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2012年9月11日 (火)

ゲーマーはどこへ消えた?

 IGNのコリン・キャンベル氏の記事。毎回いちいち面白いのですが、今回も秀逸。

 USのゲーマーが過去1年で12百万人、全ゲーマー人口の5%近くも減少した。イリノイ州一個分の人口が消えた。いったいどこへ消えた?

http://www.ign.com/articles/2012/09/08/where-have-all-the-gamers-gone

 まあ、文中でも何度もほのめかしていますが、だいたい元のNPDという調査会社の出したゲーマー人口の数字、211百万人(2億人以上ですね)というのが怪しい。

 キャンベル氏もいうとおり、USの人口は311百万人だが、まわりの3人に2人がゲーマーとはとても思えんぞ、というのがあたってるでしょうね。 

 ゲーム業界アナリスト(いつものパッチャー氏)も、「でかい数字はそれ自体うさんくさい。ばかげたでかい数字からでかい数字に変わったという話を真に受ける意味あるの?」と引き気味である。 

 まあ、ここから冗談半分で脱線気味に(でも極めてまじめに)分析が始まるのですが、モバイル、facebook、ハードコア、おこちゃま、いちいち面白い。

 時間もないので全部は紹介できない。さわりだけ。

・モバイル・ゲーマー(ゲームに費やす時間の半分がモバイル・ゲーム)は211百万人のうち12%であった。しかもiPadタブレットを含めゲーミング人口が急速に増加している一角だ。
 だから、ここは違う。

・フェイスブックのFarmvilleはいまや放置農場だらけ。一時期34百万いたヴァーチャル農家は今18百万。16百万が離農したことになる。どっかの国の農水省もビックリ、すさまじい減反率(笑)。
 これはUSに限らず世界中あわせた数字であり、離農者たちがほかのゲームを一切プレイしていないはずもなかろうから、すべてが失われたゲーマーとはカウントできない。とはいえ消えた5%の一部に含まれるのは間違いなくここだろう。

・NPDによればハードコア・ゲーマー(コンソール・オーナー)は全体の21%(2%ダウン)を占め、デジタル・ゲーマー(ダウンロードゲーマー)は16%(4%アップ)。PC特化ゲーマーは13%(2%ダウン)なので、ここには大きな変化がない。フィジカル(現物)ゲームの売り上げは1年で21%ダウンしたが、デジタル販売は急激に伸びている。たとえばEAは過去1年の売り上げの25%がデジタルだったと主張している。

 USのHDコンソール・マシン(X360、PS3のことでしょう)は50百万台。そのうち10%が過去1年にわたり埃をかぶっていたと主張するのは噴飯ものだろう。 

 だが、コンソール・マシンにもここのところほぼ稼動していないと思われる一角がある。WiiはUSで40百万台売れたが、その大多数は最低でも過去一年電源を投入されていない、という見方は固い。
 では12百万Wiiユーザーが過去1年間でプレイをやめたと言えるか?
 Wiiは2011年よりずっと前から埃をかぶっていたと考えるべきなので、それは疑わしい。とはいえ、Wiiのあの爆発的な人気沸騰と、その後の急速な尻すぼみ方は、ゲーマー人口減少の主犯格であることは間違いないといえる。

 パッチャー氏によれば「Wii Fitをプレイしていた80歳以上のWiiオーナーがみんな死んじまったんじゃないの?」だそうだ。半分冗談だが。 

・おこちゃま向け(キッズアンドファミリー)は1年間で7%ダウン、全体の15%まで激減した。USの14歳以下のこどもたちが人口のちょうど15%だ。三歳児がアンケートに答えるわけないが、三歳児の親は答えるだろうから、なかなかのマッチングだ。だが7%ダウンの理由を考えれば、キッズ向けではないゲームに移ったというのが自然だろう。大勢の子供たちが過去1年間にゲームをやめたというのは直感的に考えにくい。ほかのジャンル・デヴァイスに興味が移行したのだ。 

 では答えは何か。

・211百万ゲーマーという数字がそもそもインフレという説は根強くある。それでも数百万のゲーマーが消えたという説も捨てがたい。どこに消えたのか?

 消えたのはそもそもゲーマーじゃなかった。たいていが老人で、人生で今までゲームなどしたことがなかったが、最近ひとつのゲームに熱中していた人たち。Farmvilleか、Bejeweledか、もしかしたらWii Fitか。 

 ひとつのゲームを長くプレイすれば飽きる。彼らの問題はその次に遊ぶ、別のゲームを見つけられなかったこと。別の分野に興味の対象が移っていった。

 ゲーミングはここ数年の間に、人々の広い層にアピールを広げ、特に新しいことに興味のある人たちを取り込んできた。

 彼らがゲームをやめてしまった事実は、ゲームの文化的価値が低く、人気が薄いことを示しているのだろうか。デザイナーや売り手たちは、彼らをゲーミングに引き止めるため努力すべきだったのではないのか? 

 それは高望みだろう。20人中のあるひとりの「ゲーマー」がひとつのゲームしかしないとしたら、また次に一年後に別のゲームをしていると思う? そして、もっと重要なことに、それはゲーミングの将来に多大な影響があると思う? 

 だから、ご同輩方、謎の答えはこれだ。見よ、「消えたゲーマーたち」の正体を。面白いゲームを愉しそうに遊んでるじゃないか!

 (ドミノを遊ぶ老カップルの写真)

**********

 Wii Fitのくだりは何度読んでも愉しい(笑)。通販の健康機器だったんだね。埃かぶるだろう、そりゃあ。  

 産経新聞土曜日に連載のある花田紀凱氏の週刊誌ウォッチング。

 最近、週刊誌が老人(加齢)向けの記事ばかり扱っていると嘆いている。これでは「若者の週刊誌離れも加速する」、って、若者はもうすでに週刊誌は読んでいないと思うんですけど。

 個人的な読みでは、Wii Fitの後を真っ先に追うのは「文藝春秋」。高齢者が死んでいくから、読者も激減していくだろう。なんまいだぶなんまいだぶ。

http://sankei.jp.msn.com/life/news/120908/bks12090812000005-n2.htm

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