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2012年9月30日 (日)

【DA3】お客さまはネ(略)さまです?!

 先の記事で「物語から親の姿を消し去るのは容易なこと」という話がありました。

 そういったことに気がついたのは昔、確かアニメ「スラムダンク」を観ていたときかな。

 あそこでは、よその家庭でもあまり(ほとんど)親が出てこないが、主人公の家庭も一箇所だけ、父親が倒れた?ところでしか登場しない。しかも顔は出なかったはず。

 逆にその「倒れた父親」のシーンで、あの物語は(兄妹の関係にある登場人物などは別にして)「家族」をきれいに除いて構成されていることに気がついた。

 そういう目でアニメやドラマなどを見始めると、ある時期から「家族不在」の物語が支配的になってくることがわかる。いつ頃からか、それはなぜか、そういう考察は陳腐な結論に向かって爆走するしかないので省略します。皆様お気づきのとおりです。

(もちろんコミックは作者自身の志向性によって表現が違ってくるものですから、作品で濃淡はありますが、「家族不在」は流れとして間違いなくある)

 かつては若いカップルだけで一つ屋根の下で長期間一緒に暮らす、という物語は「ありえない世界」、「異常事態」、「ファンタジー」、ぶっちゃけ「妄想」であったわけで、せめて「全寮制」などの設定を持ち込まないとリアリティはなかった。

 「エヴァ」の世界(両親というテーマががんがん前面に出てくる一方で、保護者つきだが男女一つ屋根の下に住む)が過渡的な存在としてあって、今だと「Fate/Stay Night」などはこの世界の一種の完成形でしょうね。

 もちろん今だってリアルではそういう状況はめったにないでしょうが、物語世界では若い男女がふたり(付録ありの場合も含め)で暮らすのは「もはや普通の、むしろ陳腐な設定」になった。
 (「ソードアート・オンライン」ではヴァーチャル・リアリティで実現しているという風に、作者側に「照れくささ」があるほうがまだ受けるようだが)

 その「普通の陳腐な設定」を、リアルで実現しようとしたカップルの忌まわしい親族殺人事件について大澤真幸氏が書いていたが、どっぷり気分が暗くなるので紹介するのはやめましょうね。

**********

http://social.bioware.com/forum/1/topic/371/index/14286782&lf=8

 さて、"dead mom"のスレッドから、今度は「BioWareはファンを大事にするべきだ」スレッド。

 OPの主張は、BSNで声をあげるファンはあくまでファンなのだからBioWare大切に扱え、というものである。BioWareはん、この頃つれなく、皮肉っぽく、辛辣で、無視しはるし、うちらのことがきらいにならはったのどすか?

 先の"dead mom"スレッドのゲイダーさんの皮肉めいたコメント群が念頭にあるようだが、あちらの話はすでに決着していたはずである。

(ゲイダーなら、ぶしつけな発言について、dead momスレッドでOPに謝っていたよ)

"そして、OPひとりに対するレスではなく、だいたい2ページ分のスレッド全部に対するレスであるとも断ってあったはずだ。彼女は個人的レスだと受け取ったようでそこに行き違いがあった。私が無神経なやつだと思わせる意図なんてなかったんだよな。でもこういうフォーラムに登場する開発者は、ある種の「無神経さ」を持ち合わせてなくてはいけない、なんて思うこともよくあるよ。あるいは魂そのものの欠如が必要か。どちらでも好きなのを選んでくれ(ウインク)"

(BioWareのやっていることがもう自分の好みに合わなくなったのなら、世の中の他のことでお好みのものでも探したらどうだ。世界の創造は創造主にまかせようぜ)

"君の言っている意味はわかるが、謹んで反論申し上げる。ある点までは、君の言うとおりだ。もし誰かがわれわれが今作っているようなゲーム、われわれの書いているストーリーを(以前は好きだったが)あまり好きでなくなったとしたら、その時点で自分の好きなものに興味を移すべきだろう。 

 しかし「そのまま飲み込め、好きになれ」という態度を今まで容認してきたことも、これからすることもない。そんなことを許したらファンと交流しているなんてとても言えない。そんな態度ならME3のExtended  Cutのようなものを作ることにはならなかった。あのECはわれわれの創作物を守ろうとしたあげく作ることになったものだ。われわれがどうしてそんなことをするかと言えば、それらのゲームはわれわれの創作物であるからだ。

 そして同時に作品はファンのものでもあると言いたい。われわれの作った世界に没頭してもらいたいと思ってファンを招待しているわけだから。われわれにとって都合のいいようにファンを無視し、ファンは自分たちの都合がいいようにわれわれを無視するとしたら、お互い不遜な態度を続けているだけだ。理想的なのは、われわれが望むものを作ることと、ここで礼儀正しく提供されたファンの声をできるだけ聴くこと、その両方を満足させる際どい線上をうまく歩くことだろう。

(ME1のMakoを使うミッションは多くの者が嫌ったので、ME2では廃止された。それだけが(BioWareの)過剰反応の例でもない)

"フォーラムで不満の声が上がったものが変更されたからと言って、フォーラムの不満の声のみの力でそうなったと思いこむのは注意したほうがいい。それはめったにない。ファンと同じくらいMakoミッションを嫌いな開発者がいたら、自分がなぜ嫌いなのか、その理由をハッキリ認識できるはずだからだ。

 実際、開発者の誰もが支持しない内容の変更がもたらされることはめったにない。開発者みんなの意見がいつも合意に達するわけではないが、ほかの誰かが望むことだけに基づいて決定するなら、ひどいお粗末なやり方と言うしかないね"

(誰も開発者たちの態度を「好き」になれなんて言っていない。だがうまく「付き合う」ことはできる。合理的かつ理性的な方法で)

"ファンは資格(entitlement)の話になるととたんにタッチーになりがち(ピリピリしがち)だ。おそらくその話題がネガティヴな含意とともに持ち出されるとき、どんなことにでも当てはまるように解釈してしまうからだろう。実際そうかもしれないが、しかし、それはすべて個人の行動に拠るのだ。

 自分には、とても気に入って没頭してる作品に対する危惧や意見を表明する「資格」があると感じることがひとつある。その没頭ゆえに、その作品が自分が望むようにあるべきだと指図できる「資格」があると思いこむこととはまったく別のことだ。他の色々なことと同様に一般にはそれは良いことなんだが、やはり行き過ぎの危険がある。

 個人的には、よく考え抜かれた節度あるポストにはもっと頻繁にレスできればいいと思っている。私は「それはいいアイデアだ!」というだけのようなコメントは陳腐だったり誠実ぶっているだけだと考えがちであり、もっと多くのポストに同じようなコメントをよこせという要求が増えるだけで、群集整理が必要になってしまうと思っている。よく考え抜かれたポストはたまたまそれを読んだ開発者を説得するのにより効果的であると思うし、たとえわれわれが本来書き込むべきかもしれない量より少ないコメントしか書き込んでいないとしても、それが効果的だという事実が変わることはない"

 そんなことはみんなわかっているはずだと思うかもしれないが、ここで支配的なのは、大声で耳障りなほうが、実際には誰かの心を変えることができないにもかかわらず、自分の望むものを手に入れることができると考えている意見なのだ。「ファンの態度がぶしつけで、聞くに堪えない不愉快な声があがっている。そんなファンのみんなを幸せにするため、彼らの要求しているようなゲームを作らなくちゃ」と考える開発者なんていないと思うのだが、ファンの中にはどうやらそれを期待している者がいるようだ。

 たぶん、たまにその怒号だけのおかげで何かを手に入れることができた、そういう風に感じられる局面があったから、怒号が何かをもたらすという発想が強化されたのだろうか。だとしたら気の毒なことだ。 

 個人的には、ここの開発者の誰もがフォーラムの議論の質のレヴェルを上げてくれるポストを歓迎しているのは間違いないと思っている。特定のポスターのアイデアに感銘を受けて会話をすることだってある(その後同じ人のポストには特に注意を払っていることだってある)。だからみんなは、自分のリーズナブルな意見がフォーラムのいつものゴタゴタした喧騒に埋もれて無視されてしまうのではないかと心配するべきではない。

 埋もれる可能性がないとは言ってないが。われわれだって、全部を読むなんてどの道無理なんだから"

********** 

 ME3のECこそ、「たまにその怒号だけのおかげで何かを手に入れることができた、そういう風に感じられる局面」であったのではないでしょうか。

 実際にはゲイダーさんが言っているように、ファンの怒号だけではECは生まれなかった。ケーシーはじめ開発陣と責任者であるムジカ氏の決断が(正しかったのかどうかはともかく)必要であった。

 でも客観的に見てECが「怒号の中で実現された」のは事実だ。「怒号」と「実現」の間になんら関係がないとしても、無関係だと冷静に考えることは、その事態に没頭してる人ほど難しい。

 ゲイダーさんの言葉を借りれば、「その上をうまく歩くべき細いギリギリの一線」を踏み外しちゃったという懸念は拭い去れないのです。

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