログ自体全部余談(略))、SWTORでシス・サイドをプレイするのすら、抵抗あったんですけどね。もちろん、スター・ウォーズの「邪悪」など表層的には甘あま、せいぜい「ワイルドだろ?」くらいのノリなのだけど、のちにシス卿は(映画「スターウォーズ」で)惑星ひとつ吹き飛ばすことまでします(させます)から、とんでもない邪悪であることに違いはないのです。 

 セラナも、こっちの物語では、一緒に旅をしていても感じ方が前回とぜんぜん違います。

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 同じ造形、同じ声優でも、文脈が異なればまったく違って見えてくる。CRPGの醍醐味っちゃ醍醐味なんですけどね。
 (でも前回と衣装の露出度がえらい違うじゃないか?!)

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「猫だから、そっちの趣味はないのにゃーっ! ロード様、許してにゃん!」 

 申し遅れましたが、こちらのドラゴンボーンはカジート太郎です。

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 それにしても、このフォームは使いづらいなあ。修正Modがわらわらと速攻で出るわけだわ。 

 画像バカバカ貼ると溢れるので、ヴァンパイアにちなんだ雑談でも。(あ、この先読む読者が激減した)  

**********

 じゃあ、「邪悪」ってなんだよ、という話はそう簡単に決着つかない。本当は単純化しちゃいけない。
 私が伝えられるように(だから正確かどうかしらないが)めちゃくちゃ純化すると、「邪悪じゃない」は「他者を利用しない」という意味だと言う説があって、個人的には、これが一番しっくりくる。

 もちろん、誰しも他者を利用しなければ生きていけないのだから、多少は説明がいる。「他者を手段として利用すると同時に目的として扱え」だっけ。定言命法(これ、術語だからどうしようもないけど、確かにわかりにくい、元は独語だが、英訳はcategorical imperative。さらにわからない)。

 他者とは何か。カント先生はもちろんキリスト教の教えに従って人類を想定した。よって動物は除外される(これもあっさり言い切ってはいけないのだろうが、ここはとりあえずそうしておこう)。 

 (追加)ちなみに「神」は究極の他者だが、ここでは除外される。除外しないと、神の恩恵ただそれのみを頼りに戦うDnDパラディンまで邪悪になっちゃうからね!

 ヴァンパイアは、(一般にもそうだし)少なくともDawnguardのそれは、他のヒューマノイド(ヒューマンに限らない)の血を吸わなければ生きていけない。
 ところが「はいそうですか」と血を吸わせてくれるヒューマノイドなんてそうそういないから、まあ人目につかないところで夜道をうろうろしている相手を襲う。よって、ヴァンパイアはどうしても集落、あるいは都市のそばに棲息しなければならない。大抵のヴァンパイア・ストーリーはそうですね。

 Dawnguardでは、実は「邪悪色を薄めるために」ヒューマノイドを家畜化することにしてある。攫って来た(あるいは麻薬を餌にして罠に誘いこんだ)ヒューマノイドは家畜であり、むやみに殺してはいけない掟がある。乳を出す乳牛を食べてはいけないわけだ。当の捕まった本人にしてみれば、立場はあんまし変わらないけどね。延期された死を生きるわけだから。

 (似たように邪悪色を薄める仕掛けを用いたのが、BethesdaのFalloutシリーズ。ヴァンパイアは(輸血用の)ブラッドパックを飲んでもOKにした。プレイヤー、開発者の良心を慰撫するためだろうけど、ヴァンプが晩餐時にパックをチュウチュウってのはいかがなものか。チューペット、ちゅうちゅうアイス、ぽっきんアイスじゃないんだから)

 ちなみに「労働とは延期された死である」と看破したのはボードリアール。かつて労働は戦争捕虜がやるものであり、戦勝した方の市民は労働なんてしない(戦争が仕事)。捕虜が処刑されずに使役されるってことは、捕虜から死が奪われた、延期されただけだ、という意味です。

 ヴァンパイアがキャトル(家畜化されたヒューマノイド)の血を「搾取」(extracting、あるいはmilking)するのは、資本が労働者を搾取(exploiting)するのと似たようなものってことか。ほんとはぜんぜん違う(まずヴァンパイアには拡大再生産のための搾取がいらない。勝手に増殖するはずだ)けど、表面上のアナロジーにはなるね。 

 ヴァンパイアは、ヒューマノイドを「搾取」するでも、その社会・世界に「寄生」するでも、どう呼んでもいいが、少なくとも自分たちだけで自立できないのは確かだ。必ずヒューマノイドを(ほとんどの場合)その意に反して利用しなければならない。
 (ヒューマノイドからみれば)だから根源的に「邪悪」だ。

(もちろん、ここではヴァンパイアにヒューマノイドと同じ「他者を利用するな」という「善」の規範を当てはめている。この部分も実はマルチカルチャリズムを考えるとコントラバーシャルな含意のあるところで、本当は掘り下げるとめちゃくちゃ面白いはずだし、現にそこを掘り下げたヴァンパイア作品もあるはず。だが、ここで今やってもいいことはない。よって放置)

 では、ネクロマンシーはどうか。(ヒューマノイドの)死者の屍を弄ぶのは、確かに直感的に「邪悪」だが、死者は上述の「他者」に当たるのか? 

 当たる。「だって自分が死んだ後に屍を弄ばれたらたまらない」という幼稚な、でもそれ自体ある意味で本質はついちゃってる発想(だけ)ではなく、死者もまた他者、コミュニケーションをとるべき他者、と考えればいい。死者とのコミュニケーションなんてあるの? もしかしてイタコか? いや恐山に出向かなくたって今でも誰でも執り行っているじゃないですか。葬儀である。そういえば、もうすぐお盆だな。 

 よって、上に書いたように「他者を利用しない(利用すると同時に目的として扱う)」のが善であれば、ヴァンパイアリズムもネクロマンシーも善ではない。

 ちょっと待って、善でなければ邪悪なの? DnDみたいに「中立」とかないの?
 まず、「たまには善であり、たまにはそうではない」のは定言命法では善ではない。状況や条件でぶれてはいけないから。そうでないと「定言」にはならない。
 でも、気の迷いでネクロマンシーにちょっとだけ手を染めたのと、恒常的にそうしているのは一緒なの? 同じように処罰するべきなの?  

 DAシリーズでいえばブラッド・マジックが近い(本当は自分の血だけ使っても魔法は成立するから、厳密には違うが)。
 DA:Oのジョワンは、文字通り手慰みとしてブラッド・マジックを弄んでいた。DA2のあのブラッド・メイジたち(思い出すのも腹がたつが、Act2のリアンドラの絡みで登場するあいつらだ)は恒常的に他者の血や屍を弄んでいた。 

 ここは、どちらも邪悪である、と言い切りたいところ。とりあえず邪悪にも濃淡があるってことで逃げよう。上の説でいえば、善の規定には一種類しかない(よって濃淡などない)のだが、それ以外は全部邪悪であるとしても、軒並み成敗するってことにはなりませんからね・・・。 

 なお、DnDでいうところの二大邪悪はネクロマンシーと悪魔崇拝主義(デーモニズム)。 そのほかヴァンパイアリズムも邪悪で、奴隷商(スレイヴァー)も文句なし邪悪。DnDパラディンが成敗すべき敵とはここらへんのことだ。

 奴隷商は(奴隷扱いは手段そのものなので)わかりやすいからいいとして、ディーモニズムはなぜ邪悪なのか。(悪魔信仰は普通「サタニズム」だが、そういうと完全にサタンの登場するキリスト教世界のお話になるので、DnDでもそれは使ってないはず)
 これも言い切る説明をするのは難しい。本来的にはヒューマノイドを利用するためにこちらの世界(現実界)に出てくるから、ってことで割り切るしかないかな。

 DAシリーズのディーモンは、フェイドに棲むスピリットの一種であり、スピリットは現実界のヒューマノイドの情念(美徳、悪徳の形をとる)に対応している。
 だから、そのスピリットがディーモン(邪悪)かどうかは、対応する情念に従って区別される。傲慢、欲望、怠惰、貪欲、憤怒などは、七つの大罪にも似た「自己中心的」な悪徳のリストであり、「自己中心的」であるということは他者を目的として扱ってはいないわけで、ゆえに邪悪である。

 「欲望」はあまり良い訳ではないが、DAのdesireは「情欲」だけに限ってはいない(もちろんcaress(愛撫)やallure(魅惑)などが登場するのでそれも含まれる)。
 まっとうな方法では手に入らないものに対する、分不相応な、自己を見失うほど熱烈な切望。近いのが「欲求不満」の「欲求」なんですが、日本語で欲望と欲求というと前者のほうに悪いイメージがついちゃっている。

 ようやく悪魔が登場したのに、本当に書きたかったことと、ぜんぜん違う展開になっちゃった。長くなったので本当に書きたかったことは次回。

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コメント

Vanity様

今日の記事もとても興味深く読ませていただきました。
「他者を利用しない」というのが「善」の定義だとすると、SWTORの共和国側はまったく善じゃありませんね(笑
まあSWTORに限って言えばアメリカ人の考えるLightとDarkの定義ってわかんねーというのが私の感想ですが。

私はDnD系をやるときは自分のキャラは必ずNeutral Good。日和見な事なかれ主義プレイをしておりました。DnDをプレイしはじめた当初、私にはアメリカ的な秩序と混沌の定義が理解できなかったというのもありますけど。

DAではなぜブラッドマジックがいけないのかが(英語版でやったせいでちゃんと文章が理解できてないせいなのかもしれませんが)これもまたいまひとつ納得ができませんでした。もっと強い力を望んで他人をの血を使っちゃおうと思うのが悪いのか?
それともブラッドマジックを使うとそもそも悪魔に乗り移られやすいの?
自分の手首切るだけならそれが趣味の人も世の中にはいるんだし(ヲイ)自制できる限りは別に使ってもかまわないんじゃないのかとか考えました。
DA2のメイジにいたってはブラッドマジックを使おうと使うまいと多分切れたらみんな100%アボミネーションみたいなイメージ。あとメレディスは多分更年期障害。

>>、まっとうな方法では手に入らないものに対する、分不相応な、自己を見失うほど熱烈な切望。
渇望、ですかねえ?日本語にすると。

 少なくともおひとりは後半まで読んでいただけたわけですね。ありがたや。
 これこそ、ここのブログの本当のテーマですから。ゲームの記事は飾りです(笑)。

>共和国側はまったく善じゃありませんね
 スターウォーズの共和国なんてぜんぜん善じゃありませんね。だって、善は戦争に勝てませんからね、特に邪悪と対峙したときには(映画「ダークナイト」のテーマ)。
 ジェダイこそが善でしたが、全滅しましたね。厳密にはふたり?だけ生き残った(映画版以外の外伝は知りませんが)。次回書こうとしているテーマに直結します。

 ジェダイ・シスの軸にも揺らぎがあるように、DnDの善悪、秩序・混沌に厳密な(公式の)「定義」はありません。あそこでもパラディン(秩序にして善)の掟だけが厳密で、ほかは全部曖昧。
 DAのブラッドマジックの位置づけも曖昧。チャントリーが禁止したから悪。なぜ禁止したかというと、メイカーの神の国を冒涜したのがブラッドマジックだったと信じられているから。一方、善の規範が違うテヴィンターでは、出世のための必須スキル。
 MEシリーズではジェノフェイジ(特定種族の出生率抑制)に対する価値判断があいまいなままで放置されています。全体善とヒューマニズム(人道主義)の相克。んー、厳密にはクローガニズムだけど。
 むしろそういう曖昧さがあるから、矛盾があり、さまざまな解釈ができるから、現実社会の善悪(秩序)(の曖昧さ)を映してるといえるのでしょう。

>渇望
  それ自体に邪悪さは含意されてませんね。切望もそう。
  Pride(プライド、誇り、傲慢)もそうですけど、一見すると美徳のように思えるものこそ、つきつめると一番たちの悪い邪悪なんですね。揺らいでいるから手に負えない(ディーモンに付け入る隙がある)、ってことでしょうか。

 

読んでますよ~~(o^-^o)

>>実はこのブログ、もう容量が残り1%を切っています。
あの、前々から思っておりましたが、張り込み画像をちっさくするのはいかがなものでしょうか?例えば1600×1000を800×500とか…。それだけで1/4ですからね。

ココログの時代にアクセスログを眺めたところでは、うちのブログでわざわざ画像をクリックして下さるお客様はもの凄く少なかったですね。仮にその記事を1000人見て下さったとして、埋め込み画像をクリックして下さる方は1人居るか、いないか。ならサムネイルを大きくした方が良いよね、と思った次第です。

それとココログの自動作成サムネイルをお使いだとすると、それの大きさもかなりなものになっていると思います。どうもココログの圧縮アルゴリズムがタコなようで、画像サイズ1/9なのにファイルサイズ65%とか、アホなことしてます。Ralpha等を使って自分で変換する方が良さそうですね。

>自分で変換する方が良さそうですね。
 
 スロス・ディーモンもびっくりなほど怠惰な性分なんで、わかっちゃいるけどかったるいんです(笑)。Dawnguardの画像は、ちまちま縮小やってますけど。

 以前は片っ端からMSのSkydriveに放り込むと勝手に按配よく縮小してくれたんすよ。今ヴァージョンが改悪されてだめ(ユーザーも結構怒ってる)。

 ブログの画像を拡大する人は確かにいないでしょうね。よそ様のブログ読むときでもめったにしないから。一番の目的は後で自分が英文のせりふを再確認するため。それに尽きるのですが。
  
 しばらく紙芝居も休業せざるを得ないので、DA3が出るころまでに何とかしようと思っています(いつだよ)。

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