フォト
無料ブログはココログ

« 2012年9月 | トップページ | 2012年11月 »

2012年10月

2012年10月29日 (月)

【DA3】Until We Sleep ゲイダーさんインタヴュー

 NYCCのインタヴューなのでだいぶ前みたいですが、Black Horse ComicsのDAコミック三部作完結編、"Until We Sleep"についてのゲイダーさんインタヴュー@newsarana.com。

http://www.newsarama.com/comics/david-gaider-dragon-age-until-we-sleep-nycc.html

 DAコミック三部作(アリスター、イザベラ、ヴァリックのトリオ編)は、それぞれアリスター、イザベラを中心とした"Silent Grove"、"Those Who Speak"に続き、2013年春にリリースされるヴァリックの物語"Until We Sleep"で完結。

 短いインタヴューです。

Q: テヴィンターを後にして、クナリと遭遇し、今度は"Until We Sleep"(UWS)でどこに向かうのか?

A: UWSは葛藤(struggle)の物語、われわれの人生は葛藤の連続である。われわれはまた夢を見る。夢こそ、その葛藤に意味をもたらす。その両方が冒険三部作の最期を飾るテーマとなる。アリスターの父探しの旅のクライマックスでもあり、マジスター・タイタスとの対決の決着もつけることになる。面白くならないはずがないだろう。

Q: Originsのキャラクターであるアリスターを再登場させ、DA2のキャラクターたち(イザベラ、ヴァリック)との間の交流を描くのはどうであったか?

A: 彼らは本来一緒にいるはずじゃない間柄であるということを、ときどき自分に言い聞かせなくちゃならない。私には一緒にいても不思議ではないと感じられる。まるで前からずっと一緒にいたようで、交流させるのも想像していたよりずっと自然なのだ。彼らキャラクターに今まで長く付き合ってきたからだろうね・・・、ゲームのシナリオで私が担当したのはアリスターだけだったのだが(イザベラはシェリル、ヴァリックはメアリーが書いた)。物語の中に三人並べてみると勝手に動き始めるし、なんでも楽々こなしてくれる。こっちにとっては楽な話さ。

Q: 三人の関係を書いているうちに自分で驚くことがあったか?

A: イザベラとヴァリックは元から親しい間柄だった。だがそのふたりとアリスターとのやりとりには少し驚いた。少し無理して関係性を膨らませなけりゃならないかと思っていたが、その必要もなく、交流は至って自然に感じられたよ。ふたりはローグで、他人のことを見捨てず、むしろかかずり合う癖があるから、アリスターが捜索を成し遂げようとがむしゃらに取り組んでいるのを見て、最期には彼の身の破滅を呼ぶかもしれないことが容易にわかったのだろう。ふたりはアリスターがそんな結末を迎えないように見守るわけだ。彼の冒険に付き合っているうちに、自分たちも苦境に巻き込まれることを嘆きつつもね。いわば、ふたりはアリスターの両親代わりだ。アリスターってのは、いつでも親代わりが必要なキャラクターだから、それがちょうどいいのさ。

Q: Dragon Age 3のリリースが公式発表されたが、UWSで、三人とそのゲームとの直接的関係が描かれるか?

A: そうではないね。三巻ものの作品は独立した物語のためのものだ。将来のゲームと関連する要素もあるが、もちろんその場合は登場するゲームのほうで再度紹介しないといけないことになる。プレイヤーひとりひとりのゲームプレイの継続性からみたら、結局のところ、このコミック・シリーズで描かれた出来事が仮に起きうるとしても、まったく違う形になっていたかもしれないしね。

Q: シリーズの「旧友」について、UWSで誰と出会えるのかヒントはもらえるか?

A: このコミック・シリーズは、さらなる旧友との再開を描くことよりも、探求に決着をつけることがテーマだ。だがUWSはヴァリック中心の物語であるとはいっておこう。だから彼の過去について今までよりさらに踏み込んだ話になるだろうね。

Q: (コミックで)ようやくテヴィンター帝国が初お目見えしたのは大変喜ばしかったが、今度の舞台はどこか?

A: もう一度テヴィンターに戻るよ。だがそれよりも大事なことには、今度はフェイドに向かうんだ。理由があってね。 

Q: このコミック全体のできばえはどうか? ゲームの補足にとどまるか、コミック自体が独立した作品となったか?

A: ある意味独立した作品だね。DAのファンにとってはよりいっそう意味を持つことになるだろうから。予備知識のない者たちが読むのにに比べれば、ファンは常にキャラクターたちのことをしっかり見て、より深く知るだろうし、われわれもそれをわかって意図的にやっている。だがわれわれはメイジ・テンプラー抗争とは少し違うことをやってみたかったし、今までゲームで触れていない要素にも触れてみたかった。ちょっとしたロアを紹介してやれば一部のファンは喜んでくれるだろうが・・・、それよりは、DAユニヴァースの中で面白くて意味のあるサイド・ストーリーを描けることのほうが重要なことだろう。

Q: UWSや将来のDAについて、そのほか話したいことは?

A: "Those Who Speak"の Chad Hardinの仕事には息を呑んだ。巻が進むごとによくなっていった感じだ。またこれまでAlex Freedが私の物語をすばらしいスクリプトに仕上げてくれている。キャラクターたちのセリフはだから私のものであると同じくらい、彼のものでもある。彼らが物語に命を吹き込んでくれるのを眺めることができて嬉しいよ。

**********

 イザベラとヴァリックを「おせっかいなローグふたり」みたいに言っているところが受けました。

 ローグには、「ローグ国家」という言葉のせいで「ならず者」、「無法者」のイメージがついちゃいました。Mass Effectでは「ローグ・スペクター」、Mission: Impossibleでは「ローグ・エージェント」とも言いましたね。

 前者は「指揮命令権者の統制が利かなくなった」、「裏切った」、「行動が予測できなくなった」スペクター。
 後者は「当局がその存在を含め一切関知しなくなった(と表明した)」、「見捨てられた」(disavowed)エージェント。

 一方、まあ「ごろつき」(破落戸)の本来的な意味でもあるのですが、渡世人、無頼漢、侠客(任侠道の人)、流れ者、流離(さすらい)人、旅がらす、そこらへんの人たちのこと、あるいはそういう「社会階層」を示すこともありますね。

 「おせっかいなローグ」となると、このうち「侠客」が近い。

 日本の代表的なローグ、「木枯し紋次郎」なら「あっしには係わり合いのねえこって」と立ち去るところだが、実際紋次郎は全部のエピソードで騒動と「係わり合い」になっているから、一緒だな(笑)。

 ロウニン(浪人)は違うんでしょうね。眠狂四郎はああ見えて出自はサムライ、武士ですから。見かけは完璧ローグですけど侠客じゃない。「無法者」ではない。剣客ですね。 

 そういえば、親のかたきを探して旅から旅の姉弟(なぜか必ず姉弟なんだよな、さらに弟はだいたい女装しているのだ)、旅三味線に身を窶(やつ)している場合が多い。

 なんすかね、これはバード? こじつけかな?

 (江戸時代には、かたき討ち(仇討ち)は武士にしか認められていなかったから、ローグではないんですけどね)

 

2012年10月27日 (土)

【DA3】政治的に正しい話題

 あまりの時間のなさに笑っちゃうくらいですが、これは旬を逃すとボツになりかねないねた。

 大統領選挙の時期になると、アメリカの人たちは「政治的に正しい」話題に引きづられるようだ。

 ホモセクシャルねたなどもその部類に属するので、やたらと出てくるのも仕方なしと思っている。
 それからDA3は宗教、信仰などに関するテーマを含むこともあって、「無神論」ネタもありました。

 アメリカの大統領選挙には、どの(今回はどちらの)候補のほうがよりよく「キリスト教的信条や世界観」を実現できるのか、というテーマが伏流している。ことさら口に出して議論されることこそめったにないが、「政治的に正しい」問題はもとより、安全保障、経済、社会保障、財政、すべての争点について語る際には、ここに拠り所を求めるわけです。

 建国の思想からしてがそうなわけだから、キリスト教的信条を有さない候補者が大統領になることはこの先もずっとないのでしょう。

 私の知る限り、次の話題は今まで出なかったような気がする。

 「Mass Effect にはジェイコブがいるのに、Dragon Ageに黒人キャラがいないのはなぜか?」

http://social.bioware.com/forum/1/topic/371/index/14617823&lf=8

 「ヴィデオゲームで興味深い黒人キャラクターが出ることはまれだ。MEのジェイコブはさほど人気があったわけでもないだろうが、少なくとも道は開いたし、未来にも黒人がいることも示した。DAにもフル・パーティー・メンバーにできる黒人キャラを出したらどうか」 

 さすがに、「その話題はパス」という人も数多い。もちろんDAのヒューマンにも「カラード」、有色人種的なデザインのキャラクターは出てきますが、そもそもエルフやドワーフなどの異種族が登場しているのだから、「ヴァラエティ」は担保されているではないか、という意見もある。

 

 テクニカルな話題としては、「MEのキャラクター・モデルが黒人キャラ(の肌のトーン)を見事に描写できるのに対して、DAのほうで同じことをやろうとするととてもお粗末なできばえに見えてしまうのはなぜか?」というものがあります。

 ライターのメアリーさんが答える。

「なぜなら両者はまったく異なるエンジンを用いているから。DAはエクリプス、MEはアンリアル。エクリプスのほうは暗い色の肌をなかなか上手に再現できない。肌の色が濃くなればなるほど、本来グラデーションがあるべきところに、ギザギザなピクセルで構成された線のある圧縮しすぎたjpegのようになってしまう。DA3のフロストバイト・エンジンでは、もっと幅広い肌の色(とりわけ濃い色)が再現できるように願ってます」

 

(現実社会におけるエスニック・グループが、ファンタジー・ゲームの世界でも再現されている証拠を見つけようとしているんだったら、そんなことをしてる人たちにこそ問題があるのじゃないのか)

ゲイダーさん。

「そう言い切ってしまうのもどうだろうか(フェアだろうか)。

 逆の立場に立ってみて("if the shoe was on the other foot,")、もし君の大好きだったゲームの登場人物が全員黒人キャラクターになったらどう思う? 君は怒り出すか、あるいは「黒人キャラクターが出ていてすばらしいが、これは自分向きじゃないな」なんて言うかもしれないね。でもそれはそれで大変ユニークなゲームなわけだから、悪いことじゃないのかもしれないね。でもその種のゲームの登場人物が常に黒人だけだったらどう思う? 君は考えなしに疎外された感じを抱いたり、特に理由もないのに透明人間扱いされたような気分になったりしないと言えるかい? その答えが「気にしない」って言うのなら、それはきっと君がそんな立場に置かれたことが一度もないからだろう、とまで私は敢えて言わせてもらうだろうね。 

 実際に黒人が住んでいる世界に黒人キャラクターをもっと出せとプレイヤーが主張することには、まったく筋が通っている。多様性(diversity)の確保の問題だけではないとしても・・・、われわれが自分たちのために選んだカラー・パレットを用いたらどうだろうね? たとえば私個人は、新しいエンジンでより幅広い肌のトーンを再現できることに期待している。以前も述べたが、そうすることが適切な場所では、種族のヴァラエティを広く確保してみたいし・・・、そういう適切な場所は現に「ある」。だから、そういう場所に出向くのは素敵かもしれないね。「ヒューマン」ていうやつは結局のところ、ひとつの色に染まっていたりしない種族なんだからね」

(複数の人種を先祖にもつ者として言わせてもらえば、私自身が「種族・人種(race)」では言い表せない、ゲーム内でも表現されない存在の実例だ。ゲームには「ハーフ・エルフとかハーフなんとか」という混血人種があるけれども、それだって「エルフがエイジアンで、ドワーフがヒスパニックを表現してる」なんて説とあまり変わらない、大して気が利いているわけでもない置き換えにすぎない。正直、自分がそうだから面倒と思ったこともないし、人種の面で困ったこともない。だから混血の人間を明示的にゲームに出さなければ人種差別主義的ではないのかという疑問を抱くことは、私の場合そもそもない。さらに言えば、私のゲーム経験からみて、かなりのジャンルにおいて、エイジアン、ヒスパニック、ネイティヴ・アメリカンが表現される機会が黒人たちよりもずっと少ないと感じている。そういう人種のキャラクターを追加してくれと主張する人もあまりいない。そういう主張の良し悪しを言っているのではなく、観察の結果を述べているだけである)

ゲイダーさん。

「まったくそのとおりだろう(フェアである)。私は何もそういう風に感じる「べき」だなどと言っているのではないが、明らかにそう感じている人もいるし・・・、すでに十分表現されているグループ(訳:すなわち白人種)にある者として、そう感じる「べきじゃない」などと言うのは、非常におこがましいのかもしらん。セダスに限って言うならば黒人が圧倒的に優勢な文化圏がすでにある。だからもっとその文化圏を代表するキャラクターを登場させろというのは常軌を逸した主張でもなんでもないし、肌の色が「タン」(それが今までのエンジンの限界であるとすでに述べた)よりももう少し強調されてもいいのではないか、というのももっっともだ。
 

 エイジアンやほかのエスニック・グループについて言えば、セダス大陸にその文化圏があるわけではないとすると、登場を正当化するのはちょっと難しいが・・・、だが孤独な旅人が遥か彼方の異境からやってきたとして登場させるとか、あるいはフォロワーにまでなったっておかしくはない。(きっとフォロワーになるのがいいだろう、なぜなら異郷からの旅人は、主人公たちとはまったく異質なものの見方(all sorts of  special snowflakes)を持ち込んでくれるだろうからね)」

 ゲイダーさんの発言は、どちらも「フェア」"fair"についての記述から始まっている。

 そうなんですよね、「政治的に正しい」かどうかってのは、「フェア」かどうかと考えるのだ。特にアメリカ人、おそらくゲイダーさんたちカナダ人もそうなのだろう。

 そしてこの「フェア」ほど、訳しにくい、わかりにくい言葉もないですな。

 フェア(fair)の反対語にはアンフェア(unfair)があるが、もうひとつありますね。
 そう、ファウル(foul)ですね。「まがまがしい」。

 ああっ。時間が尽きた。そのお話はできれば次回・・・。

 

2012年10月24日 (水)

【DA3】DLCでエルフ主人公?(ないな)

 これもすでに妄想していた。 

http://social.bioware.com/forum/1/topic/371/index/14639597/1

 

 DA3のDLCで、エルフなりドワーフ主人公が(ヒューマン主人公をリプレイス可能な形で)登場するのではないかと。
 ただし私の場合は、頭の中で即座に否定した。無理。

 エキスパンション・パックのような大容量の追加コンテンツであれば、あるいは可能かと思ったが、そういう取り組みは(誰も読んでいないだろうがProject Eternityの記事で触れたように)、メガパブリッシャーはもう誰も手を出さないそうなのでアウト。

 DLCでそういう趣向をやるというのはあまりに無理くさい。

 可能であるとすればDAOのレリアナズ・ソングのような別主人公の「スピンオフ」、「外伝」扱いでしょう。それはあるかもしれない。まったく同じ発想のポスターもいる。

(DA3のDLCでプレイアブルなノンヒューマン主人公が登場するなら、レリアナズ・ソングのようなスタンドアロン形式であろう。ノンヒューマン主人公が本編のヒューマン主人公を置き換えるようなDLCができるとは思えない。疑うまでもない)

 それについては、BioWareのシネマ担当ジョン・エプラー氏もこう答えている。

********** 

 あまりに費用がかかりすぎることは言うに及ばずね。ゲームコンテンツの非常に大きな部分をつぎはぎして再構築しなければならない。別の主人公種族が「単にヒューマンよりちょっと背が低いだけ」なんてことで終わるはずもないし。
 予知できるわけでもないので100%確実なことは言えないが、本編主人公をヒューマン以外でプレイできるなんて確率は無視できるほどゼロに近いだろうね。

********* 

 さて、途中からお話は(いつものように)DLC商法叩きになっていく。別のBioWareスタッフの発言。

 「ファンの要望の声は聞いているが、ゲームのコンテンツに含まれないことになる場合にはさまざまな理由がある。だが少なくとも、後からDLCでファンを搾り上げてしこたま儲けるために、あるコンテンツを最初から切り出すなんてことは理由のうちにはない」 

 ファンの反論。

(ではMass Effect 2以降、BioWareがデイ・ワン(本編リリース同時発売の)DLCを売っているのはなぜだ?)

 以下ゲイダーさん。

********** 

 金儲けのため。 

 デイ・ワンDLCを問題視する人たちの考え、それからOPの示唆していること(BioWareはDLCで後から売るつもりだ)から推測するに、私たち(BioWare)がわざわざDLCを作るために本編から何かを切り出すことができると考えているようだ。

 私の印象では、DLCそのものを問題視する人たちの多くは、すべてのDLCは本来無償で提供されてしかるべきものであるはずだ、という考えのようだ。それから鑑みるに、DLCが作られるより前の時点でゲームがすでに「完成」していると思っているというわけなのかな? 

 そのロジックには正直ついていけないし、DAの場合は真実じゃない。どのDLCただのひとつとっても、本編に本来組み込もうとしていたものではない。当初本編に組み込まれる予定のものが一旦カットされ、再度DLCとして復帰したシェイルDLCでさえ、DLCにならなければそのままカットされていた運命なのだから。もちろん君たちにその違いはわからない。セリフの中に削除しわすれた変な遺物が残っていない限りは。 

 プレイ可能な種族をDLCで追加するという可能性については正直懐疑的だ。きわめて費用のかかる取り組みであるし、その効用にも疑問符がつく。ここでも誰かが述べていたような、最初からそのコンテンツを本編に含めて出荷しておいて、それからアンロック用「スイッチ」を売る、という方法でも使わなければね。

 でもわれわれはそんな手は使わないと保証する。そんなことをするくらいなら本編を拡大することに労力を費やす。まさか、この問題に一番関心を寄せている特定の一部ファンだけに向けてDLCを売ることが、一般的にDLCの販売に必要な幅広いアピールを獲得できると考えているわけじゃないだろうね。もしそんな考えなら、何をかいわんや。

********** 

 誰が決めたかわからない60USDというヴィデオゲームの「標準的価格」。

 Steam/Valveのニューウェル氏がいうように、「んなあものは需給関係で決めるべきなんだよ、対価はプレイヤーの考える適切な賞賛の表明なんだよ」という説もまったく正しいが、それはデジタル・オンリーの商売だから言えること。贅沢。

 メガ・パブリッシャーはリテール(現物)も販路として確保せざるを得ないので、どうしてもなんらかの「正札」、「推奨価格」はいるんですよ。

 DLC商売はレンタル・リセールつぶしが発生形態的に一番の目的ではありましたが、ゲイダーさんがいみじくも述べているように、「いくらなんでも60USD回収するだけでは、物足りないよな」という場合、追加的に儲けるため利用することだってある。

 それはなにも、本編に例えば本来80USD回収しないと間に合わないコストがかかって、とりっぱぐれた20USD分を、3本のちゃちなDLC(実際には合計10USDの価値しかない)を30USDで売って回収しちゃおう、なんてことを言っているのではありません。(もちろんそういう手口もあるし、最初からそういう路線を狙ったゲームも間違いなくある) 

 ではなくて、ひとつのプラットフォーム(システム、世界観、物語などなど)を苦労して作ったら、その上でもう少し色々展開してみたいと思うのも人情でしょう、もうちょっと遊び続けたいと思いません、ということを言っているつもり。 

 ましてや、DLCは買うのも買わないのも自由なのだから。本編60USDしか払うつもりがないなら、それでよし。出た片っ端からなんでもダボハゼのようにDLCを買う私みたいな人だっている。その中間もいる。 

 確かに昔に比べると、無料(ギヴ・アウェイ)のコンテンツ提供は減りました。それはやっぱ 開発費高騰と競合品多数乱立により、ゲームの収益構造がきつくなってきてるからでしょうね。
 ゆとりある太っ腹な施策はどの業界でも減ってきているのではありませんかね?

 

 

 

 

 

Kindle Fire !

 とっとと予約しちまおう。Kindle Fire HD! 32GB!

 自分へのご褒美!(おええっ! このアメちゃん風モチヴェーショナル・スピーカー的インセンティヴの発想って、いったい誰が輸入したんだろう?)

 きたきた、黒船きた。

 Vitaのコミック・リーダーで結構な数のコミックを買ってしまったことをすでに後悔している。

 まあでも、「銀魂」を寸止めしておいてよかった。コミックの品揃えもきっとAmazonのほうが上か、少なくとも同じだろうし。 

 いや待て、コミックを読むんだったら別にVitaとリーダーで済む。

 私は分厚い洋書を持ち運ばずとも、Kindle Fireのみ携帯していればどこでも読める享楽を存分に味わいたいのだ。いや実のところは、読んでいようがいまいがあたかも読んでいるようにみえるような感じを見せびらかしたいのだ。

 それならPaperwhiteひとつで十分ではないかと?

 もちろんそうよ! つっか日本語の分厚い書籍なんてKindleで読まないし、文庫・新書は依然として紙の本で読むつもりだから、英語原書の専門書とか、ハードカヴァーの小説読むくらいにしか使わないの。あー、あとゲーム公式ガイド。最近のはくそ分厚いすからね。Dragon Age: World of Thedasも読めるかなあ。Dark Horse Comicsだからダメかなあ。

 あと、映画タイトルの品揃えには確かに興味あるけど、タブレット・ゲームとか笑止千万だし、オーディオもさほどねえ・・・。

 でも欲しいの。

 お、Kindle Fireのカラフルなレザー製カヴァーもくそ高いなあ! オーディオまわりもぼったくりだね。 

 そういう周辺機器類もとりつかれたようにぽいぽい買い物カゴに放り込む。

 そういえば、先日ついでに買ってみた次の本もデジタルで出るのかなあ。

 「薔薇の名前」の著者として有名なイタリアの記号学者ウンベルト・エーコと、「ブリキの太鼓」などで知られるフランスの脚本家ジャン・クロード・カリエールの対談本、「もうすぐ絶滅するという紙の書物について」。

 この書籍、実際の題名は訳者によれば、イタリア語で「本から離れようったってそうはいかない」という意味だそうですが、「電子書籍の登場で紙の書籍はどうなるか?」などという、そこらの日本のマスコミが楽しそうににこにこしながら(自分たちも近く滅んでいくかもしれないのに)騒ぎ立てている浅はかなテーマを扱っているのでは当然ないわけです。

 一言で言うとテーマは「書籍とはなんぞや?」ですね。あるいは「書籍なるものに耽溺してきた人間とはなんぞや?」かな。 

 書物が建物を滅ぼす。印刷術の発明により大聖堂が滅ぶ。つまり宗教などの思想は一堂に会した群集が権威者からご高説を賜る形で伝達されるかわりに、紙とインキからなる安価な書物で伝播するようになった。
 文化の象徴としての権威は零落したかもしれないが、大聖堂はなくなりはしなかった。映画によって絵画が消滅したわけでもないし、テレビによって映画が滅んだわけでもない。
 実用と習慣が並存し、選択肢が拡大していっているだけの話である。

 だから電子書籍の普及は大歓迎するべきものなのだが、むしろその登場によって、それを手に入れることで何を得て、そもそも何を失うのか。

 対談を企画し、進行役を務めたジャン・フィリップ・ドナック(編集者ですかね)が序文で述べているように、そういうわくわくするような主題を掲げているのです。だから買ったんだが、まだ中身はあまり読んでいないんだ。ごめんね。

 ただ、おふたりかなりのご高齢ということもあって、コンコルド(覚えていますかねえ、あの超音速旅客機)だってなくなったんだから、インターネットだってどうなるかわからん、という発言もしている。それには正直噴き出してしまいました。それとこれとは話が違うでしょうにね。

 (正直言えば、目次の最終章の表題が「死んだあと蔵書をどうするか」となっていて、それだけを読みたくて買った。ふたりとも稀代の稀覯本蒐集家であるそうだ。この部分のお話は確かに面白かった)

 ともあれ、食わず嫌いほど人生にとって損なことはない。まずKindle使ってみて、うわあ、ダメポということが判明したなら、怨嗟の声を書き連ねることにする。

 よっしゃ、あとはMSのSurface待ちだな!(それこそ冗長、リダンダントちゃうんかい!)

2012年10月23日 (火)

【DA3】妄想のお時間(2)

 まず、手始めにゲイダーさんのこのご発言から。

http://social.bioware.com/forum/1/topic/371/index/14614580/1

 「DA3:インクィジションなんだから、主人公(PC)はチャントリーの命によりチャントリーとテンプラーの支配を回復するのが使命ではないのか?」という、OPのどこまで本気かわからない一見(アメちゃんらしい)単細胞な意見に対しゲイダーさん。

 (なお「アメちゃんらしい単細胞」という物言いには、「平和ボケ日本人」と同じくらい確たる裏づけがあるのであるが、それもかなり宗教がかった長い話になるので、おいおい触れることにする。DA3の文脈できっとまたその話題が出るだろうから) 

 以下、ゲイダーさん。

 なるほどわかった。もちろんDA3のプロットに踏み込むことはできないので、ここでは次のように述べておこう。 

 君がチャントリーに仕えることを強制されることもなければ、そうすることが善なる行いであると考えるように強制されることすらない。メイカーへの信仰告白を強要されることもない。以前に私は、もし君たちが望むのであれば、ゲームの文脈の許す限りにおいて、メイカーの存在に対する疑義をプレイヤーが積極的に表明できるようにさえする、と述べた。もちろん君たちにはその反対の行動を取る選択もできる。 

 究極的に、プレイヤーが自分自身のキャラクターの人格及び/または感情を決める能力はRPGの基本的な売り(強み)のひとつであり、DAシリーズはそこから外れるようなことはしない。もちろん、それは設定とプロットに対して齟齬のない限りにおいては、という条件つきであって、君たちがなんでもかんでもできるわけじゃない。どんなゲームでもそういう制約はあるわけだが、DA3の場合は、ゲームの設定やプロットを意味あるものにするという理由で、君がなにがしかの信条を選ぶことが強制されるようなことはない。

 

 まあ、いつもどおりこみいった文章なので、超訳しまくり。原文のほうがいいという人はどぞ。

"Okay, so. Without going into specifics on the plot of DA3, because I can't do that, I will say the following:

You aren't going to be forced to serve the Chantry or even think it's a good thing. You aren't forced to express belief in the Maker. I said previously we would try to allow options to actively express doubt, if that's your thing, so long as it works in context. You of course will also have the option to do the opposite.

Ultimately, the ability to determine the personality and/or feelings on your own character is one of the fundamental strengths of an RPG, and one that DA is sticking with. Yes, it must also work within the context of the setting and the plot-- you can't do anything-- but that's always been the case with any game, and in the case of DA3 it is not required that you be forced into a certain set of beliefs in order to make it work."

 ********** 

 ここまではよろしいか。

 まず、ヒューマン一択を正当化する理由。コメントでご指摘いただいたように、「DAのプレイヤーは統計上8割近くがヒューマン主人公(しか)プレイしない」、というマーケティング的裏づけがありますね。開発負荷の問題も裏腹にある。

 いやな物言いになるが、(RPGも含めた)AAAタイトルのプロデューサー連中は、「一番金のかかるシーンをプレイヤー全員に見せないとはなにごとか!」と怒るのだそうだ。
 よって、ゲーム内で一番ゴージャスなシーンは、物語(ゲーム)開幕直後、冒頭にドカンとやってくる(最近のAAA作品で例外を探してみてくだされ。ほとんどないと思う)。

 プレイヤーの全員がゲームを最後までクリアするわけでもないので、クライマックスやエンディングにどんどんお金をつぎ込むことは極力避けられる傾向にある。費用対効果。最近じゃコスパっていうんですか。悲しいけどそれが「主流」。
(このテーゼを発見したのは私の知る限りValve。その後Portal 2などは見事にそういうつくりを守っている)
 ましてやプロットが途中で分岐して、半数以上のプレイヤーが目にしないことになりそうなシークエンスも基本避けられる。開発負荷的に重いのにプレイヤー・ヴァリュー(価値)を生まないデッドウエイトになるから。 

 畢竟、昨今のゲームづくりは、ベストセラーのFPSソロプレイのように開始早々から使用火薬量最大でどっかんどっかん。そこから先はできるだけ一本道、テレビ番組でいったら最初のコマーシャルまでの間にスペクタクルなシーンやめぼしいモブ(メカ、敵)、こじゃれた新機軸などをこれでもかってくらい怒涛のように注ぎ込んでいくような、フロントエンドで勝負を決めてしまうようになっている。 

 DAやMEのつくりも、実はその路線をある程度は踏襲している。DA2でドラゴンは冒頭いきなり登場するし(そういえばSkyrimもそうでしたね)、ME2はノルマンディSR-1撃沈シーンで幕を開け、ME3はバンクーバー崩壊シーンからはじまるのだから。

 一方で、分岐がなかったらRPGじゃないよ、という方針も守らなければならない(FFXIIIみたいに守ってないところもあるけど、BioWareは守らなくちゃいけない)。

 だから、種族やクラスなどによってプロットを複数用意するかどうかってのは、苦渋の決断になるのですよね。

 今回は納期の制約など鑑みてヒューマン一択となったのは間違いないでしょう。2013年暮れまで、明日をも知れぬ私たちレミングスはどうすればいいのだ!と叫んでいたら、実はもうあと1年後に迫っているのだ!

 (ま、2013年暮れって、PS4とかX720とか次世代コンソールがリリースされそうなタイミングなんすよね・・・。延期は避けてくれえ) 

**********

 ヒューマン一択には、私が考えるにもうひとつ、物語の文脈上の理由があります。お気づきですよね。DA3はメイカー、アンドラステ、チャントリー、その信仰の物語です。
 メイカー信仰はヒューマンの宗教である。

 (メイカーと関係ない)縁なき衆生のエルフ・ドワーフ(あるいはクナリ)などを主人公にしたら、テンプラー・メイジ紛争というセダスの一大事がみごとに借景になってしまう。主人公は無実の傍観者とか、ただの戦乱の犠牲者になってしまう。話がぼけぼけだ。

 またエルフ主人公、ドワーフ主人公が率先してテンプラー・メイジ紛争にコミットするとして、ヒューマン以外がメイカーの教えを信奉してはいけない理由などもちろんないが、エルフ(ドワーフ)がなぜメイカー(チャントリー)を信奉あるいは支援するのか(あるいは敵対・妨害するのか)といったくだりが必要になってしまって、どうしても話が重層化してしまってこれもぼやけます。 

 もちろん、上述のようなさまざまな(当然思い浮かぶ)プロットを全部盛り込んだら、DA3はDAOなど比べようもないくらいのとんでもない超大作になって歴史に名をとどめるかもしれない。
 でも2013年暮れまでには完成しない。

 
 完成しないし、完成したときにエルフ(ドワーフ)をプレイする人は20%くらいしかいない。 

 そういうことなんでしょう。(私は種族選択絶対必要派でもオールドスクール派でもなんでもないので、特に気にはしません)  

 とはいえ、アングロサクソンもとい、ヒューマン同士の身勝手な戦争に巻き込まれたノンヒューマンであるセダスの民の悲哀も物語の重要なファクターじゃないのか!

 ご心配なく。DAシリーズではコンパニオン・フォロアーとの同行が必須であると思われるので、そういうノンヒューマンから見た他者の目はしっかり補完される。デーリッシュや、サーフェイス・ドワーフなどの同行者を配すれば、彼ら彼女らの視点からみた「ヒューマンの馬鹿さ加減」とか「信仰の有難さ/恐ろしさ」などを表現することが可能だから。

 (誰も読んでないだろうが、いやいいんです)Project Eternityの記事で触れたように、NPCフォロワーを誰も使わない「自由」をプレイヤーに与えることで生まれる「欠点」、物語の駆動力が主人公ひとりの内面的葛藤のみに収束してしまうという「制約」の裏返し。
 

 ことはセダスの一大事。たとえ主人公がヒューマン一択であっても、ヴァラエティ豊かなフォロワーたちの口から、この出来事に対する様々な見方が提示されるのでしょうね、きっと。

**********

 つうことで、DA3の主人公が有するさまざまな背景設定、氏素性(バックグラウンド)"varied backgrounds"についての妄想を膨らませて楽しんでおくことにする。

 とはいえ拡散し続けてもきりがないので、前提を置く。

・べースクラスは、DAO/DA2を踏襲。ウォーリアー、ローグ、メイジ。
 スペシャリゼーションはおいておく。

・DAO方式で、バックグラウンドがある程度クラスを規定すると想定。

・バックグラウンドは社会的地位、階層、階級を示すと想定。 

 思いつくままざーっといってみよう。  

・チャントリー/シーカー(定義上メイジ以外)

・チャントリー/テンプラー(定義上メイジ以外) 

・サークル・メイジ(・・・メイジ)

・アポステイト(・・・メイジですね) 

・グレイ・ウォーデン(クラス全部)

・テヴィンター(クラス全部ありとはいえ、マジスターでないと面白くないかな)

 ここまで六つ。もう限界か。
 いかにもメイジ・シンパになりそうな面子が(テヴィンターを除くと)メイジしかいない。
 そうすると補填するために、こんなのも必要になるかな。
 

・ノーブル(DAOノーブルのイメージ。あるいはカッサンドラのようなネヴァラ出身、実子がコナーみたいにメイジであったレッドクリフ卿もモデルになるか。メイジ以外)

・ソルジャー(ホーク、カーヴァー、アヴェリンみたいな兵士。メイジ義勇兵。メイジ以外) 

 あとは垂れ流し。

・パイレート(海賊、クラス全部)   

・アンティヴァン・クロウ(ローグ中心でしょうが、クラス全部)

・オーレイ/シェヴァリエ (クラス全部、ローグやメイジの場合もあるだろう)

・オーレイ/ミンストラル (バード/ローグ中心だが、クラス全部)

・チェイシンド(そもそもセダスの政治に関係ないだろう。たしかメディスン・マン的メイジもいたはず。クラス全部)

・マーチャント(うっ)

・コモナー(笑)

 この路線が正しければ、全部書けばどれかあたる。路線が間違っていれば、ひとつもあたらない。

 冒頭ゲイダーさんの発言を受けて、メイカー・アンドラステ信奉派/中立派/不信派とも必ずしもひもづかないし、チャントリーシンパ/中立/アンチ・チャントリーとも必ずしも連関しないと考える。

バックグラウンド、メイカー信仰、チャントリーへの態度はいかようにでも組み合わせることは可能ということ。ただしそんだけのパターンを本当にカヴァーできるのかは別な話。 

 極端な例では、シーカー/メイカー不信/アンチ・チャントリーが成立するかというと、ちょっとどうかなと思うけど、明智光秀的世界(違うか)があるかもしれない。

 

2012年10月22日 (月)

【DA3】妄想のお時間

 

 BioWare Blogにコンセプトアートが三枚。すでに城の画像は前記事に載せたが再掲。

 巨大なサイズのものが欲しければ、次のリンクへ。あたしのBlogは容量制限との勝負なのだ。

 http://blog.bioware.com/2012/10/20/first-look-dragon-age-iii-inquisition-concept-art/

Da3_concept_11024x576


Da3_concept_21024x546


Da3_concept_31024x611 

 拡大版でよくわかりますが、一枚目の人影はどうやらエルフ。それもトライヴ系、民族衣装を身に纏ったデーリッシュ、しかも女性かな。

 二枚目の人影は甲冑姿だが、カラーリングはDA2で用いられたウォーデンのユニフォームに見える。ブルーとホワイトのストライプ。一歩間違うと新撰組(笑)。 

 BSNではもうさまざまな妄想が飛び交っています。私も見たそのものから妄想というか、推測をしてみたい。 

 一枚目。たぶんデーリッシュの貨車アラヴェル(Aravel)の編成からなるランド・フリート(地上船団)ですかね。ところが通常は車両を牽いているハナ(家畜)の姿がないという指摘はある。
 それから手前のエルフらしき姿の立つ岩肌には階段状の切れ込みがあり、そこにはさまざまな文様、象形文字的なペインティングが施されている。

 古(いにしえ)の喪われたエルフの都アーラサン(Arlathan)がかつて聳えていた地ではないか、という説あり。
 テヴィンターの手によって、地中に埋められちゃったんでしたっけ。 

 貨車アラヴェルは、DAOのものとは似ても似つかないですが、DA2のものはたしかこんなデザインでしたよね。

 以下の地名は、こちらのセダス大陸グーグルマップで確認あれ。

http://diwafernandez.com/map-of-thedas/

古のアーラサンのあった土地であるとすれば、ずばり、アンティヴァの北方沿岸に面するArlathan Forestなんでしょうけど、画像はフォレストには見えない。どっちかってと草原かステップ。

 地球上であれば、このような光景の場所は気が遠くなるほど長い間大河によって侵食された土地なのでしょうが、そこからセダス大陸のどの辺なのか、予想するのも楽しいかも。

 セダスの地図によれば、ネヴァラ、フリーマーチズの北方を流れてアンティヴァ南方の海に注ぐ大河(Minanter River)があります。またネヴァラ北方のテヴィンター領との間にはサイレント・プレインズ(Silent Plains)が横たわっている。第一の古の神、デュマットと新生グレイ・ウォーデンが戦った土地ですね。

 大河の侵食にはちょっと無理がある、これは岩山をも打ち砕いた大魔法戦の戦場跡、あるいはブライトとの戦いの傷跡である、となればサイレント・プレインズもありかも。

 私は、(フェラルデンはともかく)少なくともオーレイからネヴァラあたりがDA3の舞台かなと思っているので、ネヴァラ中心に考えていますが、ほかにも候補はいくらでもありそう。

 二枚目は、トゥーム・レイダーの画像かと思うようなジャングルの遺跡とも見える。

 佇んでいるのがグレイ・ウォーデンであれば、当然ながらダークスポーンつながり、過去の、あるいは将来のブライト発生の地とも関係があるのかもしれない。

 ウォーデンの本拠地があるアンダーフェルのさらに北、ドナーク(The Donarks)が密林であるとゲイダーさんが言っていた。ただし「そこにはなんにも面白いものはないよ」とのコメントつきで。

 これはジャングルじゃないでしょ、シダ類の密生する原生林だよ、となれば範囲が大きく広がってしまいます。オーレイの西側(Tirashan)なんてどうでしょうか。佇んでいるのがウォーデンだけに、ディープロードの入り口と考えることも可能かもしれない。
 でもちょっとドワーフの建築様式とは違う、(大樹の根茎が縦横に絡まっているところから見て)、これこそエルフの遺跡の入り口なのではないか、と妄想は堂々巡り。 

 三枚目。氷雪の地。これこそオーレイの山岳地方のどこかというのが素直に浮かぶが・・・。

 「プレイヤーは誰でもこの城を支配することになる」とかいうのが本当なら、物語上の要衝でないと困るんだよな・・・。そうなると、なんでオーレイのやまっぺりで戦ってんねん? 

 各地のグレイ・ウィーデンの本拠地が、たいていこういうところにあるんですよね。でもウォーデンの要塞をどうしてプレイヤーが(ウォーデンではないとして)手中に収めるのだろう?

 はためく紅色のバナーはどこのものだろう? 

 さあ、こういう妄想だけであと二週間くらいはもつかな? 

 そろそろ大々的に情報公開をして欲しいもんだが、NYCCは終わったから、次はなんだろう?

【DA3】主人公種族は一択。

 BioWareのお膝元エドモントンで開催されたECEE(the Edmonton Comic and Entertainment Expo)にて、DA3のコンセプトアートほかが発表された。

http://www.ign.com/articles/2012/10/22/dragon-age-iii-inquisition-adds-castles-customization-huge-levels

 主人公はヒューマンで、"a human hero" (さあオールドスクール派もヘイターどもも、来るなら来い!って感じか)

 バックグラウンドをさまざまなものから選ぶことができて、"with varied backgrounds"

 それが主人公の物語の進む方向の舞台を定める。"setting the stage for the direction of their story"

 どうなんすかね? "varied"つうんだから、テンプラーとメイジと二個ってことにはならないんでしょうね? 

 主人公ヒューマン限定にはだいぶキレているファンもいるだろう。クリエイティヴ・ディレクターのマイク・レイドロウ氏はツイッターで、「将来のDAシリーズの作品ではヒューマン以外の種族も主人公になる可能性は十分ある」とか答えている。 

 2020年リリースのDA7のことかな・・・。

 ここのところ静かであったレイドロウ氏(DA2では火炙りにされそうになったリード・デザイナー)が登場して、BSNもがぜん風雲急を告げてきているようではありますが、まだ読む時間がない。

 レイドロウ氏によれば、DA3はDAシリーズ最大規模、フォロワーを含めたカスタマイズの「分量」はオリジナルのDA:Oさえも凌ぐそうだ。また、プレイヤーは城一個の支配(コントロール)を任される。これは(誰も読んでないだろうが!)Project Eternityの記事で触れた「ストロングホールド」のことだろう、たぶん。

Da3concept3jpg081418_640w
 こんなの。

 んまーっ、でもPEの記事でも書いたのですけど、「ストロングホールド」の趣向ですごくうまくいった物ってあまりないんですけどね・・・。DAシリーズでは、Awakeningにもありましたが。
 あんなへんちくりんな城砦経営ゲームにはしてほしくないなあ。お手並み拝見かなあ。

・デヴィッド・ゲイダー氏が引き続き脚本を書く(まあ、当然?)。

・DA3のレヴェル(level、「マップ」とお考えください)ひとつで、DA2のすべてのステージ(stage)をあわせたサイズを上回る。
(つっこむところはDA2のマップサイズがいかに小さかったか、なんですが、それにしてもDA3のマップがひとつなわけないんで、これはだいぶ期待できそう)

・セーヴファイルを用いないでシリーズの過去ゲームの選択の結果を持ち込む方法は検討中。
(うわあ、ついにこの世界まで突入しましたか・・・。DAOとDA2を必死に爆走して作ったセーヴファイルはなんだったのか!とかなるのかな(笑))

・レイドロウ氏が結構あけすけに(not-so-subtly)フレメスの再登場や、過去の主人公たち(ウォーデンとチャンピオン?)の再登場?もほのめかしたそうな。

(フレメスは、ま当確なんですが、過去の主人公たちってのは眉唾だなあ。やっぱECEEの記事を読みにいかなくちゃだめかい)

.まとめると、ゲーム自体はだいぶサイズアップしているみたいですね。分量はDAO並みでも十分だと思うが、マップ自体が巨大化しているのかな。

 引退してしまった共同創業者ムジカ氏は、Skyrimのオープンワールドの趣向には興味があるとはのたまっていたが。方向性として想像しうるのは、むしろDAOのマップをさらに重層化した感じでしょうかね。

 またIGNの記事では、DA3の発売は、2013年秋となっている。 

 秋! おお、少し近づいたか?!  

 カナダじゃ12月まで「秋」とか言うんじゃねえだろうな。 

 ま、明日をも知れぬ私たちレミ(略)

**********

 おおBSNでは珍しくBioWareが、ゴングとともに先制攻撃だ! 

 http://social.bioware.com/forum/1/topic/371/index/14604410&lf=8

 

 OPがBioWareのフォーラム常駐者であるアラン。「ヒューマン一択について、意見を」

 今のところこれといってめぼしいネタは見当たりませんが、あっというまに長大なスレッドになっていますね。

2012年10月18日 (木)

Project Eternity クリス・アヴェロン インタヴュー

 Obsidianのクリス・アヴェロン(注)とオーディオ担当のインタヴュー@RPGfan。
 やたらと( )が多用されているので、おそらく対面式ではなく、メールかなにかデジタル媒体でのやり取り。

 
(注) Chris Avellone

 Fallout 2の開発にも参加しているが、最も著名な作品はリード・デザイナーを勤めたPlanescape: Torment(1999年リリース)。
  Icewind Daleシリーズなどに参加し、Star Wars: Knights of the Old Republic II(2004年リリース)でリード・デザイナー。Neverwinter Nights 2(2006年リリース)などを経て、ObsidianでFallout: New Vegas(2010年リリース)に参加。

http://www.rpgfan.com/features/Project_Eternity_Interview/index.html

Q: Project EternityなどのRPGがKickstarterで成功を収めたことは、大手パブリッシャーの注目を集めるだろうか?

 
A(特に断らなければクリス): Kickstarterの出資額程度では従来型のパブリッシャーの注目を引くのは無理だろう。だがリリースした作品が百万本売れたとなると、話は違ってくるだろう。 

Q: Arcanumが今も自分のお気に入りゲームのひとつだが、プレイヤーの選択の幅が広いことがその理由だ。プレイヤーがなにか「特別」な存在となるような独創的な仕掛けは用意している?

A: キャラクター・クリエーションでプレイヤーに制約をはめるようなことはせず、お望みのキャラクターを創れるようにしたいと思っている。Icewind Daleのヒーローたち(のヴァラエティ)と、Planescape:Tormentの主人公(の際立った特徴)との違いでいえば、プレイヤーの選択をより自由な形で幅広く与える方向を志向している。プレイヤーは文化的な、あるいは出自・生い立ち(バックグラウンド)によるトレイツ(資質)を選ぶこともできるが、それすらも強制するようなことはしない。

Q: (RPGの)伝統的な世界に回帰しようとしているのは理解しているが、Project Eternityが「試金石」となりそうな、なんらかの新しい仕掛けは考えているか?

A: 過度のネタバレを避けて言うとしたら、ソウル(Soul)の転移によるスペル(呪文)メカニズムの中核的な部分と、この世界観の中でそれが(個人的に、社会的に、神学的に)どう受け止められているのか、そういった部分がプレイヤーに末永く印象を与えることになると思う。

 しかしそれと同時に、われわれの主要なゴール(目的・目標)のひとつはBaldur's Gate、Icewind Dale、そしてTormentのプレイ経験の楽しさを、それぞれのタイトルの長所を用いることによって再現することにある。プレイヤーを没頭させて離さないRPGを創るのと同時に、そうした過去の名作を覚えているプレイヤーたちがそれらの作品を久しぶりにプレイしたくなるように促すことも狙っている。今日のマーケットでこの種のゲームを見かけることは極めて稀であるか、あるいはまったくないので、われわれはたとえ巨額の予算がつかなくても、そうしたRPGがまだまだ成立するし、成功さえすることを示したい。

Q: 古典的RPG作品で、後世にきちんと伝わらなかった部分はあるか? このゲームではそうした問題にどのように取り組むつもりか?

 
A: 真にパーティー・ベーストのロールプレイング・ゲームを見かけることは難しくなってきているが、その理由には、コンソール機システムのインターフェイス(コントローラー)の制約がある(そして、ほとんどのRPGは投資効率を高めるためにコンソール版と同時にリリースされる)。

 PCというプラットフォーム(Mac、Linuxを含む)に特化し、そのマーケットにプレイヤーを絞り込むことで、伝統的なInfinityエンジンのゲームスタイル、すなわちパーティー体験に必要となるインターフェイスのサポートが十分に可能となるのだ。ゲーム世界の探索、パズルやチャレンジの解決、交戦時に特別なフォーメーションを用いるような戦術的なアプローチ、一瞬ごと、一手ごとの細かな操作など、パーティにいるそれぞれのキャラクターを全部操作(コントロール)したいと考える人がいるとしたら、このゲームでは可能になる。

Q: Project EternityはWasteland2の援助を受けたが、ゲーム開発で何か協力したり、エンジンなどを共有するつもりか?

A: ブライアン・ファーゴ(Brian Fargo)とinXile は、すでにロジスティックスについてのアドヴァイスや(Kickstarterプロジェクトに関する)事後検証で協力してくれているし、さらにはWasteland2の製品自体をタイアップ・プロモーションのために提供してくれた。ブライアンはかつてInterplay時代にわれわれのほとんど全員を雇っていたのだが、今でも親交が続いていること、さらにわれわれを応援してくれていることにはとても勇気づけられるし、お互いのRPGに対する愛が同じくらい大きいことも表しているのだと思う。

Q: 音楽面での目標は何か? 作曲者は? サウンドトラックを手に入れるのは製品を購入した全員か、それともKickstarterに投資した者だけか?

A:(ここの回答はジャスティン・ベル(Justin Bell), オーディオの帝王(Audio Overlord))
 なによりも、このゲームの豊饒な物語と世界観を支えるために 音楽をエンハンスしていきたい。
 そのために、耳に残るような興味深いアンサンブルによって演奏される力強いテーマを用いるつもりだ。最終的には演奏するスコアのあらゆる部分を、Infinityエンジンゲームのサウンドトラックと同じように、長く記憶に留めてもらえるものにしたい。作曲者はまだ公表していないが、近い将来きっと明らかにする。最後の質問については、Kickstarterの募集期間が終了してからサウンドトラックをリリースしたいと思っていて、その方法についてはいろいろな選択肢を考えている。

Q: Obsidianに対する評価として、少しアンフェアかもしれないが、風呂敷はでかいけど、ゲームは最後までなかなか完成品と呼べない、というものがある。それはなぜか、Kickstarterというモデルがそういう問題に変化を与えるのか。

A: Eternityでは、RPGについてわれわれが好きな部分、特にInfinityエンジンスタイルのゲームにフォーカスしている。われわれがこれまで何度も繰り返し手掛けてきた分野でもあるし、それだけではなく、最新式のグラフィックカードやら、物理エンジン、大々的な声優陣などといったたくさんの装飾物を必要としないメカニズムにフォーカスしている。われわれはまずRPGありき(the RPG first)という考えにフォーカスしていて、そうしたゲーム体験を提供するためには直接関係のないリソースを多く用いる必要はないと感じているのだ。

Q: アイテム生成システムはどんな感じ? Diabloスタイルの「形容詞付加方式」ランダム生成システムか、それともユニークな武器を一から制作できるのか?

A: ここまでのデザインの取り組みは、ランダマイズではなく、手作り(ハンド・クラフティング)にフォーカスしている。例えば、Infinityエンジンゲームでも特別なアイテムを創造するのがとても楽しかった(個人的にはIcewind DaleやTormentでそれぞれの魔法アイテムに背景となる物語、ロア(伝承)を書き、基本能力に特殊なパワーを付け加えるのも楽しみの一部であった)。追加されるアイテム類の詳細は将来のアップデートで明らかにするつもりだ。

Q: ゲームエンジンは、古典的2Dスプライト、それとも3Dモデル? それを選択した理由は? もし2Dであるなら、古典的RPGに用いられていた640×480解像度と比べて、極めて高解像度のモニターを用いているかもしれないユーザーのためにスプライトパックを追加で作るのはどのくらい難しい? 

A: すでにリリースしたスクリーンショットでわかると思うが、われわれは絵画のように描写的な手作りの3D背景を用いることができるようにしたい。これはRPGゲームであるから、Icewind Daleのようなゲームのように、とても幻想的な(ファンタスティックな)眺望を持ち込みたいと思っているし、描写的3D背景を用いればそれが実現できると感じているからだ。Icewind Daleのダンジョンの多くは、美的な趣を生み出すためモデリングと絵画的タッチの両方を用いていた。モデルごと、シーンごとのポリゴンの数の多さを心配しつつ作ったら必ずしも常には実現できないかもしれない類のセンス・オヴ・ワンダーをこのゲームで再現したいと思っている。

Q: DLCがゲームリリース前にアナウンスされて、一部ゲーマーが憤りを表明することがある。Project Eternityはすでにエキスパンション・パックのリリースを発表したが、特にそういう批判は出ていない。なぜだと思う?

A: わからん。ただ、われわれ自身、より迅速に楽しい冒険コンテンツを創ることができるからDLCづくりに取り組むことはとても楽しいし、そういった情熱はコミュニティー全体に理解されているのだと思う。現在のマーケットでDLCの話題が出たときは「収益を生み出すため」と受け止められるのがふつうになってきたのかもしれないが、そうではなくて「興味深い新コンテンツを創り出す」という意味あいのものだ。

 New VegasのDLCづくりはとても楽しかったし、それと同様のことがEternityでもできるのは素敵だ。(さらに、エキスパンション・パックはわれわれがこよなく懐かしがっている取組みなのだが、残念なことにどれだけプレイヤーが望んでいても、昨今のパブリッシャーがなかなかOKしないのだ)

**********

 BioWareのデヴィッド・ゲイダーさんにしろ、上のクリス・アヴェロン氏にしろ、シナリオ・ライター出身の人の文章はなかなか込み入っていて一苦労です。特にビッグワード(小難しい単語)を用いているわけでは一切ないのですが。

 Steamのニューウェル氏の場合は、ほとんどの引用が会話からなので「頭の回転に口がついていっていない」、途中で話題がガラガラ変わり、最後には、「な、わかるだろ?」的なまとめ方になることといい、「言葉でわからない、伝わらないもどかしさ」の表現に苦労するのですが。

 中身について言えば、いくつか感想がありますね。

・果たして百万本売れるかどうかは神のみぞ知る(Kickstarterの出資者は7万人)。プラットフォームがPC/Mac/Linux限定ですからThe Witcher シリーズの50万本までもいかないかな?

・インタヴュアーも何度か聞き直してますが、「新奇なところは特にない」。これはInfinityエンジンゲームのリダックス(Redux)、ルネッサンス(Renaissance)であるのでしょう。伝統再帰、古典復興。

・ハクスラゲーのルートは、Diablo方式がデファクト・スタンダードで、MMOにもかなり広まってますね。私は実は苦手なのだ。Baldur's Gate、Icewind Dale、Neverwinter Nights方式は好き。Dragon Age方式では無数に無駄なものを拾うのだが、ユニーク以外で役に立つものは結局ほとんどないと感じる難点があります。DLCなしのバニラで遊んだことがないからそう感じるのかもしれない。
 クリスも述べているように、私もプレイヤーとしてユニークアイテムの説明書き、もっともらしいうんちく、長い能書きが大好きです。その部分はDragon Ageのユニーク・アイテムでも踏襲していた。

・DLC、エキスパンション・パックについては、もろにMass Effect 3などのデイワンDLC、Dragon Age 2のエキスパンション・パックの話題を指しているのでしょう。
 デイワンDLCのほうは、本体リリースにすでに組み込まれている(完成して実装している)コンテンツのアンロックに別料金がかかるという仕組みが批判されていて、それはMass Effect 3に限らず広く行われている手法。 

 また先日は、DA2のエキスパンション・パックが制作中止になった。本編の半額(20から30USD)で売るくらいなら、むしろそっくりそのままDA3というフルタイトルにしちゃってフルプライス60USDで売れ、そのほうが儲かるからというEAの指図があったのだろうか。
(エキスパンション・パックは本体と同程度の価格をつけられない、また新作フルタイトルほど本数が売れないのもふつうである。開発期間が倍(たとえばエキスパンションの1年からフルタイトル2年)になっても、両者の売上本数見込みの差がある線を上回っていればペイする寸法)

 クリスたちが懐かしがっているようなエキスパンション・パックの成功例を探すと。Infinityエンジンでは、BG2のエキスパンション"Throne of Bhaal”(BioWare)はともかく、ほかはなんか結構しょぼかった気がするんですけど・・・。

 私から見て成功例といえば(Infinityエンジンではなく、Auroraエンジンになるが)やはりNeverwinter Nights(BioWare)のふたつのエキスパンション・パック。あのふたつは分量の面も追加されたコンテンツの面からも、まあ文句なしでしょう。

 Obsidianが関与したもので探すと、辛うじてNeverwinter Nights 2のエキスパンション・パック、"Mask of the Betrayer”が合格ラインかな(けったいで余計なアイデアまで盛り込んだという批判は多いが)。
 ただその後続作品である、お茶濁しとしか呼べない"Storm of Zehir"でエキスパンション・パック方式に汚点をつけたのもObsidianであったのだが。

 実はクリスが言っている、ソウルを使った印象に残るスペルシステム。"Mask of the Betrayer"で用いた、スピリット・イーターと同じような仕組みではないのか、と疑ってるのですけどね。それが上で言う「けったいで余計なアイデア」ではあったのですが。

  
 
 
 

 

2012年10月17日 (水)

Skyrim Hearthfire/Dragonborn

 すっかり忘れておりましたが、SkyrimのDLC、HearthfireがSteamで買えるようになっていた。

 ちょっとやってみたけど、まだいまいち全貌がわかりません。

 結婚して定住していたり、内乱のクエストを進めていたり(よって領主が交代してしまっていたり)すると、領主から土地を売るというオファーを受けることができないのだろうか。
 (確認:そういうことはないけど、そういうことではないことを理解するまで相当歩き回った。)

 それから、土地を購入して、おうちがスパスパ出来上がっていくのはいいのだけれど、ぼーっとやっていくと人様と似たり寄ったりになってしまいそう。オリジナリティがなかなか出にくそうなシステムではないか。

 うーん。これって極めれば楽しいのだろうか・・・。 とりあえず三人のドラゴンボーンで別々の土地を買ってみることにしたけど、きっとどれも人里離れた不便な僻地なんですよね・・・。

 もともと、どのゲームでもマイ・ホーム、マイ要塞の管理とかあまり気合を入れてやらないもので。もう少しちょっとしたクエストとか絡めてもらったらドライヴがかかってよかったんだけど・・・。

20121017_00004
 私は家を建てたことはないのですが、親が建てた時のテンションは正直異常だった。
 リアルでこれは相当嬉しいらしいですね。

 ま、このくらいまで出来上がったくらいで(棟上げの寸前になって)親父が転勤を命じられ、一家揃って悔しさで泣きながら屋根のない家で寝袋で寝るってのもサラリーマン哀歌にはあるのですが。泣ける。

 それ以外にも、以前購入していたわが家の内装を改造できるようなオプションが増えているらしい(ホワイトランの分しかまだ見ていないけど)。でも「アルケミカル・ラボを子供部屋に改造する」というオプションをほいほい購入しそうになって、あわててクリックを寸止めした。

 それやっちゃうとラボに大量に保管してある素材や持ちきれないポーションの山が一瞬で消えてしまうんだろうな、きっと。主人公によってはクリムゾン・ナーンルートを集めきっていないので、まだかなりの数が保管されている。後からきれいになくなっているとか気がついたらキレそうになっただろう。

********** 

 そんなことよりも、Skyrim次のストーリーDLC。

 うわさでは、"Dragonborn"なる名前とか?

http://www.gamespot.com/news/next-skyrim-dlc-called-dragonborn-6398319 

 これは、DA:OのDLCであればGrey Warden、DA2はMr/Ms. Hawke、Mass EffectはCommander Shepard、Fallout 3はLone Wanderer、New VegasはCourier、Dragon's DogmaであればArisenという名称であるのと同じことになるわけだが。

 そんなのでいいのかしら?

 Version1.8パッチのソースコードから発掘された情報らしい。だとすると「コードネーム」、「仮称」なのかと思ったら、あちらでは商標登録までしているらしい。

 噂では物語の舞台はSolstheimというSkyrimの東方にある島。The Elder Scrolls III: MorrowindのエキスパンションパックであったBloodmoonの舞台と一緒である。気候や風土的にはSkyrimと近い氷雪の寒冷地である。

 それが本当なら都合よく「島」ということで、あのSkyrimのマップから独立しているDawnguardと同じ形式。

 ライダブル・ドラゴン(なんというのでしょうか、騎乗できるドラゴン?)はGameSpotの冗談じゃなくて本当に出て来るそうだ(本編でもドラゴンに乗ることはできたけれど、操縦まではできなかったはず)。ライダブルっていうのだから操縦できるんでしょうね? 

 なんですかね、よくあるパターンとしてはもうひとりのDragonbornとか? でも、Elder Scrolls Wikiによれば「同時代にふたりも登場することはまれである」となっているしなあ。

"Dragonborn scarcely exist, and it is rare for more than one to appear within an era."

 それとも本編の主人公ドラゴンボーンが、そもそもなぜ選ばれたのか、その説明ってありましたっけ? そっちを掘り下げるのだろうか。

 トッド・ハワード氏は、「今後のDLC(エキスパンション)は長めのものをいくつか出す。短いものを何本も出すようなことはしない」と方針を語っていた。

 とりあえず、これ(ストーリーDLCではふたつ)で最後と考えていいのか? それとももう一本くらいあるのかな?

Project Eternity これがオールドスクール派の威力なのかあっ?!

 表題の引用の元がなんだったか、忘れちゃった。元は「これが」じゃなくて「あれが」かな。

 Project Eternity、わけわからんことになっていますねー。日本時間で今朝締め切ったのかな。 

 73,986人。3,986,929USD、ひとりあたり単純平均54USDまでになった。人数の伸びのラストスパートもすごいけど、すでに投資していた人も最後の瞬間までに投資を増額したのかな。

 既報の3.5百万USDのストレッチ・ゴールもクリア。

 バルダーズ・ゲート(BG)やアストラカン(BG2)並みに巨大な街が、当初予定の基本ゲームで実装される街とは別に現れる。うむむむ。BGのバルダーズ・ゲートは実際歩いていたら道に迷いましたからね・・・。オリジナルのように、ご丁寧にほとんどの家・建物に入れるようなつくりだと、探索にどんだけ時間がかかるのかと。

 そろそろストレッチ・ゴールのネタも切れ、「Project Eternityの主題歌をレディ・ガガが歌う」とか来るかと思っていたら(ありえんだろう、カイリー・ミノーグもない。シンディ・ローパならあるかも?)、4.0百万USDのストレッチ・ゴールは「ゲーム全体をエンハンス」(笑)。

 なんじゃそれ。ネタ切れ宣言?

 読んでみると。

「サウンドトラックに(デジタル音源ではなく)ライヴ音源を使う、ゲーム内に開発者コメンタリーをつける、そのほか3.5百万を超える資金は全部ゲーム全体をエンハンスすることに注ぎ込む」

 最後に「クリス・アヴェロン氏がArcanumをイヤイヤでも無理にプレイさせられる」(笑)。

 ティム・ケイン氏がリードとして作ったArcanumを、クリス・アヴェロン氏(Planescape Tormentなどのリード)が嫌がるの、とてもわかる気がする。
 あのゲーム、私も途中で投げ出したもん。なんだかプレイしにくさが半端なくきっついのよ。

 4.0百万USD一歩手前で未達成となったので、クリスも難を逃れたわけか。

(あ、GameSpotによると、PayPal経由分が入ってないそうなので、4.0百万は超えてるのか!)

 そして探索用独立ダンジョン、エンドレス・パス(Endless Pathes)は、なんと13階層までになっている。

 さあ、あとはObsidianが約束の期日(2014年4月)までに、ゲームを完成させることができるかどうか、に掛かっている。

 元もと、納期破りと初期バグ多発で悪名高いところだから。

 がんばってほしいけどね。

2012年10月14日 (日)

Project Eternity 世界設定・・・。

 

 ついに締め切りまで3日をきって、カウントダウンは残り60時間。61,000人、3.0百万USD達成。ここにきて投資家の単価が今までの45USDあたりから、50USDまで上がってきたね。ラストスパートってやつでしょうか。

 ストレッチ・ゴールでは「ストロングホールド」が手に入りました。ま、機能はプレイヤーズ・ハウスとかぶりまくってますが、そのまま訳すると「要塞」ですね。InfinityエンジンゲームやObsidianが手がけたゲームでは必ずしも要塞を意味するのではなく、常駐する場所を指すことが多かった。

・Baldur's Gate 2、クラスによってさまざまなストロングホールドが手に入ります。ファイタークラスがある条件を満たすと貰えるほんものの要塞から、パラディンには信仰する神を奉る寺院の居室、レンジャーは森の中の心地よい小さなキャビン、ウィザードは塔とか色々。

・Neverwinter Nights 2、主人公はそのものずばりのストロングホールド(要塞)を手に入れます。所領も民も同時に手に入れるので、その部分は領主経営シミュレーション・ゲームのような趣きになる。本物の経営ゲームに比べれば出来はぜんぜんいまいちですが、これをきちんと育てないと、パラディン専用の破邪の剣、Holy Avengerが手に入るクエストが発動せんのじゃ(もうええちゅうに)。

・Fallout: New Vegas、本編ではカジノのスイートでしたが、ObsidianはむしろDLCの"Old World Blues"のSinkのほうをイメージしているようです。あらゆるものが保管でき、クラフティングやエンチャントメントなど、ゲーム内でできるあらゆることが一箇所で賄える。

 次のストレッチ・ゴールは3.5百万USD。こちらは、バルダーズ・ゲート(BG)やアストラカン(BG2)並みに巨大な街。しかも基本ゲームですでに実装される計画の街とは別に。

 0.5百万USDを30時間で。きつそうだが、どうなるんでしょうね。あたしはすでに97USDを出資しているので、もうこれ以上投資する気はないのですが。

********** 

 ObsidianのCEO、ファーガス・アーカート(Feargus Urquhart) のインタヴュー。わりと小さめのサイトのそこここで行われている。

 今回のねたに用いたのは例えばテキスト版のこれ。

http://www.overclockers.com/kickstarter-and-game-development-highlighting-games-coming-to-linux-part-1

 オーディオでいいというなら、例えばこれ。

http://www.puresophistry.com/2012/09/21/project-eternity-radio-interview-with-feargus-urquhart-ceo-of-obsidian-entertainment/

 昔からとってもまじめな人だなあ、と思っていたが、さらにその思いを強くした。クソまじめな人ですね。だからあまり笑いはとらないけど、前向きでイージーゴーイング。 

 ほとんど唯一のジョークらしきものは、「ハードコアなファンの言うことを全部聴けるわけないじゃん。もしやっちゃったら、ジャパニーズ風な、ターンベーストの、昆虫人とのデートゲームみたいになっちゃう!」というところ。それですらクリスなどObsidianのほかの強烈なメンツのアイデアだと思うけどね。

 中身は特に変わったことは言っていません。

 なぜ、Infinityエンジンのゲームライクなゲームを作ろうとしたのか?

 「今はもう誰も作ってないのはなぜ?」と良く聴かれたが、(今は通用しないという)理由を答えることができなかったから。もしかして自分たちと同じ考えの人が多くいるのかもしれないと思って、Kickstarterを使ってみることにした」 

 ぶっちゃけ、インタヴューで語られている核心部分はそれだけです。逆に素晴らしい。 

 あの、リドリー・スコットが自分が撮った30年前の映画「エイリアン」のオマージュ(自分の作品を本来そうは言わないが)みたいな扱いで映画「プロメテウス」を撮ったことと共通してますねえ。今でも通用する、もっとうまくできる、遣り残したことがある。 

 オールドスクール派がこのゲームに含まれると考えていることは、きっとはずさない。Baldur's Gateや、Icewind Dale、Fallout: New Vegasから想像できることは、おそらくゲーム内で実現する方向で考えている。 

 つまり、エンジンこそUnityと異なるが、これは10年前のInfinityエンジン時代のゲームの拡大版リメイク、あるいは壮大なエキスパンション・パック・プロジェクトなのでしょう。

 ゆえに世界設定も「はずさない」のだが、逆に面白みがあるかっちゅーとない。

**********

エイディア

 広大なエイディア帝国とその元植民地であったディアウッド、リアドセラスの人々を指す。
 エイディアの文字通りの意味は「数多くのシカ」であるが、実際には600年前に王国を設立した部族、2500年前から続く「シカの民」を指す。2399年にエルフ王国であるクルクリンと併合。エイディアの中においては、ヒューマンとエルフの間に文化的に顕著な差異は認められない。互いに密接な関係を維持し、エルフのほうが寿命が長いなどといった生理的差異を乗り越えた融合の結果、文化的または法的な制度上、他に例を見ないたくさんの概念を生み出している。たとえばヘイムネグ(haemneg)、儀式的婚礼。

 エイディアの人種はヒューマンとエルフが大多数を占め、薄い色の肌、様々な髪色、青と緑が一般的ではあるがやはり様々な眼の色を有している。他文化と比較すると、エイディアの服飾は比較的簡素なつくりであり、アクセントのために大きく彩り鮮やかなストライプや、チェック地を用いることがしばしばある。

********** 

 DnDワールド・セッティングのくそつまらなさに通じます。もうちょっとサンプリングで訳すかと思いましたが、一瞬でやる気がうせますな。

 もちろん「なんちゃらの歩き方」などのガイドがくそつまらないのは当然で、それが面白かったら、そもそも旅行に行く必要がない。

 Dragon Ageのワールド・セッティングは、ここまでくそつまらなくない気がしますが、それはDnDのワールド・セッティングを踏まえつつも、それを一回半くらいひねっているからでしょうか。それとも「なんちゃらの歩き方」のような(百科事典風)カタログ本ではなく、ブラザー・ジェニティヴィなどが実際にセダス大陸を歩いて見聞した内容に基づく紀行文だからでしょうか。

ブラックアウト・ルール

 PS Vitaの画面に、「電子図書Reader」なるものの無料アプリが出ているのでインストール。 
 購入対象はコミックですよね。PSPのときには一度も使わなかった機能だ。画面が小さいんだもん。

 あれが買えるかな?と期待して、IDやPWを何度も何度も入力させるSonyのよくわかんない頭のよろしくないセキュリティ・ポリシーにイライラしなからも、ようやく購入可能な画面に到着。 

 「新世紀エヴァンゲリオン 碇シンジ育成計画」第一巻。 

 何が描いてあるのか、だいたいわかるとはいえ、実際に読んだことは実はない。(「鋼鉄のガールフレンド」はPSPゲームで遊んだが、そっちも実際に読んだことはない)
 よっしゃ、買えるぜ。カラーページもそのままだい。 

 購入手続きを進め、ダウンロードを待っている間のひととき、私の脳裏に滑り込んできたのは、あの語ることすら憚りたい、忌まわしい記憶であった・・・(回想シーン)。

 Dragon Ageのコミック(最近ではThose Who Speakなど)とMass Effect のコミック(Homelandsなど)を英語デジタル配信のDark Horse Comicsで購入するとき、日本のコミックスもしょっちゅう眼にする。リストで"Blood+"、"Appleseed"、"Lone Wolf and Cub"(「子連れ狼」)などとあれば、「まんま」なので表題だけでわかるのだが、中には「ううん、どの作品のことだろう?」と表題だけではわからないもの、「ほええ、そんな作品出ていたんだあ」と作品自体知らないものもあるので、見ているだけで愉しい(その場で買うことはあんまりしない)。

 「ううん」と「ほええ」の両方を兼ね備えているものでいえば、例えば、"Color of Rage"、小池一夫・作、叶精作・画、なんだかわかります?

 答え「からあ怒」。読んだことがないのでわからんけど(笑) 

 リストをしばらく見ていくと、上述のエヴァ・コミックもみつかった。

  "Neon Genesis Evangelion: The Shinji Ikari Raising Project" 

 シンジ・イカリ・レイジング(笑)。シンジ・イカリ・ライジング(rising)じゃないのね。 

 プレヴューも見ることができる。 ちょうど#2がリリースされたばかりのようで、買えることがわかる。#1とまとめて買うことにする(そういう衝動買いの判断はFTL、光速より早い)。

 #1が買えへん。しばらくエラーが出て、最後に「日本には売りません」という表記。 

 出た、ローカル・ブラックアウト・ルール・・・。 

 これが出るたびにイカリで目の前が真っ赤になる。「碇」と「からあ怒」をかけているわけじゃない(最初からかけてるなら私は天才だろうよ・・・)。

 

 USのプロスポーツの中には、地元フランチャイズの試合の放映を地元で禁止するというローカル・ブラックアウト・ルールがあることが多い。

 興行主の商売優先で、「お前ら下々の下位99%パーセンタイルの一般ピープル、試合観たければ金払ってスタジアムに来いや」ということなのだ(興行主・オーナーはスタジアムのVIPルームにいるわけだから)。ただしNFLの場合であれば放映禁止はホーム・ゲームに限る(たとえばどちらもニュー・ヨークが本拠地の場合、サン・フランシスコとオークランドの場合などではお互いロード・ゲームの電波はシャットアウトしないので観れることになる)。さらに、スタジアムがタイムリミット前(三日前とか)に満員が確定したら(チケットが売り切れたら)制限解除される(だから強豪・有名チームの場合、ブラックアウトはほとんど経験していないのではないかな)。 

 エヴァンゲリオンの英語版が日本で読めない。(プレヴューで見ると相変わらずイイ感じの上手な訳なので、それも超悔しい)
 TV版のDVDもたしか英語版は正規の手段では日本で手に入らない。(正規じゃない手段はここでは触れません)

 こんなご無理ご無体な、残酷で不条理な仕打ちを受けるたびに、このまれに見る紳士的な私であってさえ、心の中にたちまちどす黒い憤怒が巻き起こり、「ちね、ちんでちまえ」とつぶやいてしまう。

 そのブラックアウト、だれが得すんねん? NFLと違って、地元(日本)で英語版を所望する好事家なんてひとにぎりだろうが?! 

 ちなみに私は筋金入りのアンチ・アップル、アンチ・ジョブズなので、Dark Horse Comicsが読めるiPodは世代違いで二台持っているが、iPhoneは持っていない(筋金入りの意味わかんない)。んーと、どちかってとアンチSB?(じゃあauあるやん)。んーと、結局みんなが持っているものは死んでもイヤ?(それだろう) 

 そういう天邪鬼の場合でも、Black Horse Comicsのデジタル版はPCでも読める。Android版もあるから安心。

 まだまだ翻訳された和製マンガの数は少ないが、あちらの「オタク」が管理しているから、なかなか渋いセレクションである。英語の勉強かったりいなあ、というなら結構お勧めだよ?

 英語できるかどうかは読んだ分量に大きく比例するからね。たとえマンガでもせりふは英語です。

「盗まれた手紙」を久しぶりに読み終わったばかりで。

 翻訳された丸谷才一さんが逝去されたとの報に触れた。合掌。 

 妙な偶然に少し驚いています。 

 つい先日、むしょうに「盗まれた手紙」他の、ポオの小説が読みたくなって、ずっと昔に創元の「ポオ小説全集」という翻訳版の文庫を読んでいたのだが、どこにしまったか、自宅にあるのか故郷の家にあるのかわからないので、Amazonで注文した。(後からわかる理由で)一時的に品切れであった。全部揃うまでに数日かかるらしかった。

 なぜか一刻も早く読みたくなって、丸谷才一さんの訳された「ポー名作集」(中公文庫)を先に手に入れて読んでしまった。(後からわかったが「ポオ小説全集」の「盗まれた手紙」も丸谷才一訳であった)

 それから創元版が届いて、帯に「推理作家ポー、最期の5日間」"The Raven"(2012)なるジョン・キューザック主演映画の宣伝が載っていた。今日あたりロードショーがはじまっているようだ。品切れだった理由がわかった。

 実際、そういう映画がかかることはまったく知らなかった。(あるいは無意識にどこかで眼にしていたのか?)
 なんか偶然としたらすごいなと思いつつ、昔からキューザックは嫌いじゃないので、観にいこうかなあと思っていた。

 先日上映された、コッポラ監督がポオの作品をモチーフにした映画は見逃しているしなあ。そちらはヴァル・キルマー主演の「Virginia/ヴァージニア」"Twixt"(2011)で、東京では単館上映であったこと、誘った相手の都合があわなかったことから見逃したことになっているが、理由ははっきりいってUSの評判があまりよくなかったから。BD/DVDでいいかあ、と思った。ちなみにヴァル・キルマーも嫌いじゃない。 

 ポオの作品を読んでから、丸谷才一さんが訳したジェロームの「ボートの三人男」(中公文庫)も引っ張り出して読み直していた。例の「犬は勘定に入れません」という、Dragon Age: Origins関係記事でここでも何度か内輪ギャグに用いた副題が付された作品であり、SFではコリー・ウィルスが「犬は勘定に入れません」(ハヤカワ文庫)で、ミステリーではピーター・ラヴゼイが「絞首台までご一緒に」(ハヤカワミステリ文庫)でオマージュしている。

 もちろん、読売などのサイトで代表作とされているのは本業の小説「女ざかり」のほうであり、翻訳ならジョイスの「ユリシーズ」が産経のサイトでメンションされている。今年のノーベル文学賞を逃したとされている村上春樹氏を見出したことはあまりに有名かもしれない。(丸谷さんの文芸作品は独特の旧仮名遣いで書かれていたのだが、ときたま載る新聞紙上の論評などにも用いていた。上述の文庫版の小説はどれも新仮名遣いになっている) 

 思想的傾向は必ずしも広く賛同を受けているわけでもない。私もそこまで賛同しているわけではないが、わざわざここで記事にしているのは、丸谷才一さんの翻訳の文章が、おそらく現在の日本の翻訳文章の基本的な位置をかつて占めていたから、お手本であったと考えているから。(まあ、こっそりいえば筒井康隆先生が尊敬しているから、もあるか)

 ここで英語を翻訳している日本語なども、巧拙の域こそ隔絶しているだろうが、直接的ではないとしても、間接的に間違いなく影響を受けていると思う。

(追加:毎日新聞のこの記事を読んだら、色々ナットク)

http://mainichi.jp/select/news/20121014k0000m040066000c.html

 そういえば、村上春樹氏が英語小説を翻訳したものも、読み出すと癖になるのであった。

 そういった優れた日本語の遣い手の作品を多く読んで、わけのわからない日本語をできるだけ書かないで済むようにしたいものです。 

 「盗まれた手紙」の内容にも触れるつもりだったが、簡単に済ませる。Dragon Age 2でデュ・プイ邸を捜索したシティ・ガードたちのだらしない体たらくぶりとは異なり、パリ市警の捜査手法も組織力も超優秀に描かれているのですね。ところが盗んだ犯人と目される貴族の邸宅を文字通り虱潰しに調べても問題の手紙が見つからない。

(名探偵オーギュスト・デュパンがパリで活躍していたこと、DA2の容疑者デュ・プイの出身は現実のフランスをモチーフにしたオーレイであること、もしかしたらポオのこの作品へのオマージュかなと思いつつ、だとしたらDA2の捜索に関する顛末はあまりにお粗末だなとも思う)

 
 ま、知らない方はぜひ丸谷訳でお読みくだされ。何度読んでも痺れます・・・。内容にも翻訳にも。
 再三にわたる捜索でも見つけることができず、困り果てて相談に訪れていた警視総監の目の前で、デュパンが無言で自分の書きもの机の引き出しからくだんの手紙をあっさり取り出すくだりはあまりにすばらしい。

2012年10月13日 (土)

【ME3】War for Omega

 私だって、Project Eternityの話題ばかり続いてしまうと、毎日味のあまりしないビスケット(カンパンじゃ通じないだろうか)ばかり口にしているような感じがしてきて、たまにはお肉とかお魚食べたーい、と思ってたのだが。

 きました、Mass Effect 3のDLC War for Omega。

 北米では11月27日リリース(現地)。

 http://blog.bioware.com/2012/10/12/the-war-for-omega-begins/

 ME3のマルチプレイヤー・パッケージ(無料DLC)、Retaliationについては私がMP遊ばないものだから無視してましたが、ふとみると日本のPSNにはちゃんと日本語版が出ていて「やるじゃん」と思ってしまった。まあMPパックだから翻訳するところなんてあまりないのはともかく、「やる気」の問題。

 中身だけ覗いてみると、これはあれっすね。MEユニヴァースかどうかはわからんけど、EAはサイファイ・シューターのジャンルをもう一回抑えときたいみたいね。Halo独走許さない、みたいな。あのBattlefieldのサイファイがこけちゃっているから。

 EAがすでに持っているCrysisシリーズは近未来ものだけどサイファイ色が薄いし、Deep Spaceシリーズはホラー寄りすぎだし。

 「王道」的なものではMass Effectがはまるかもしれない。ほんとはここを埋めるのがStar Warsシリーズだったんだろうが、ぐう。 

 BioWareの創業者たちもEAを去ったから、Mass Effectの今後はマルチプレイ(もありの)アクション・シューター・ゲームに生まれ変わるのではないか。

 RPG要素がどこまで残るか(少なそう)、それとも独立したソロゲームができるのか(ありえない)。

 ME3の結末がああなっちゃった。RPGにしてもなんにしても、次の物語はどうするつもりなんだろうね。ファースト・コンタクト・ウォーに遡るとか、安易過ぎてどうかと思います。

2012年10月12日 (金)

Project Eternity カリフォルニア・ウィザード

 ひょんなことで能(のう)関係の本を読んでいたら、昨日のチャンターの技能って、なにか能の世界に通じるものがあることに気がついた。

 能も、チャンターの詠唱でも、踊りを舞うのは死者(ソウル、精霊)なんですね。

**********

 予想は見事に外れている。

http://www.kickstarter.com/projects/obsidian/project-eternity

 Kickstarterの駆け込み投資のインパクトを完全に読み違えていた。
 ラスト一週間で毎日2000人くらい投資家が増加しているようだ。だいたい0.1百万USD相当。

 58,000人、2.75百万USD。あと4日。

 2.7百万USDのストレッチ・ゴールも、すでに達成した。
 これにより、キャラクター・クラスにパラディンとチャンターが加わる。
 私の没入度もどんどん深くなっていく・・・。もはやアイロニカルな没入ではなく、意識も行動もともに没入(笑)。

 一旦クラスを整理しておく。

 
 ファイター
 ローグ
 ウィザード
 プリースト
 

 ここまでが当初から実装される予定だった4つのコアクラス。
 
 ここからは、ストレッチゴール達成で開いたもの。

 レンジャー
 モンク
 ドルイド
 
 バーバリアン
 サイファー
 
 パラディン
 チャンター

 11クラス。往年のDnDのベース・クラス(版によって変動しますが)、おそらく現代CRPGが手本としたADnD2版かDnD3版の最初あたりのリストでいうと、欠けているのはソーサラー。これはまあ、特に大きな問題じゃないと思う。Project Eternityでいうウィザード・クラスの設定の発想はDnDウィザードに近いが、設計メカニズムはDnDソーサラーに近いはず。
 (チャンターはおおむねバードに対応するとみなす。サイファーに相当するサイフォニックは最後までベース・クラスにならなかったかな)

 コアクラスのうち、ウィザードについてのObsidianの説明を文末に。さーびす、さーびす!
 
 みなさん詳しいだろうから、簡単にまとめるとDnDソーサラーの職能はDnDウィザードとほぼ同じ。扱うスペルセットも共通。
 ウィザード、ソーサラーともに休息(睡眠と思ってもいい、DnDエルフは一切寝る必要がないけど)を取るまでの間撃てるスペルの上限数がスペルレベル(キャラクターレベルとは別に7まである)ごとに決まっている(上限数はソーサラーが若干多い)。

 ウィザードの場合、休息時に予め種類と回数を指定して覚えなおさなければならないバレット(弾丸装填)方式、ヴァンシアン方式(発案者SF作家のジャック・ヴァンスに由来)であるのに対し、ソーサラーはただ休息すればよい。それぞれのソーサラーは予め選んだ固有の呪文セット(ウィザードのリストと共通)の中から上限数まで打ち続けることができる。つまり、どの呪文を使うか撃つ直前まで判断を留保できる。
 逆にウィザードのほうは使うスペルを毎日入れ替え可能だから、最終的には事実上スペルリストの全部の呪文を使えることになる。ソーサラーは一旦選ばなかったスペルを選びなおすことは難しい。

 ウィザ-ドが長期にわたる学習によって膨大な知識を脳みそいっぱいに詰め込んだ「知識」、「知性」の体現者であるのに対し、ソーサラーは超越的存在などの「恩恵」、「祝福」、あるいは「遺伝」(ドラゴンの血脈など)によって呪文能力を生まれつき身に着けたという解釈。アトリビュートでいえば前者がインテリジェンス、後者がカリスマに能力を負っている。ステロタイプは前者が「老学者」、後者が「魔性(ましょう)の美女」。
 
 CRPGでいうと、ウィザードに似ているのがWizardy、FFIIIあたりの回数消費方式。ソーサラーに似ているのがMP・マナタンク消費方式。紙と鉛筆、PnP(TRPG)時代に分かれたが、コンピューターが代わりに計算してくれるようになってどんどん後者が主流となった。

**********

ウィザード

 多くの社会において尊敬を集めているウィザードは、たとえ抜群の知性を有する天才ではないとしても、高等教育と極めて高度な精神的鍛練を受けた男女である。しばしばモータル・ソウルの導き手(ナヴィゲーター)と呼ばれるように、「普通」の人々が自分自身の内部に宿る力を引き出すための手順を解明し、正確に実行することができる。その知識を用いて真に圧巻と呼べるような結果を出すためには、ウィザードは古代の手法をただ学ぶのみならず、常に研究を続け新しい手法を探究しなければならない。ウィザードのスペルは、オカルトや密教的知識とはまったく異なるが、あまりに複雑なうえに肉体的な消耗を要するため、高価で特別なエンチャントを施したトウム(魔法書)を手にしなければ、訓練を受けたウィザードですら発動することができない。

 トウムには何が書かれているのか? 現実を歪曲するために自分のソウルを用いる方法の手引きである。現実を歪曲するとは、たとえば、敵の間を瞬時に跳び回る、肌を石のように強固にする、最強の魔法ですら打ち返す、火の玉、稲妻、酸の塊を作り出す、なにもない空間に悪夢を呼び起こす、などを指す。実のところ、ウィザードの前に広がる可能性はプリーストが信仰によって獲得する力をさえ上回るものである。

 ウィザードであれば誰でも何冊かのトウムを用意することは可能であるが、経験不足のキャスターが、皴だらけの顔をした大魔術師(Archmagi、アークメジャイ)が用いるような、書き込みだらけの、かなとこのように重たい、ページの端がぼろぼろに崩れたトウムを用いてスペルを発することはできない。初心者ウィザードがトウムからスペルを呼び出すことにしくじった場合、肉体的にも能力的にもあまり多くを必要としない、ずっと控えめなスペルをいくつも繰り出すことを迫られるのだ。

 
 ウィザードは、オカルト知識の習得者であるとみなされることがしばしばある。スペルの知識に関してはそれも当てはまるが、多くのウィザードは興味の対象範囲が極めて狭いので、世の中の文化や歴史のことは全く意に介さないのがふつうだ。機械仕掛けを見つけたら、まるでローグのように大喜びで好奇心を示すこともよくあることだ。ウィザードは強力であるがゆえに、戦闘では攻撃の対象にされやすい。そのため、驚くほど多くのウィザードが、とりわけ力強いわけではないとしても、自分の肉体をよく鍛え上げている。

**********

〝Because their powers make them targets in battle, a surprising number of wizards are quite fit, even if they aren't particularly strong.〝

 最後の一文が笑っちゃいますね。
 「鍛え上げている」は"fit"、フィット。フィットネスのフィット。

 Obsidianはカリフォルニア・アーヴァインの会社。 
 体力づくりや健康にも気を配る。カリフォルニア・ウィザードだね(笑)。

 DnDウィザードはじめ、今までのRPGの魔法使いは、「体力づくり? 時間の無駄」とうそぶいて、埃まみれの書斎や書庫から一歩も出ず、風呂に入らず、睡眠もまともにとらず、ファミリア(遣い魔)の用意した食事も気が向いたときにしか口にせず、煙草も酒もヤクでさえも平気でやり、どーしても学会(学会って)に出なければならないときですら決して歩かず、空中浮遊していったり、タクシー代わりに乗り物を召喚する、不健康度満点のウィザードがステロタイプであった。それでいていざとなれば杖とか、召喚した魔法の剣くらいは振るうことができる。(まるでシャーロック・ホームズの人物像みたいだ)
 つうか健康くらい魔法で維持できないものかしら?(スペルを使うと生命力が減っていくみたいな縛りがよく課せられますね)

2012年10月11日 (木)

Project Eternity チャンター

 Project Eternity@Kickstarter、2.6百万USD達成したそうだ(56,000人)。
 Kickstarterのカウントでは未達だが、Pay Pal分が反映されていないみたい。残り5日。

 パラディンは2.7百万USDのストレッチ・ゴールである。若干厳しいかもしれないと思っていたが、駆け込みが結構あるようで射程距離には十分入っているようだ。ひとりあたり出資額はずっと45USDあたりなので、それで逆算すると、あと二千人ちょっと。
 私もそろそろ投資することにする。パラディン、ゴー・フォー・イット!

 アップデートの次の記述は、非常に正直に開発現場の姿を表現していると思う。つまりシステム開発はぶっちゃければ「人」である。コストは人件費である。以前簡単に計算したように、当初目標であった1.1百万USD(実質1百万USD)では(ObsidianのコアメンバーはKickstarterの資金からは報酬を受け取らない、当面無収入としても)20人くらいしか雇えなかったはずの開発チームは、今や倍以上まで拡大することができる。リード・プログラマーとしてティム・ケイン氏が一人で全部書いてしまうのではないか、と心配していたのも杞憂に終わりそうだ。(人数が増えたから品質が向上するわけではなく、むしろ逆作用が働く。そこが悩ましいところだが)

「それぞれのストレッチ・ゴールが達成されるたびに、われわれは新フィーチャーを追加するだけではなく、ゲームそのものの規模を増大させていく。追加的に集められた資金は、デザイナー、アーチスト、アニメーター、プログラマーをさらに雇うための原資となる。それにより、(プレイヤーの選択に対して)リアクティヴなクエスト、選択によって帰結が変わる機会、登場するモブ、記憶に残るキャラクター、冒険エリア、戦闘能力などが増えていく」

"With each stretch goal hit not only are we adding a new feature, we are also making the entire game larger. The additional money raised lets us add designers, artists, animators, and programmers to help build this incredible new world we are creating. This means adding more reactive quests, choice and consequence opportunities, a varied bestiary, memorable characters, adventure areas, and combat abilities. "

 
 パラディン同様、2.7百万USD達成で開放されるのはチャンター(Chanters)。聖歌隊員というよりは詠唱者、いわゆるDnDバードのロア・マスター(無数の伝承・伝説を記憶する者)の面を強調したようなクラスでしょうか。この記述だと、特に楽器は用いないみたいね。

********** 

 チャンター

 
 チャンターはほとんどの文化圏で目にすることができるが、もっとも頻繁に出会うことができるのは口述伝承の風習を強く残す共同体においてである。民間で伝承される知識や常識的な知恵の保全者であり、大ぼら話や神聖な伝説の語り部でもある。

 多少の戦闘技能やソウルを用いた魔法の能力は身に着けてはいるが、彼らの真の力は詠唱(chants)から生み出される。チャンターは、自分が記憶している何百もの物語や詩歌から取り出した個別の象徴的な文言や韻を踏んだ二行詩を基にして詠唱を組みたて、長い時間にわたって効果を発揮する魔法の連鎖を生み出すことができる。ソウルの力を用いて魔法の詠唱を生み出していることには違いはないが、詠唱はそれだけではなく、気まぐれなソウルが無意識に抱く記憶と、世界に拡散している霊的エナジーを鼓舞激励するのである。すなわち、周囲を取り巻く精霊が、古代より伝わる馴染み深い物語の一部を用いた降霊の呼びかけに呼応して、チャンターの語る物語の中で各々が役割を演じ、それを再演するのだ。

 チャンターの魔法はウィザードやプリーストのそれと比較すると控えめに感じられるかもしれないが、チャンターは他の行動を行っているときにでも詠唱を吟じることができるので、極めて融通性の高い能力なのである。

Project Eternity 日の目を見ない正義か。

 Project Eternity@Kickstarter、2.5百万USD超、残り6日間。(この記事のアップが一日遅れています)

 
 2.7百万USDのストレッチ・ゴールにパラディンが登場した。ヒーホウッ!と手放しで喜べない。とりあえず怒っておこう。さすがにそこまでは無理ちゃうやろか。パラディンと一緒にチャンター(DnDでいうバードに近い)も登場している。パラディン詳細は本文末尾(チャンターは次回)。

 パラディンが実装されるかどうかは、私のように駆け込みで投資する人があとどれだけいるのかにかかっている。
 Kickstarterの駆け込み投資のインパクトがどれほどあるのか興味津々だが、あと6日間で到達するのはかなり難しそうだ。今までの増加率を外挿すると、ぎりぎりで2.6百万USDのアドヴェンチャラーズ・ホールまで達成してジ・エンドなのかな。

 かくいう私はストレッチ・ゴールにお気に入りクラスのパラディンが登場したのでひとまず投資することにした。そうねえ、デジタル世代に乗り切れないバカだから、DVDとマニュアル類の現物パッケージがいただける65USDくらいかな。(海外向けシッピングで15USD上乗せだそうだ)

 2.8百万USDのストレッチ・ゴールはNeverwinter Nights 2: Mask of the Betrayer やFallout: New Vegas のデザイン構築に関わったジョージ・ザイツ(ツイツ?)氏(George Ziets) がProject Eternityに参画するというもの。両作品とも私のお気に入りでもあり、優れたデザイナーであることは文句ないだろうが、これってゴール達成できなかったらプロジェクトに参画しないってことか?

 
 それから、ここでは今まで触れてこなかったが(ごめん、個人的にそれほど興味がないのだ)メガ・ダンジョンなるゲーム本編とは独立した竪堀式探索用ダンジョンの企画も進行している。確かこの趣向もBGのエキスパンション・パックにあったような。こちらはfacebookの「いいね!」の数でメガ・ダンジョンの階層が増えていく趣向。現在5階層まで。

 
 さらには、Kickstarterとは無関係にエキスパンション・パックの制作までがノーティスされた。本編リリース(2014年4月)から半年後リリース予定。内容はInfinity Engineを用いたゲーム(IWD、BG2など)のエキスパンション・パックのイメージどおりだそうだ。新キャンペーン、クエスト、NPC、コンパニオン、クラス、スキルセットが追加されるっていう意味でしょうね。

 
 だから、アドヴェンチャラーズ・ホール、パラディン、チャンター、ジョージ・ザイツ氏の参画などは、最初からエキスパンション・パックに予定されていたのだと思う。パラディンは今回ゴール到達にしくじっても、半年早く手に入るかどうか、の違いじゃないかな。

**********

パラディン

 
 パラディンは、選ばれし道(a chosen cause、託された大義)の探求を誓約した、極端に献身的で、ときに狂信的とまで呼ばれることがある兵士であり、プリーストの信仰的情熱とモンクの禁欲的規律を兼ね備えている。

 パラディンはこれまでも数多くのエリート戦闘集団を創設してきた。二千年前に設立された宮廷の衛視団ダルコッチ・パラディニ(Darcozzi Paladini)から、まだ産声を上げたばかりの殉教者聖ワイドウェンの同胞団(the Fellows of St. Waidwen Martyr)、あるいはゴッドハマー巡教路(the Godhammer pilgrim trail)を守護する情熱的な僧兵団までが含まれる。

 多くの紛争を契機にして、その尖兵として創設されたことからもわかるように、パラディンは生まれながらの指導者であり、ともに戦う同胞を即座に支援する指揮能力(commands)を有している。パラディンの指揮能力は切迫した死から仲間を救い、疲労からの克服を促し、敵の防御にこじ開けた突破口への突撃を加速させることができる。必ずしもすべてのパラディンが神や神々に仕えることを誓約しているわけではないが、選ばれし道の探求にあまりに一途に没入しているために、彼らのソウルからは霊的エナジーが絶え間なく湧き出しており、それを用いて自らを取り囲む敵集団を一瞬で吹き飛ばすことができる。

 その禁欲的な佇まいと爆発的な戦闘スタイルから見れば意外なことだが、パラディンは同胞とともに戦うことで最も力を発揮する。仲間から孤立して単独の強力な敵と対峙した場合、パラディンはその脆弱さを露呈することになるのだ。

**********

 Project Eternityが解釈したパラディンは、DnDのパラディンから一部(治癒能力はレイ・オン・ハンズを表しているのだろう)、DnD4版のウォーロード(Warlords)(3版でいうマーシャル(Marshals))から一部を取り入れているようだ。後者は「指揮官」、「司令官」、「将軍」クラスである。

 「必ずしもすべてのパラディンが神や神々に仕えることを誓約しているわけではない」という記述から、DnDパラディンには必須条件であった信仰上の献身を要求しないことがわかる。これも「宗教的な縛りつけはけしからん」という最近の怒れるゲーマーたちに配慮したのだろうか。

 「集団とともに生き、単独では脆弱」というのは、パラディンをファイター・プラス・アルファのクラスにしてしまうと、誰もファイターをプレイしなくなるからなんですよね。

 さすがにDnDのパラディン・オーラはパクらないようだ。
(DnDパラディンの周囲には神の恩恵が具現化したオーラが自然に発生し、自分は恐怖を感じなくなり、周りの仲間も感化されて恐怖に強くなったりする。WoWは一時期パクっとるな。WotCが良く訴えなかったな)

 DnDパラディンとはだいぶ違うが、よしとするかあ。Obsidianの心の曲がった人たちが秩序にして善なるパラディンを好きなはずないもんな。

Project Eternityのカテゴリーはじめました。

誰も見てない 気にしていない
Obsidianが誰なのか
誰も知らない 知りたくもない
Project Eternityがなんなのか

(「デビルマン」EDテーマのメロディで)

 投資家(Backer)のコメントで、日本語翻訳についてもメンションされていたようです。日本語版を要求するという文脈ではなく、次のような話。

**********

(とあるBackerが、自国語(何語かまではフォーラムを読まないとわからない)の翻訳版が出ないので、自発的に翻訳を(有償で?)買って出るつもりらしい)

 「ストーリーが深化すればするほど、ノンネイティヴにとって英語が難解になっていくから、翻訳版が望ましいのは間違いない。
 Backer仲間で自主的に翻訳したらどうだろうか。なぜなら、仮に翻訳言語を増やすのであれば、君の要求する言語より大きな潜在的市場を有する言語がある。たとえばロシア語や日本語など。(後にロシア語版とポーランド語版は正式にリリースされることが決まった)

 ファンに有償で翻訳を依頼するとした場合には次のような問題がある。コンテンツにはネタバレが含まれるから情報管理が必要になる。出来栄えが優れた翻訳かゴミであるか見極める専門家の目も必要である。そんな翻訳家にゲーム全体を監修させることが可能かどうかもある。
 また翻訳作業に立候補したファンのうち誰を選ぶのか。機会を平等に与えるのか?代償はいくらが適切か?求められたすべての言語に対応するのか?
 
 たとえば、まず小手調べにネタバレに問題のないリストを翻訳させてみる手はある。メニュー画面、スキル詳述、様々なロア(伝承)など。それらの翻訳が優れていたら、今度はプロローグとかゲーム初期の段階のストーリーを訳してもらう。それも満足いくものだったら、今度はゲーム全体を有償で任せる。そういう方法があるかもしれない。
 
 このように、お手軽で問題のない翻訳を手に入れて、販売権を手放さずに済むこともできる。「カタワショウジョ」(Katawa Shoujo)の第一章がどれだけの数の言語に翻訳されているか知っているかい? それですら発売元の会社は誰にも金を払っていやしないんだよ!(文中の作品は日本発同人ソフト。調べる場合は自己責任で)

**********

 ローカリゼーションに関わる話題ですが、ビジネスとして組織だってやるならともかく、たとえば顔見知りの外国語の得意な、暇な好事家の学生仲間がそれなりの数たまたま集う場合、そういう極めて稀な場合を除いて、こういう自発的な試みがうまくいくとはとても思えないのです。現にうまくいったものなんてそんなに数多くない。
 

 問題は外国語の力なんかじゃないんですね(外国語ができない人も十分やることはあるのだ。日本語(自国語)のアラを見つけることができる)。
 人間であれば誰しもが、最初に花火やアドバルーンを上げることには非常に長けている(ただ騒げばいいからね)。でも、いざはじめたら、ごく少数の者に負荷が集中する(外国語の力の問題もあるが、むしろやる気の問題)。そうして完成までの残り20%で結局挫折する。なぜなら、そこが一番のハードワークを要求されるところだから。途中で放り投げた他人のケツをふいたり、(シナリオが数多くのファイルに分解されているヴィデオゲームの特徴であるが)意味がまったく通じなくなっているスクリプト同士をつなぎ合わせたり、全体的な矛盾をひとつひとつ潰していき、トーンを整合させる。タイム・コンジューミングで根気が必要でかなり難しい作業だが、まったく脚光を浴びない汚れ仕事である。BioWareのゲイダーさんもかつて同じことを言っていた。

 ビジネスが有利なのは、そういう残り20%のゴミのような仕事でも難なくこなせる体制があるから。逆にいえば一定の「品質」を担保できる手段が他にないから「ビジネス」という形態が必要になる。

 
 (CRPGのスクリプトの膨大な分量的をすっかり無視すれば)翻訳は一人でやったほうがずっと楽であるのも確か。人それぞれによって違う職人芸の世界だからね。

 だからProject Eternityの日本語ローカリゼーションは、スパイクチュンかどこか真っ当なところが手掛けねえかな、と思っているんだけどね。
  

2012年10月 9日 (火)

クラス、パーティー。

 別にクラス会のことではない(そんなものが現在もあるのかどうか知らないが)。

 オールドスクール派の記事は耳目を集めないと書きましたが、もしかしたら読んでいる人が結構いるかもしれないから書こう。いなくても書こう。

 Project Eternity、投資家は54000人超、投資額は2.4百万USD超。締め切りまで残り一週間。

 私といえば最終日付近に投資家として滑り込もうかと思案中。どんな「ゲーム」でも後出しじゃんけんがベスト・オプション。

http://www.kickstarter.com/projects/obsidian/project-eternity/posts?page=2

 ObsidianのTim Cain(注)が、Q&Aフォーラムでの質問に回答した内容の抜粋。これが面白い。
 CRPGがこの先どこに向かうのか(どこにも向かわないのか)について、興味深いコアな話題がいくつかある。

(注)Tim Cain: Fallout(1997年リリース)のリード・プログラマー、デザイナー、後にプロデューサーも兼務。翌年退社してTroikaを設立し、 Arcanum、The Temple of Elemental Evilのリードを務める。Vampire: The Masquerade - Bloodlinesにも関与。
 2005年に資金難からTroikaを閉鎖、しばらくNCSoft関係MMOプロジェクトのプログラミング教育などで禄を食み、2011年からObsidianのシニア・エンジニア。

 
 個人的には、オールドタイマーもといオールドスクール派(に限らないけど)がゲームの「メカニカル」な部分、日本語でいうメカニズム(英語ではあまり言わない)について騒ぐのは、大概にしてほしいと思っている。

 例えば、主人公(PC)のVO(アテレコ)がいらないとかいるとか、ダイアログ・ホイールがどうとか、パラフレイズ(ダイアログ・ホイールに表示される次の会話を示す短文)がなってないとか。コンパニオンのアーマーの見かけが変わらない(たしかにDA2がやりすぎだったことはBioWareも認めている)とか、ニンジャ・ガイデンかデヴィル・メイ・クライ・ライクなコンバットはダメだとか、コンバットの裏側で(戦闘処理のため)サイコロを転がすなとか転がせとか。カットシーンがいらないとか、シームレスなオープン・フィールドにしろとか。 
(もちろん、カメラ・コントロール(不在)については、オールドスクール派でなくても文句を言いたくなる時がある)

 
 でも、「エッセンシャル」な部分、日本語でいうエッセンス(これも英語ではあんまり言わないな)については、思わず頷ける話もあるのは確かである。

**********
 

Q: クラス・システムか、クラスレス・システム(ティム自身が手掛けたFallout、Arcanumなどがある)か?
 
 クラス・ベースト・システムでデザインしている。パーティー内の異なるキャラクタ-が異なる役割を果たすようにしたいと考えていて、そのためにはクラスを設定することが最良の方法と考えているからだ。スキル・ベーストのゲームでは、君が求めているスキルをそのコンパニオンが提供できるかどうか、特にリクルート前の時点では不明だ。クラス・ベースト・システムなら、どのクラスは何ができるかわかっているので、潜在的コンパニオンがパーティーに参加したいと申し出る前からそのクラスの要否がわかる。数多くのコンパニオンがいて、特定の冒険に誰を同行させるか決める際にも、クラスを設定していたほうが必要なスキルを網羅したグループ編成を容易に編成することに役立つ。

Q: 付け足し質問。マルチクラスは考えているか?
 
 質問はひとつづつと言っているので、付け足しはずるいな・・・。だが、答えはイエス。マルチクラスを持ち込むつもりだ。現時点では、やらないと決めたわけじゃない、というほうが正しい。我々の最終段階のシステムでうまく機能するようだったら、提供するつもりだ。
 
Q: RTwP(リアルタイム・ウィズ・ポーズ、ポーズで一時停止できるリアルタイム・バトル)を用いるようだが、個人的にはTB(ターンベースト)のほうが大好きだし、TBのほうが(タクティカル)戦術的コンバットに向いていると思う。なぜRTwPを選ぶのか?

 ふーむ、答えに気を付けないといけない質問だな。なぜなら、リアルタイム・ゲームは戦術的に面白くはなく、TBは面白い、ということが含意されているから。だが聞いてくれ、次のターンにできることが極めて限られている、至極つまらないTBのゲームを私自身たくさんプレイしてきたし、リアルタイム・ゲームにだって戦術的な動きが豊富に用意されているものがたくさんある。世の中にはRTS(リアルタイム・ストラテジー)ゲームがたくさん出ているじゃないか!

 だから答えはこうだ。戦闘時にそれらキャラクターが異なる役割を果たすため、各クラスに与える能力をハッキリ区別がつくものにする。また戦闘時にはプレイヤーのパーティが最適なポジショニングを選ぶことも、どのような攻撃を行うかも常に選べるようにする。さらにわれわれは敵とのエンカウンターを常にチャレンジングなものにしていくつもりなので、どの戦闘にも通用する必勝法をプレイヤーに与えないようにする。だからコンバットの戦術はいつも工夫しなくちゃならなくなるし、ゲームを最後までクリアするためには、手に入る能力のすべてを使いこなさなければならなくなるだろう。

 
 最後に付け加えるなら、これはInfinity エンジンによってインスパイアされたゲームであるから、デザインの柱には、斜め見下ろし式(アイソメトリック、等角投影 図法)に描かれたファンタジー世界の探索、興味深く真実味のあるキャラクターが登場するリアクティヴな(プレイヤーの選択によって変化する)ストーリーライン、ポーズ可能なリアルタイム・コンバットが含まれている。これらの要素がゲームに含まれる予定だし、また我々は必ず含まれると確信している。
 
Q: 主人公の種族やサブ種族によって、世界はどれだけ違ってくる(リアクティヴィティがある)のか?

 種族選択によるリアクティヴィティをたくさん用意する。各種族にはそこからプレイヤーが選べる資質(traits)セットを用意するが、それらの資質によって、会話時に選択するセリフやスキル・ボーナスが異なってくるし、はてはクエストを解決するための異なる方法まで提供される。単一の種族向けのクエストを用意することはないと思うが、一つ確かに言えることは、種族制限のあるアイテムは持ち込まないということだ。多くのアイテムが特定種族との文化的つながりを有している。そうはいっても他種族の者でも取り扱えるのだ。ヒューマンがエルフ・チェインを身に纏う姿は奇異かもしれないが、別に着用できないわけじゃない。

Q: 近年のCRPGに欠けていて、今回もっとも取り入れたいと考えているのはどのようなものか?

 答えはたった一語で言い表せる。パーティー。プレイヤーが大人数のキャラクターからなるパーティーを操作する(control)ことのできるCRPGが好きだ。ここでいう操作とは、望むなら各パーティー・メンバーの行動を選べるということを指す。戦闘中にはポーズ(中断)が多用されるだろうし、プレイヤーがメンバーに新しい行動を取らせたい場合には、常にポーズ(中断)できるようにする。近年の多くのゲームはひとりのキャラクターしか操作させず、仮にパーティーが編成されているとしても、そのグループ内のひとりしか操作できない。このゲームでは、パーティー全員を操作したいのだ。

Q: Modの導入は可能か? 過大な要求であるし、Unityエンジンでは難しいことがわかっているが、本当のところを知りたい。
 
 大変いい質問だが、残念ながらまだ答えることができない。Unityエンジンがわれわれの最終製品をどのように束ねるのかまだ解明しているところだし、われわれのゲームがプレイヤーにどれだけのものを提供できるかも見極めなければならない。modを導入できるようにしたいとは思うし、もし可能ならそうするつもりだ。だが我々の努力を真っ先に注力するべきなのはそこではなく、驚嘆すべきシングル・プレイヤー・ゲーム経験を与えることにある。もちろん、多くの人々がゲームを弄繰り回して自分でコンテンツを作りたいことはわかっているので、ある程度開発が進んだ段階には、その実現可能性についてお知らせすることにしたいと思う。

***********

 個人的にティムにアグリーなのが、クラスとパーティーありきの発想である。私にもオールドスクール派の血が多少は流れているのかもしれない。ただし、マルチクラスが可能かどうか、実際にパーティー全員を自由に動かせるかどうか、などは上でいうメカニカルな部分なので除く。
 それ以外の話題では、種族による世界のありよう(見え方)の違いもなかなかそそる分野であるが、RTwPかTBか、Modがどうとかは私には関係ない(メカニカルな部分だから)。

 つまり、PRGが何を体現しているか、何を具現化しようとしているかについて、ティム・ケイン氏が私と同じ発想に立脚しているかどうかはわからないが、結果的に私の選好する方向とほぼ違わない方向を選ぼうとしていることがわかった。

 それは「世界」であり「社会」であり、あるいは「文化」である(「文明」ではない)。
 ぶっちゃければ「人」(ヒューマノイド!)としてのありようである。 

 RPGの「クラス」は、この世の中は一人では渡れないことを示す。身の程をわきまえることを促す。さらに言えば、この世の中にはあなたが決して本質的には理解できない、共感できない者がたくさん存在していて、相手もあなたのことを同様にみなしていて、かつ、お互いなんとかして共存しなければならないことを示す。

 だがこのRPGで最も重要と言ってもよい概念・単語に、日本語にはまともな翻訳が「ない」。

 「クラス」は間違っても「職業」ではない(バーバリアンという職業はない、とすでに以前書いた)。「階層」でも「階級」でもない(ローグ(風来坊、渡世人、無頼漢)という社会階層、クレリック、パラディンという社会的な階級はあっても、ファイターという階層・階級はない)。「ギルド」のような何か利害に結ばれた「組合」でもなく(バード・ギルドや盗賊ギルドはあるだろうが)、「派閥」でもないし、「職能」、「技能集団」でもない(事後的、結果的には技能集団であるが)。

(Mass Effectシリーズでは、クラスはそのまま軍隊の「兵科」を示しているともいえるが、それらがファイター、ローグ、メイジといったファンタジー系RPGのクラスをそのまま横滑りさせたものであること、あるいはそれらのハイブリッドであることは容易にわかるだろう)

 「クラス」とは「分類」のことである。「類型」というほうが近いか。Merrian-Websterの語義でいったら次が一番近い。

 "a group, set, or kind sharing common attributes"
 

 ただの類型というわけでもない。謂わば(他とは明確に区別可能な)なにかしらのエトス(エートス)を共有している集団を示す。

 CRPGでもっとも隆盛を極めたのはDnDから派生したRPGである(すべてのRPGがDnDから派生したのではない)。
 そこでのエトスとは、冒険という場においてなにかしら有用な(エトスの本来的な意味での)特性・特徴、気風・習慣、そこから始まる場所、ありようのことである。 

(「ロールプレイングとは何か?」という質問は、BioWareのシニア・ライターであるゲイダーさんにとって「聴くだけで吐き気がする」ものだそうだが、ごく乱暴に言い切ってしまえば、そのような個別のエトスを有したキャラクターがいかにも取りそうな態度・行動をできるだけ演じること。それで決して間違いじゃないだろう)

 Project Eternityで予定されているクラスで言えば(どれもDnDと相似形であるが)、ファイターは武勇、ローグは狡猾、ウィザードは知性、プリーストは受容、レンジャー・ドルイドは自然との交感、モンクは求道、バードは社交、バーバリアンは憤怒、パラディンは滅私。(パラディンは予定されていないけどな・・・) 

 これら個別の「類型」が全体で何を示しているかというと、人(ヒューマノイド!)というものは、ある分野には秀でていても、ほかのことはからっきしダメな場合が常であるということ。そしてお互い補完するために、決して本当にはわかりあえない「仲間」と徒党を組まなければならないこと。

 この世の中は一人では渡れない。(クラス)
 だが数人が集まれば、もしかしたら渡れるかもしれない。(パーティー)
 もちろん、たかだか数人集まったって渡れないこともある。渡る世間はオー(略)。

 DnDのパーティーは4名から6名くらいを推奨している。もちろんTRPGとしての進行管理上有利だったことも理由のひとつだろう。Project Eternityも6人パーティー制を用いるそうだ。

 メンバーは基本的にお互い完全には理解しあえない「他者」同士であるから、数人集まればいさかいも生まれるかもしれない。冒険にはわけまえがつきものなので、あんまし役割がかぶったメンツはいらない。罠外しのローグが二人いたら、わけまえを増やすため(あるいは自分がパーティーにとって必要不可欠な存在になるため)、どちらかがどちらかを事故に見せかけて殺すかもしれない。タンク・ファイターが二人いたらお互い譲らず、敵がばらけて面倒ったらありゃしない(これはメカニカルな部分か)。バードふたりは端的にうるさい。

 
 (「指輪物語」の「旅の仲間」のように、わけまえなど関係ない至高な目的に向かう場合、ホビットがメンツにかぶりまくっているが問題ない。そもそもホビットの物語だし)   

 だが、いざこざも世の常。三人寄れば文殊の知恵も、誰か一人が仲間はずれ、つまはじきも世の常。

 なるほど世界は(社会は)こうなっているよな(しょうがねえよな)、という引き気味の部分(デタッチメント)と、このコンパニオンはとても気に入った(むしろ殺してやりたい)というのめりこみの部分(コミットメント)の両方を堪能できる機会を兼ね備えるためには、パーティー制は決して必須ではないが、もっとも手に入れやすい仕組みであると思う。

 クラスレス・システムにも一理あることは触れておこう。ひとつのゲームをプレイヤーに長く遊んでもらったほうが商売上有利であるという昨今のゲーム事情があるため、ひとりの主人公が、あらゆるゲーム内フィーチャーを堪能できるという仕掛けを導入する場合が多くなっている。
 主として、レンタル・リセール(中古)がごく普通なUSのゲーム事情向けの対策であり、レンタル期間では満足するまでプレイさせない、簡単にはリセール(中古)に出させないという要請に基づくものだ。
 (DLCなどは、そういう対策のうちでも「下策」であるという批判もあることはご承知のとおりだ)

 たとえばSkyrimの主人公は、ゲームに用意されたほとんどの事柄をひとりで手がけることが可能だ(内乱で対立する軍勢の両方に最後までくみすることはできないし、カジートでなければできないことなどはある)。
 武芸も技能も魔術も歌さえもすべて極めることができ(厳密にすべてのスキルをマックスにするのは相当無理筋だが)、あらゆる派閥(faction)をほぼ万遍なく経験することも可能である。ウェアウルフになって、同時にヴァンパイアになっちゃうことも可能だし、世界の守護者であると同時に盗賊ギルドに所属し、冷血な暗殺者であったって別に問題ない。
 だが、そこに現実味はほとんどない。そんなことはこの世の中では起きないのだ。 

 もちろん、ファンタジーだからそれでいい、という意見に対してなんら反論はない。人の遊び方に説教するほど身の程を知らないわけじゃないし、逆に自分もつべこべ言われたら不愉快だ。

 ただ私個人は、クラス・パーティーを重んじる仕組みが好きだ。JRPG、MMO/MOを除けばBioWareのタイトルが辛うじてその路線を守っているが、他では驚くほど少なくなっている。
(JRPGはパーティー制が非常に多く残っている。ガラパゴ事情のひとつに加えてもいいかもしれない。Dark SoulsやDragon's Dogmaのような興味深い逸脱も生まれているのでまったく進化をやめたわけでもないだろうけど)

 そして、パーティーメンバーを全員完璧に操作できなくても別段気にしない。AIがあまりにおばかさんであっても、コンバット中に使えないメンツに向かって「おたく、なにやってんの?!」と声を荒げているほうが実は楽しい。MMO/MOではさすがにできないし(笑)。

 なぜなら、世の中はだいたいそうなっているから。誰もあなたの思い通りには動きゃせんて。

2012年10月 7日 (日)

【DA3】 Those Who Speak #2

 もう最近では、こんなのまで見逃している始末。

 ええっと、ネタバレあります(うわあ、そう書いただけで途中でバレるんだろうな、ナチュラル・ウィズダムの高い人ごめん。というか、いっそ読んでください!)。

20193

 "Those Who Speak" のイシュー2が出ていた。

 今回は、「通称」イザベラとクナリの因縁に関するエピソード。

 

Tws2 

 先日のゲイダーさんへの質問コーナーで「イザベラの本当の名前はいずれわかるのか?」というものがあったのは、このシーンに由来していたのであった。もちろん彼女は、ここでは口を割らない。 

 そして、タイトルでもある"Those Who Speak"とは、女性クナリのタマスラン(職名、プリーステスのようなもの)を翻訳した呼び名であり、「対話者」、「尋問者」を意味するらしい。彼女はKing's Tongue、フェラルダン王家の言葉(クイーンズ・イングリッッシュのようなもの)、真正なるフェラルデン語も流暢に駆使することから、「外交官」の役割も果たしているのかもしれない。 

 DA2で、イザベラの海賊船が嵐の中ウーンデッド・コーストの沖合いをクナリの弩級艦に追撃されるシーンとか、そういうのは「伝聞」じゃなくて、ゲームの中で見せなくちゃだめでしょ、と手抜き振りをちょっと批判したことがある。そのシーンを「見せない」というのは本来つくり上ありえない。カットシーンにはいかにも手間がかかりそうだから、納期が原因だったんだろうな。

 同じように、イザベラが犯罪組織の手先から「海賊船から『積荷』の奴隷を全部逃がしてしまった」と非難されるくだりも、実をいうと「伝聞」ではなくてカットシーンでやるべき類だと思っていた。

 DA2には、小さな平底船(難民船)とかバージ(はしけ)程度のサイズのボートしか登場しない。海賊船や弩級艦は背景にはあっても動かない。あれだけカークウォールが航路の要衝であり、付近には海賊船やオーレイの主列艦などがたむろしていると振っておいて、そりゃないですよ。

 今回のコミックでは、イザベラの新しい海賊船に加え、クナリの弩級艦も(ちらっと)登場するし、かつて『積荷』を解放した彼女の「動機」がわかるようになっている。大方の予想とはまったく異なる形であるだろうが。

 ところで、このコミック・シリーズ、アリスター王のマリック探索の物語では、かつて(DA2の物語の期間)カークウォールに逗留していたアリショクはホーク一味との決闘で倒れたことになっている。

 だが「アリショク」もまた職名(役割)に過ぎないので、一人倒れればまた代わりが選ばれる。20年間で指導者が16人交替したって何もなにも困らない国だってある。

Tws22

 う・・・。

2012年10月 6日 (土)

【DA3】クエスチョン・スレッド

 うわ、これも忘れていたのか。

 BioWareのDAチームへのクエスチョン・スレッド。結構いけると思ってリンクを取っておいた。

http://social.bioware.com/forum/1/topic/371/index/14277299/1

 DA3に関するものは答えてもらえないとしても、セダス全般に関する質問にできる範囲で答えてほしいというOPの要望。

 続々とファンの質問が続きますが、ライターや開発者が答えたものだけ、絞ってみよう。

 メアリーさんは最近よく出るなあ。ライター衆が暇で、シネマティックのエプラー氏もなんだか暇そう。声優のアテレコがとりあえず済んで、まだシネマティックまで行き着いていない?

**********

 答えるのはメアリーさん。

(DA2、ヴァイカウントの城塞で、壁を蹴り続けていたやつはどうなった?)

 彼は衛兵に何度も放り出されたんだけど、それでも壁を蹴り続けるのをやめなかった。深夜に城塞に忍び込んでは、玉座、ヴァイカウントの居室、それから衛兵の屯所の壁を蹴り続けたの。 

 彼は、多くの公共施設損壊容疑、衛兵に対する公務執行妨害容疑、意味不明な喧嘩腰を改めない態度などのため判事の前に引き出されたのだけど、無罪放免になりそうな評決が出る寸前に、判事席を蹴り飛ばした。そのおかげで懲役五年の刑を宣告され、監獄でも壁を蹴り続け、とうとうつま先に大怪我をして、ようやく彼の犯罪歴も終わりを遂げた。

(じゃあ、エルフ全部とクナリ全部が戦ったら、どっちが勝つ?)

 テヴィンター帝国。

(デーリッシュはどうして定住地を獲得できないの? 荒野は誰のものでもないようだし、自由に住める地域がいくらでもありそうだけど?)

 荒野にはチェイシンドが住んでいる。でもデーリッシュがそこに定住できない理由とは直接関係ない。住もうと思えば住めるわけだから。でもそうしない理由は、動いているほうが攻撃を受けにくいから。デーリッシュは自分たちがエルヴェーン(elvhen)の最後の末裔であり、エルヴィッシュ文化の残滓を保存する宿命を負っていると考えている。そして、ひとたびどこかに定住してしまったら、付近のヒューマンによる攻撃や、ブライトの発生、あるいはなんらかの天災によって、エルヴィッシュ文化が永久に喪われてしまう危険があると考えている。

**********

 答えるのはゲイダーさん。

(カメク(qamek)とはレリウム(lyrium)の一種か?

 どうだろうか。クナリなら知ってるだろうな。

(アノーラは不妊症だった?)

 ケイランのほうに問題があったのかも。あるいはふたりはとてつもなく運が悪かったのかも。

(Fexとは何か?)(これがOPの一番目の質問であった) 

 パー・ヴォレンに起源を有する原始的な種族。

(イザベラの本当の名前はいずれわかることになる?)

 わかる。

(エルフはチャントリーに入信できる?)

 アンドラスティアンになることはできる。聖職に就くことはできる。極めてまれであるが。

(クナリがクン(キュン)に異なる解釈を与えたらどうなる?)

 解釈はアリクンが行う。クナリがそれに異議を唱えたら、即座にタル・ヴァショスになる。

(サークル・メイジは、たとえばオーレイとネヴァラの間で勃発するような正規の戦争に参戦することはありうる? もちろんメイジが叛乱を起こす前に)

 チャントリーが認めればありうる。滅多になかったが。

(セドーシアン(Thedosian、セダスの民)の姓の仕組みは?)

 属する文化圏や社会的階層による。
 大方のコモナーの姓は出身地・ゆかりのある地名、家族の職業に由来するが、滅多に用いられない。
 貴族の家系は正規の姓を有する。コモナーが貴族の家系名、領地名、過去一族が拝命した爵位・職位、その他の理由に由来する姓を戴くこともある。
 どの国家に属しているのかにもよる。

(ちょいまち、これは私の正気を保つために大事なことだ。セダスの民は、正しくはThedan? それともThedosian?)

 正しくはThedosian。

(The Arbor Wildsよりも南、The  Donarksよりも北には、一体なにがある?)

 Korcari Wildsと Arbor  Wilds、両方の荒野は遥か南のほうまで広がっている。ほとんど深い森林か荒涼たる不毛の地だから、北方の民が興味を抱くことはあまりない。同様にThe  Donarksよりも北はジャングルだが、やはり見るべきものはあまり・・・。Boeric Oceanに出たら小さな群島が鎖状に並んでおり、いくつかの国家やクナリが駐屯地を有している。もちろん南方の土地が植民地化していくことに怒れる原住民もいる(人種で言えばリヴァイニの起源がここだ) 。

(アリスターが単独統治者なら、コミックThe Silent GroveとThose Who Speakで国もとから不在のときは誰が統治している?)

 単独統治者とすれば、摂政だろう。たぶんウォーデンその人かもしれない。歴史上、国王が何年もの間にわたって十字軍遠征することもあったわけだから、突拍子もないことではないと思う。

(じゃあ、ウォーデンは摂政の役割を果たすためまだいるの? つまり消息不明にはなっていない? それとも再登場した? それとも「たぶん」が上の文章で重要な言葉?)

「たぶん」はまさしく重要な言葉だね。コミックの中でアリスターはウォーデンのことには触れていない。不在であるとも言っていない。

(フレメスは一体何歳? アンドラステが生きていた時代からいたくらいの年? アンドラステが火炙りになった現場を目撃している?) 

 フレメスが、大元のフェラルデン伝説上の存在だと考えれば、タワーズ・エイジ(the Towers Age)に生まれたことになるので、アンドラステの時代からは五百年ほどあとになる。だからその場合は、答えはノー。それでも六百歳以上になる計算だがね。

(アンドラステの生没年はどこかで触れられていたか? 1025TEに没したようだが、生誕年も、布教活動に目ざめた時期も見つからないのだが) 

 マフェラスが一族をまとめたのは-186Ancient、アンドラステは彼の傍らにいた。そのとき何歳であったかは議論の余地があるが、-210Ancientあたりと考えるのが妥当ではないか?(あるいは現行暦が開始する1.1Divineから210年前)。

(誰か本名で登場するキャラクターはいないのか?)

 ヴァリック、メリル、アヴェリン、フェンリス(それ自体は本名ではないが、後にわかる)がいるではないか? アンダースとイザベラが「真の」名前を用いていないだけで、誰もいないとみなしてるのか?

 すべてのキャラクターが生誕時に授かった名前を用いるとは限らないし、それがどんな名前かすら気にしないかもしれない。キャラクターはみな自分で気に入った名前を使うことになる。

********** 

 誰の名前が本名かどうか、どうしてそんなしょーもないことにいつまでもこだわっているのか、全部フィクションのキャラクターじゃねえか、悪魔の真名以外、本名を知ることにいかなる意味があるのか、私にはさっぱりわからないが、まあファンだから・・・。もういちいちひっかかるのはこちらもやめよう。

【DA3】ライターへの質問

 さて、オールドスクール派の話題は案の定さっぱり耳目を集めないことが確認できましたので、DAに話を戻しましょう。

 だって投資してるのが全世界で5万人だからね・・・。DAシリーズは日本だけで最低でもそれ以上ファンがいるでしょうし。Project Eternityも案の定クラフティング開放の前で失速気味。ちょっと調子に乗りすぎたんじゃないのかね? 締め切りまで残り10日間。

 BSN、まず比較的軽めなやつ。

http://social.bioware.com/forum/1/topic/371/index/14297092/1 

(開発者やライターの人は自分の作品をプレイするのは好きですか?)、

ゲイダーさん: われわれの答えはきっと君を失望させてしまうだろうね。

 われわれはファンと同じようには自分たちのゲームをプレイできないんだよ。われわれはまだまともに動かない、大して面白くもない段階のゲームをまともに動くようにするための視点でプレイする。しかもゲームが世に出せるようになるまで繰り返し何度もそうするし、そこまで行き着いたら、普通われわれの仕事は終わりなんだよね。

 個人的には、リリース後に自分が携わったゲームをプレイすることはない。裏も表もわかっているので、謎を解く楽しみもないし、そうすることで何が見えるかというとバグや、カットされた場面や、実現できなかったアイデアのほうなんだ。時間さえあったら、プレイなんかそこでやめて、自分でModでも作りたい衝動にかられてしまうだろうね。 

 自分の携わっていないBioWareの他のゲームはプレイするよ。Mass Effect三部作は面白かったし、Jade Empireもかな。だから私の携わったゲームになんの予備知識もなく、舞台裏の事情なんて知らずに、最初からのめりこむことができる人たちには、ちょっとした嫉妬を感じざるを得ないんだよね。 

 ********** 

 前そんな話題しましたね。スクウェアかエニックスか忘れたけど、日本人の開発者が同じこと(=予備知識なしでプレイできるファンに嫉妬を感じる)をのたまっていた。

 ライター衆ではメアリー、シェリルも答えてますね。

********** 

メアリー: 私はSteamでDAOを速攻買いましたよ。だって無料の会社支給品が手に入るまでとても待てなかったから。
 でも、まったくデヴィッド(ゲイダー)の言うとおりよね。自分の携わったゲームを、他のゲームと同じようには遊べない。驚きがないから。でもすべてのパーツが一体となって完成したものを見る楽しみ(ときには恐怖)は感じることができる。

 だいたい私の場合は、まだアート部門が仕事を終えていないような、ヴァリックがバートランドの屋敷に訪れる場面についてジョン・エプラー(シネマティック担当)が一千万個もの微調整を仕上げるよりずっと前の、とてもラフなつくりの段階のゲームしか目にしないので。ちょっとした短い言葉で語られたアイデアが壮大な経験にまで発展するのはすばらしい。書いているときに想像していたものより実物のほうが立派になることがしょっちゅうあるのよ(まあ、バグが出た場合は・・・、猛烈にののしるわけだけど)。そして自分の書いたジョークで笑う。おバカだって? 知ってる。

シェリル: 数年も開発に携わったDAOを自分でプレイしましたよ。朝の四時まで起きてプレイした。シティ・エルフのウォーリアーで、誰ともロマンスせず、でも誰とでも友達になった。

 ゲームでロマンスはできないのよね。何かが違う気がするから。

**********

 ゲイダーさんが「リリース後はプレイしない」と言ったから、このスレッドにも「自分のゲームを全部わかってると思っているのか」とのたまうクソ野郎が登場してきますのでとばします。どんどんバンしていけばいいのに。

 (デヴィッドとライター衆に。私の書いた劇のシナリオを俳優にはじめて読んでもらったのですが、「そんな喋り方するの自分しかいないよ」症候群に陥りました。なにか「自分から自分に向けて喋ってる」感じだと。自分のシナリオを聴くのはどうですか?)

ゲイダーさん:自分の書いたせりふはよく声に出して読むね。大事なシーンではVO(声優)チームと一緒に作業するから、誰かに読んでもらう。どちらの方法でもまだるっこしいところもわかるし、誰もそんな喋り方はしないこともわかるね。だから練り上げれば良くなっていくものだよ。大事なことは、セリフを書くときは録音されるつもりで書くこと。紙の上にただ書き連ねるんじゃなくてね。

**********

 上で名前の出たエプラー氏が登場。

(デヴィッド、Demon's Souls や Dark Souls がコンソール世代では自分のお気に入りになってるのですけど(DAとMEもです)、それらをプレイしたことがあるなら、楽しいところがあったかどうか、インスピレーションを受けたかどうかを教えてほしい。フロム・ソフトウェアはある要素は最低限に抑えるというアプローチなので、セリフ重視、Codex重視のあなた方から見たら奇異に感じても仕方ないと思う。でも雰囲気とかワールド・ダンジョンのデザインはどうでしょうか?)

ジョン・エプラー: デヴィッドがプレイしてるかどうかわからんが、われわれのマップ(level)デザイン・チームや他の何人か(マイク(レイドロウ)、私、QAチームの何人か)はDark Souls をかなりやりこんだよ。インスピレーションは様々なところから得るものだけど、Dark Souls がとてつもなく上手くやったことは一体感を有する世界の創出(creating a very cohesive world)だと思う。すべての物事がロジカルに結び付けられている。それから、もちろん、近道が最初に見つかるんじゃなくて、しばらく後から見つかるなんてのも実にしっくりくるね。ついさっき蹴り下げたハシゴを登ることも、さっき裏側から鍵を開けたトンネルの扉を使うのも、ごく自然な流れだからね。

 自分はマップ・デザイン・チームではないから、あのゲームがわれわれの創造プロセスになにか特定の影響を与えたかどうかはコメントできない。でもあの一体感は文句なしにすばらしいと思うね。

The Lost Followers

 それについては次回書く、と書いてまた忘れていたネタ。

 今からする話はIcewind Dale(2000年)のものではないかと思って調べたのだが、どうもIcewind Dale 2(IWD2)(2002年)のほうだったようだ。

 IWD2はストーリーや物語設定こそ違うもの、基本はDnDの2版準拠であったIWDのシステムを、DnD3版にアップデートする試みであった。それ自体は上手くいったのであるが、丁度このあたりで開発元のInterplay/Black Isleの経営が傾いちゃったらしく、エキスパンションや続編は出ていない。エンジンは前作同様BioWareのInfinity。

 パラディンに関係する隠しクエストがあった。
 この部分は記憶が曖昧であったので、Youtubeの映像でも見ながら自分の記憶を掘り起こすことにする。

 次のような映像が見つかる。"The Lost Followers"が隠しクエストの名称だ。 
 

Icewind Dale II Playthrough Part 144: The Lost Followers - YouTube

<http://www.google.co.jp/url?sa=t&rct=j&q=&esrc=s&source=web&cd=2&cad=rja&ved=0CC4QtwIwAQ&url=http%3A%2F%2Fwww.youtube.com%2Fwatch%3Fv%3DXB3DctbMX78&ei=VW5qUKe0IozMmAWf74FQ&usg=AFQjCNGIvLTQVENy4aARyKLDDRr8KqAKtg>

 ゲームをご存知ない方がこの映像を見てもなにがなんやらわからないだろうが、「オールドスクール派」のゲームがいかにちまちまとまだるっこしい操作を必要とするかはおわかりいただけるだろう。ま、ある程度慣れれば機械的に操作できるようにはなるのですが。 

 多くのプレイヤーが鼻水を大量に垂れ流しながらプレイしたであろう、ほんの些細なミスで全てが崩壊する、DnDのCRPG史上屈指との呼び声もある高難易度バトル。

 
 パラディンがパーティー・メンバーにいなければならないわけではないが、ここで手に入る隠しアイテムは、なんとあの、Holy Avenger 、ホーリー・アヴェンジャーなのである!おーっ!(そこ、とりあえず驚いてっ!)

 パラディン以外には取り扱えない、クラス専用武器。

 パラディン興味なし、気障で独りよがりのええ格好しい(good-doer)やし、というBane神の手先かと思うような不届きなプレイヤー連中ですら、このバトルの圧倒的な出来のよさと緊張感には皆唸らされたという。 

(YouTube画像の冒頭部の説明)

・プレイヤーは可能な限りのモンスターを召還し(塹壕の埋め草、弾除けとなってくれる)、自分のパーティー・メンバー(6名)にとことん(有利な呪文などを)バフアップしている。

 
・とあるアイテムを墓地の指定場所に置くと、光の束とともに、破邪の剣、ホーリー・アヴェンジャーが姿を現し、同時に六体の極悪非道な者らのアンデッドが蘇る(お花のシンボルがそれ)。

・Angelという名前のパラディンがホーリー・アヴェンジャーを拾って装備する。

・あとはご覧のとおりの、長時間しっちゃかめっちゃかバトル。

 基本は、一番物騒なメレーの敵は召還したモンスターで取り囲んで時間を稼ぐ。薄っぺらい衣装の子達は本当に危ないから敵に接近しない(一撃で殺されてしまう)。それぞれの敵にはごく狭い条件だが何か弱点があるのでそこを付く。比較的倒しやすい敵から順番に戦力集中してひとりづつ倒す。

・最後の生き残り、頑丈で一番危ないくそドワーフにパラディン(Angel)がとどめの一撃。戦闘終了。

・パラディンに特別能力ボーナス付与。

(まだプレイスルーの画像は続くが、あとは関係ないですな)

 画像では、ホーリー・アヴェンジャーの説明文をきちんと見せてくれる(配慮がすばらしい。IWD2のセーヴファイルがどこ行ったか見つからない私にとっては僥倖とも呼べる)。

 物語の背景設定。 

 恐怖、嫌悪、専制者の神ベイン(Bane)に付き従う信徒のうちでも、飛び抜けて凶悪な六名は自らをロスト・フォロワーズ(道を喪った信徒ら)と名乗っていた。ネーミング自体が「ふざけた」しゃれである。

 ベインの信徒の横暴が多くの国々で猛威を奮い、その魔の手からいまだ逃れ続けている者たちも言語道断な悪行三昧になすすべもなく、口をつぐみ目を背けていた頃。

 六人はシルヴァー・コート国の王の首をその玉座で刎ね、王国を簒奪すると、首のない王の亡骸をアンデッドとして蘇らせたうえで王都を彷徨わせ、出会う者を手当たりしだいに虐殺し続けさせた。さらに六人は王都全体に火を放ち、街が跡形もない荒野に戻るまで放置しつつ、ワイングラスを手にしながらその様子を王宮から見物していたという。 

 王族では五歳になる王女がたったひとり生き残ったが、悪の六人は暴虐の最後の仕上げとして、その娘を「すすり泣くクイーン」、焼け果てた荒地の「女王」に任じ、なにもない土地を統治させることとした。娘には決してその地を離れることのできない呪いをかけ、あとは飢えるに任せたのである。
 六人はとりあえずの成果に満足し、それぞれ思い思いの土地に散っていった。ベインの名をより一層高めるため、さらに各地で災いを振りまくことにしたのである。 

 老コルサ・エールド卿が亡き王の玉座で「すすり泣くクイーン」を見つけたとき、娘はすでに飢えに苦しんでいた。老体に鞭打って馳せ参じたが危機を食い止めるには手遅れであったことを心から恥じ、彼女のもとに水と食料を届けさせ、さらには王国のため復讐を果たすことを誓う老騎士に対して、娘は長い長い間の後でたった一言、短い感謝の言葉を述べることが精一杯できるだけであった。だが老騎士が旅立った後、彼女がすすり泣くことは二度となかった。

 すでに齢七十を過ぎていたとも言われる老騎士は、その後六年にわたりファールーン大陸とその異界群(planes)をまたにかけ、悪の六人を次々と葬り去っていった。六人のいずれもが、くたびれた剣を手にした老いぼれ騎士の姿にまず油断し、その刺客が恐るべき遣い手だと気が付いたときにはすでに成敗されていた。
 エールド卿の古びた愛剣の柄には石がひとつはめ込まれており、老騎士はそれに一人倒すごとにその記録を書き足し、殺す前に改心させることができなかった無念さまで記していた。

 最後のひとりを打ち倒した老騎士は娘のもとに帰る。娘の膝下に愛剣を捧げると、おんぼろの剣はまるで太陽のごとく眩い光芒を発する剣に姿を変え、柄の石には老騎士の長い旅の記録が刻み込まれた。老騎士は柄から取り外した石に鎖をつけて首飾りとし、もはやすすり泣いてはいない「すすり泣くクイーン」に手渡すとこう告げた。この世には数限りない悪があり、誰の心もその誘惑から逃れることは容易ではない。だが、心正しく、行くべき道を誤らずに進む者にとっては、どれだけの数の悪も敵ではない。そのことを忘れないように、その石を身に付けていて戴きたい。

 老騎士は百を超えるまで生きたため、仕えた女王に先立たれることになった。その後北の国に向かったという噂があるのみで老騎士の消息は知れない。やがて王国はかつての栄華を取り戻すことになるが、エールド卿が携えていた愛剣'Cera  Sumat'の行方は依然として不明なままである。

 'Cera  Sumat'は、"Six, now silenced"を意味する。「六人成敗」。

 パラディン・マニアにはたまらんお話ですなあ。

 本当は、老パラディンが六人それぞれのフォロワーズを追跡して葬り去る六つのマンハントの詳しい記述もゲーム内にあるのですが、あまりに分量が多いのでやめておきましょう(自分のセーヴファイル探すのも大変だ)

 かほどさように、ジェネリックなマンハントもののプロットであっても、味付けで美味しさが増すんですね。
 久しぶりに読んだら、またじんときてしまったぜ。

 

  

Project Eternity 堂々と伝統墨守

 なにがすごいというと、Project Eternityのデザイン面には「なんら新奇性がない」ということである。これがまた完璧に、きれいに、見事にない。

 これまでの分も、これからのUpdateも、「オールドスクール派RPGの教科書」みたいな記述になっている。開発者向け「オールドスクール派RPGツクール」。よく言えばオーソドックス。悪く言えばジェネリック。
 懐古主義、伝統主義とはこのようなことを指すのですね。悪口だと復古主義、守旧主義。
 こういうのは「保守」とは呼ばないんだな。「墨守」か。

 まだ物語の詳細を公開できない(おそらくまだ書いていない)という縛りはわかるとしても、ストーリー面は完璧なまでにジェネリックである。前回(前々回かな)ご紹介した「物語背景」を再掲してみる。

〝物語背景

 プレイヤーは、想像を絶するような恐ろしい超常現象がもたらす出来事を目の当たりにし、それによって他に例 を見ない、難しい立場に追いやられる。その出来事によってもたらされた帰結を重荷として背負いつつ、自分たちの向かう先々まで追従して呪縛する、そのやむことを知らない力からプレイヤーが解放されるためには、あの時何が起きたのか調べ上げなければならない。”

 これ、お気づきのとおり「巻き込まれ型」主人公の物語原型。
 さらに言えば「巻き込まれ型」はObsidianの過去の作品群のメインプロットすべてにバッチリ当てはまる(「想像を絶するような恐ろしい超常現象」という部分に当てはまらないものはある)。
 SWKotOR 2、Neverwinter Nights 2、Neverwinter Nights 2: Mask of Betrayer、Alpha Protocol、Fallout: New Vegas。Obsidian名義ではないが、コアメンバーのひとりであるクリス・アヴェロンのPlanescape: Tormentなんかもそうかな。
 
 別に「巻き込まれ型」が悪いなどとは言っていない。冒険ものは大抵がそうだ。それがなぜかは、こんなジェネリックなRPGの出だしを考えていただければすぐわかるのだ。

 DM(ダンジョン・マスター)「さて、あなたたちが到着した街は、夜な夜なコボルドの襲撃に悩まされている。どうやら周辺の洞窟がアジトらしい」
 パーティー・リーダー「知らんがね」
 メンバー1「最近ねぶそくー」
 メンバー2「暴力ハンターイ、動物虐待ハンターイ」
 メンバー3「じゃあ、もっと静かな街に移ろうよ」

 DMが徹夜して用意したクエスト丸ごと一本が数秒で終わり。ノックアウト。 

 だから、DMは「君のパーティーのひとり(あるいは高次の目的に関する重要物)があらぬ嫌疑を受けてつかまり牢屋にいる。町長は出してほしかったら取引すると言っている」とか、「パーティーは井戸水を飲んだおかげで遅行性の毒に汚染された! 解毒剤の製法を見つけると言っていた薬剤師はコボルドの洞窟から帰ってこない」とか、なんだかんだでプレイヤーの行動に縛りを入れるわけですね。後者の場合は、どうしても手助けが欲しい町長がパーティーのメンバーを騙して無理やり毒を飲ませたでも面白いかもしれないが。
 縛りを入れる(プレイヤーや読者・観客のコミットメントを要求する)ためには「巻き込まれ型」が一番無難な方法でしょうか。
 Dragon Age: Originsのオリジン・ストーリーだって「巻き込まれ型」が多い。DA2はそのまま「巻き込まれ型」であるし。Mass Effectのシェパード艦長だってビーコンを発見してしまったが故に巻き込まれ、「俺が(私が)やらずに誰がやる」の世界に突入した。

 「巻き込まれ型」自体は陳腐だが、見せ方によっては素晴らしくなる。Fallout: New Vegasの冒頭シーン(ゲーム史に残ると言ったら言い過ぎか)のように、見事なものに作り上げることはできる。
 (もちろんFallout: New Vegasのつくり上、あの後クーリエは「わしゃ知らんがね」を貫くこともできないわけじゃないのですが・・・)

 物語背景には「巻き込まれ型」のシノプシス(ですらないけど)をとりあえず置いておく。それは結局、「物語はそれらしかったらなんとでもなるんだろう」という姿勢にもとれるんですよね。ヒッチコックのいう「マクガフィン」に通じる手法だ。ご存じのとおり、ヒッチコック映画には「巻き込まれ型」が非常に多い。
 ここらへんが、オールドスクール派の求める「ストーリー性」と、BioWareあたりが追求するものと一線を画すところかもしれない。

 もうひとつ、「オールドスクール派」が求める「プレイヤーの行動の自由」に関して気になるところ。
 「デザイナーが用意したコンパニオンなど必要ない、強制的に同行するのは許せない、ソロ(ロンリー)プレイの自由を与えよ」という声を意識して、コンパニオンの同行が必須ではない作りとなっているそうだ。
 別にコンパニオンを全部雇いたければそうできるし、いらなければ一切雇わないことができる。それでなんの問題があるのだ。
 Fallout: New VegasもSkyrimも、コンパニオンを無視して進めることができるではないか?

 だがそういう作りにするためには、必然的に、次のような物語方針にならざるを得ない。

〝ここで語られるのは、とどのつまりより大きな世界の社会的、政治的喧騒の中におけるPC(主人公)の個人的葛藤の物語である”
 (the story is ultimately about the player's personal conflict among the larger social and political complexities of the world. )

 
 コンパニオンの同行を拒否する「自由」を与えたが故に、物語設定には「個人的葛藤」という縛りがはめられる。
 

**********

 Update #7

ノン・コンバット・アビリティ

 前段では二種類のRPGプレイヤーの類型について語られている。
 まず、コンバットありきである者たち。彼らが追求するのは、コンバット、ルート、レベルアップ、より大きな敵とのコンバット、ルート、レベルアップ、その繰り返し。
 もう一方にはコンバット以外に重きを置く者たち。彼らが追求するのは、NPCとの会話、見知らぬ土地の探索、様々な選択、それにはコンバットを丸ごと回避するようなものを含む。

 
 プレイヤーのゴール(目的、目標) 

・新しい事柄の学習

 街の場所や隠しドアの位置など未知の情報の獲得、ポーション・レシピやディーモンの真名(the true name)など秘密の知識の獲得。あるいは単に鉱石や薬草を収集しやすい場所。そういった事柄を発見できる能力を付与する。

・世界の探索

 プレイヤーは、(遺跡をスニークして歩き回るような)移動に関する能力の向上、世界をより迅速により安全に旅することができる力、さらには目的地に直接テレポーテーションできる能力などを望むだろう。ときには進路をふさぐ錠前や罠の解除も必要だろう。そういった能力を付与する。

・新しいアイテムの取得

 モンスターを殺してその所持物を奪うことを望まない者には、新しいアイテムを自ら作る、買う、あるいは盗み取る手段を与えることにする。あるいは新しいアイテムを作ってくれそうなNPCのために、必要な素材やレシピを見つけてあげる方法もあるかもしれない。暴力に頼らず、協調的な方法によって富を得ようとするプレイヤーの行動を称賛し、それを支援することにする。

・コンパニオンとの対話

 何人もの興味深い、利用価値のあるNPCコンパニオンを用意したなら、次にはプレイヤーがそれらをリクルートし、利用価値を向上させ、あっさり死んでしまう(さらにひどい場合には、プレイヤーを嫌いになる!)ような事態を避ける方法を与えることにする。コンパニオンとの対話に用いるアビリティを用意して、プレイヤーがコンパニオンを生かし続け、かつ、嫌々ながらでも尊敬を勝ち取ることができるようにする。

 これらそれぞれのゴールは、関連するおびただしい数のノン・コンバット・アビリティを代表している。たとえばプレイヤーの移動に関しては、ステルス、テレポート、ファスト・トラヴェル、エンカウンター頻度軽減、(山岳越え、海路などの)代替移動路である。

 デザインのゴール

・ノン・コンバット・スキルはコンバット・スキルと別に獲得する。
 マジックミサイルとハーバリズム(薬草学)を天秤にかける必要はない。異なる種類のアビリティは、それぞれ別々のポイントを消費して獲得することにする。

・ノン・コンバット・スキルはコンバット・スキルと同じリソースを用いない。
 同じリソースをノン・コンバットとコンバット両方に分配することはない。リソースを全く要しないスキルもあるので、スニークの途中で敵に発見されたからといって、その敵を即座に魔法や爆弾で吹き飛ばせないなどという状況には陥らない。

・すべてのノン・コンバット・スキルには利用価値がある。
 錠前あけ(ロックピッキング)をゲームに取り入れたら、開けるべき錠前を用意し、それを開けることができたらご褒美が手に入るようにする。

・すべてのノン・コンバット・スキルは頻繁に用いることになる。
 罠解除(ディスアーム・トラップ)のスキルを獲得したのに、全ゲーム世界に2つしか罠がないのではないか、などと心配しなくてもいい。活用の頻度は、そのスキルの利用価値に対して大きな影響を与えるからである。

・ノン・コンバット・スキルを用いることで、コンバットを回避できるようになる。
 戦闘を回避するいくつかの方法がしばしば用意される。そう、標準的には口先三寸で逃れる方法、スニークで凌ぐ方法などがあるが、それらに限らない。たとえば、穢された墓地を浄化して再び神聖な場所に戻すことでアンデッドの出現を食い止めたり、倒壊した橋をなんとか渡る方法を見つけて河岸にたむろする盗賊たちを回避することなどができるかもしれない。

・コンバットを回避したことによって獲得経験値が減るということはない。
 コンバット・スキルの代わりにノン・コンバット・スキルを用いたからと言って、レベルアップが遅くなるようなことはない。プレイヤーへの褒賞は、作り出した死体の数ではなく、何を達成したかに基づいて与えるようにする。

********** 

 別段何の変哲もない、ただ昔からの「オールドスクール派」のデザイン方針を声高らかに宣言しているだけなのですが。

 言外には今風(アクション)RPGあるいはMMOの安易なデザインの風潮に苦言を呈している部分も読み取ることができます。コンバットとノン・コンバット・スキルが同じリソース(たとえばマナとかスタミナ)を使うデザインなど、MMOやアクションRPGにはザラにありますもんね。 

 またDAシリーズへの批判めいたもので言えば、錠前とか罠はまだ残っているけど、ピックポケット(すり)とかスニーク・ステルス移動については完全に過去のものと忘れ去られたことがあげられるでしょうか。「ゲームには少なくとも三回以上活用するチャンスがある」というのも、DAOのピックポケットやサヴァイヴァルの能力を揶揄しているようにもとれる。どちらも一回か二回しか使う場面がなかった。

 

 ということで、今回を含めて今まで明らかになったアップデートは、そんなに気合入れて大声出すような内容はひとつもない。

 ずーっと昔からあるグランマの秘蔵のレシピをそのまま使いました、ってだけの話になりそうだ。もちろん、DnDなどの商標関連部分の素材は使えなくなっているわけですけどね。

2012年10月 5日 (金)

Project Eternity アイロニカルな没入

 まったく逆走している形になりますが、Project Eternityの基本的仕様(開発方針)も触れないと話がわからんね。

 私自身、アイロニカルな没入(注)に苛まれていることがハッキリしてきたわけですが・・・。
 決して「派閥」には属していないが、現代CRPGの世界にはオールドスクール派のゲームから入ったのは間違いないので、彼らが何を考えているかは自然にわかるんですよね。
 ここは、あくまで「オールドスクール派の生態」、嗜好についての調査研究であると考えてください。そしてそれらがいかにDAシリーズとディスアグリーしているか、逆にBioWareがDAからいかにオールドスクール的な匂いを消そうと腐心しているか、もおわかりになると思う。
 
 

 (注)意識レベルではその対象から距離を置いている(皮肉を言う、鼻で笑う、斜目(はすめ)に見る、冷淡な態度をとる、小ばかにするなど)一方で、行動レベルでは没入している様子(このように記事をまじめに読んで翻訳しているのもそうだが、収集している、結局流れをフォローしているなど)を指す。大澤真幸氏の造語。

 Update #3

 
パーティー

 主人公(PC)を入れて6人。その外数としてテンポラリーに参加するキャラクターもありうる。コンパニオンの同行は強制されない。プレイヤーは望むなら単独で世界全体、物語全体を探索することができる。コンパニオンはプレイヤー(あるいは他のコンパニオンたちの)共鳴板として優れた仕掛けだと思っているが、ここで語られるのは、とどのつまりより大きな世界の社会的、政治的喧騒の中におけるPCの個人的葛藤の物語である。

フォーメーション

 
 クラスとパーティー・ベーストのタクティカル・コンバットの鍵となる要素は、フォーメーションである。古き良き時代のゲームのように、数多くの候補の中からフォーメーションを選ぶことができる。お望みなら自前のフォーメーションを構築することもできる。コンパニオンが移動するとき、精密なポジショニングのため、フォーメーションを回転させることもできるようにする。

キャラクター・クリエイション

 最低でも、プレイヤーはキャラクターの名前、性別、クラス、種族(サブ種族を含む)、文化的背景、生い立ち(トレイツ)、アビリティ・スコア、ポートレイト(顔写真)に加え、基本的なスタート時のオプション(クラスであれば、装備、スキル、能力(タレント))を選ぶことができる。キャラクター・アヴァターについてのカスタマイゼーションの詳細についてはまだ作業途上だが、それらも重要な点であることは理解しており、将来新たな情報を提供できると考えている。

コンパニオン
 

 Project Eternityにおいて、コンパニオンは物語上とゲーム・メカニズム上の両方の意味を有している。コンパニオンはプレイヤーの中心的葛藤である物語を推進する役割を負っている。コンパニオンの人格と動機づけは、物語が進行するにつれて枝わかれするようになっており、主人公との間で解決すべき葛藤を生む。主人公の行動や世界の動向に対して敏感に反応する。
 さらに、コンパニオンはプレイヤーに対してパーティー編成に関する戦略的マネジメントの選択肢を与え、それにより探索時、戦闘時、クエスト解決時のパーティーの能力を拡張することができる。当然ながら、最低でもクラスの数だけの異なるコンパニオンが登場する。上述のとおり、コンパニオンは物語上必須な存在ではないが、我々は、プレイ体験に大きな追加的要素をもたらすと考えている。

物語背景

 
 プレイヤーは、想像を絶するような恐ろしい超常現象がもたらす出来事を目の当たりにし、それによって他に例を見ない、難しい立場に追いやられる。その出来事によってもたらされた帰結を重荷として背負いつつ、自分たちの向かう先々まで追従して呪縛する、そのやむことを知らない力からプレイヤーが解放されるためには、あの時何が起きたのか調べ上げなければならない。

主人公の立場

 主人公キャラクターには、種族、文化的背景、性別、クラス、倫理的嗜好、人格、所属組織などいかなる条件も付されない。ある現象の犠牲者の立場であることだけがわかっている。その状況にどう立ち向かうかも君しだいだ。ストイックに自省的に振舞うことも、怒りに任せて邪魔する者たちをなぎ倒すのも自由だ。世界は君の選択によって様相を変化させていくが、ゲームは君が望むような方法でプレイする自由を与えるようにデザインされる。

種族
 

 我々はまだ開発途上であるが、おなじみの種族(ヒューマン、エルフ、ドワーフなど)から、あまり普通は見かけない種族(例えば「ゴッドライク」など)、あるいは本当に奇妙な種族?!まで広げているところである。種族とサブ種族はそれぞれ文化的に異なるが、お互いの間に摩擦や混乱をもたらす生理的(physiological)要素の違いも導入される。
 おなじみの種族(ヒューマンを含む)ですら、様々な民族のサブタイプ、国籍を持ち込むことにする。世界の種族はみな同じ場所から生まれ出たわけではなく、何千年もの間独立して発展してきたせいで、それぞれが大きく異なる、全くつながりのないグループになった。例えば、(原文のイラストの)ドワーフ・レンジャーは南方の寒帯地方の出であるが、北部の温暖な地方に棲む遠い親戚たちとは全く異なるのだ。

 さらにゲームには、孤立した種族や民族(ethnicities、エスニック・グループ)も導入されるかもしれない。外洋を越えた探索や文化的共生の結果、多くの種族やエスニック・グループが非常に長い時間をかけて混じりあうことになる。そうした民族間の交わりは、ときとして平和裏には済まない。種族皆殺しの歴史や、いつまでも払拭できない偏見・差別が多くの文化に内包されていくのだ。 

Update #5

 設定や雰囲気の構築はObsidianにとって、とても重要なことである。ファンタジー世界であっても、いかにもありそう(believable)なものを構築しようとしている。そのためには、住民、文化やそれらの間の紛争については、際立った特徴を有していながら、それぞれ密接にかかわりあっているものにすることが肝要である。我々はこのゲームに関するコミュニティにおける議論を眺めていて、ふたつの分野でより詳細な説明を求められていることがわかった。「ソウル」の性質についてと、この世界のテクノロジーのレベルについてだ。ここでは、文化的な性質はしばらく置いておいて、この世界の成り立ちようの基礎となる、これら二つの分野について詳述する。

ソウル(Souls)
 

 紹介ヴィデオでもほのめかしたように、Project Eternityの世界でソウルは重要な位置を占める。命の長さに定めのある者の世界(モータル世界、the mortal world)は、いまだこの「ソウル」がいかに作用するかについてすべてを把握しておらず、およそすべての文化圏において、「ソウル」について異なった解釈を行う形而上学、哲学の学派が存在する。一つはっきりしていることは、思考するソウルは、覚醒した生命界と神々の傍らで微睡む(まどろむ)煉獄界の間の終わりなき輪廻を渡り歩くということである。この微睡(まどろみ)は、「現実」界の何年間にも相当する長きにわたって続くこともあるが、ときとして非常に短く、ソウルがただちに次の新しい生命に宿ることもある。

 ただしここでいう輪廻は欠陥のない完全なプロセスなどではなく、ソウルは世代を重ねるごとに「破砕」(フラクチャリング、fracturing)と呼ばれる損耗から逃れることはできない。その場合、ソウルは数えきれないほどの数に変成することになり、そこからあまり良い結果は生まれない。一部の文化圏や個人は「強き」(strong)ソウルに重きを置く。「混じり気のない、純粋な」(pure)系統を有するソウル、過去を記憶している「覚醒した」(awakened)ソウル、聖なる国(the divine realms、天国かな)を旅したことがある「過客の」(traveled)ソウル、あるいは他のソウルと一つの肉体を共有しているソウルなどが「強き」ソウルにあたる。しかしながら、それらはまったく逆に扱われる場合もまたあるわけで、ネガティヴな差別の対象となったり、ときにはあからさまな暴力を呼び起こすこともある。

 魔法訓練、瞑想、儀式による覚醒、修験者の難行苦行などテクニックは様々あるものの、ある人々は彼らのソウルのエナジーを、尋常ならざる偉業を達成するため引き出すことができる。それらの能力はごくありきたりの超人的パワーから、爆発的な魔法のパワーまで幅広い。それら人々の肉体はパワーを引き出すための導管(conduit、コンデュイット)や蓄電池(battery、バッテリー)として作用しているかのように考えられており、パワーを供給する源は、彼らの周りの世界のどこにでもある(遍在している)と思われる「場」(fields)にうごめく、束縛されていない霊的エナジーであると思われている。

 この世界の哲学者、霊能者、科学者は、何千年もかけてこのプロセスの性質や目的について理論化を試みてきたが、一方では、答えを信仰に求めようとしてきた人々もいる。だが神々は、この輪廻には人々の与り知らぬより高次な目的があるのだという思想を啓発することはせず、真実を曖昧なままに放置し、ときには宇宙論的な虚言を広がるがままにし、一般の信者たちとパワーを得た選ばれし者たちを互いに争わせるなど、信者たちが抱く偏見を、自らの力を維持するために暗に是認してきたのであった。

 このモータル・ソウルの根源的な性質がなんであれ、この世界の人々は自ら目にすることができる次のような事柄については現実として許容している。すなわち、すべての死すべき運命にある者の肉体には感知可能なエナジーが含まれており、その宿る肉体がひとたび息絶えれば、それらエナジーはまた自らがその一部を構成する永劫の輪廻に進む。なぜなら、今までもそうであったということだけはわかっているのだから。

テクノロジー
 

 Project Eternityにおけるそれぞれの文化圏は、その立脚するテクノロジーの状況によって異なる。へき地の文明は、地球でいうところの石器時代や青銅器時代と変わらぬ状況に置かれているものもあるが、ほとんどの大きな文明の状況は、地球でいうところの中世時代の隆盛期あるいは末期に該当する。中でももっとも好戦的で強力な文明には、いわゆる文化的「ルネッサンス」を経たわけではないとしても、地球でいうところの近代初期にまで進んでいるところもある。

 そのことはすなわち、ほとんどの大きな文明においては、中世戦役時代の主要な武装がその発展の極みに達していることを意味する。たとえばそれらは、関節式プレイト・アーマー一式であり、様々な軍用刀剣類であり、戦槌、槍などの棒状武器、長弓、弩弓、発達した攻城兵器類などである。建築史上は、これらの文化は地球でいうところのゴシック様式を体得しており、垂直にそびえたつ搭状の構築物を有している。

 この世界でもっとも新奇なテクノロジーは、外洋航海が可能なキャラックようの船舶と、黒色火薬を用いた火器類である(残念ながら印刷技術はまだない、と付け加えておこう)。大艦隊と大商船団を有する文化圏は、世界の探索を進め、かつて未知であった土地や社会を発見し、新天地への移住を開始している。だがその熱心な意欲にもかかわらず、探索者たちは精力的な長距離の探索航海に踏み出すことができずにいる。大洋には巨大な生物が遊弋しており、もっとも堅牢な備えと武装を具した艦船ですら、それら怪物の致命的かつ克服不能な攻撃に耐えうるとはとても思えないからだ。

 黒色火薬を用いた火器類は、単発のホイールロック(鋼輪)式である。それらの武器は複雑怪奇な珍品奇品の類として扱われ、いまだ広く軍用に供されてはいない。その長い再装填時間は、一発で仕留めることができそうにない巨大な化物や、機敏に空を飛びまわる翼を有した敵や、不可視になる能力を有した敵を相手にしたときは、大きな欠点になると考えられている。それでも、唯一の目的のために火器類を利用する者たちもいる。ウィザードたちが通常多用する防御呪文、アーケイン・ヴェイルを近距離から貫通することができるのだ。アーケイン・ヴェイルは強力であるが、火縄銃やハンドガンから撃ち出される高速の飛翔物体にはうまく反応できない。その結果、従来ヴェイルやそれと似た呪文類に守りの多くを負っていたウィザードたちは、防御のため通常の鎧を装備することが一般的になっていった。

**********

 キャラクター・クリエーションや主人公の立場で触れられている内容は、オールドスクール派のDA批判をなぞっているようなものである。再掲すると。

"最低でも、プレイヤーはキャラクターの名前、性別、クラス、種族(サブ種族を含む)、文化的背景、生い立ち(トレイツ)、アビリティ・スコア、ポートレイト(顔写真)に加え、基本的なスタート時のオプション(クラスであれば、装備、スキル、能力(タレント))を選ぶことができる。"

"主人公キャラクターには、種族、文化的背景、性別、クラス、倫理的嗜好、人格、所属組織などいかなる条件も付されない。" 

 DA2ではここに挙げた項目のほとんどが自由に選べなくなっている。DAOですら「グレイ・ウォーデン」という組織に所属することは必須要件となっている。

 Project Eternityにはそういう縛りを「持ち込まない」と言っている。

 ただしこれにより、物語(正確には物語構造)は必然的に極めてジェネリックなものにならざるを得なくなる。いかなる氏素性、立ち居振る舞いの主人公であっても矛盾のない物語進行が要求されるわけだから当然でしょう。

 

 

パラディンがおらん!

 こちらの読者諸氏には、まーたく興味がないでしょうが、Project Eternity@Kickstarter。
 BSNのDA3に関するゲイダー節を適当に紹介していたほうが興味を集めることは百も承知であるのですが、Project Eternityの話題はCRPGの行く末(がないかもしれないことも含む)を展望したとき、意外に重要な補助線となるはずですので、少しお付き合いいただければ幸いです。
 
 ぶっちゃれば、BSNでいつまーでも同じことを騒いでいる「アンチDAシリーズ」のオールドスクール派たちが感激しそうなことがたくさん書いてあるのです。
 オールドスクール派から絶賛を獲得するレシピ。勝利の方程式。
 問題は、そういう人たちがいったいどんだけ生息しているのか、ってところにある。

**********

 
 投資額2.3百万(MM)USDにももうすぐ手が届くようで、2.6MMUSDまでのストレッチ・ゴールが発表されました。
 また、先日ちょっと触れた2.3MMUSDの「ハードコア」モードについては、デザイナーのクリス・アヴェロン氏がインタヴューに応えていたので、少し詳しい内容がわかりました。それについても触れてみる。
 
 断っておきますが、個人的にProject Eternityを「どーしようもなく待ち焦がれている」わけではありません。かつてはごく当たり前であった「斜め見下ろし」(isometric、アイソメトリック)、等角投影図法ですか。今遊ぶと意外にきつかったりするんですよね(Diablo IIIやTorchlight IIは、厳密にはアイソメトリックではないそうです)。

 Neverwinter Nightsあたりの仕様(擬似3D)であれば、今でも難なく遊ぶことができるのですが。私がDnDライクなCRPGで本当に望んでいるのは、NwNライクな画面デザインのDnD4.0版準拠。DnD4.0準拠にはウェブゲームのHeroes of Neverwinterがありますが、ベータ版にしばらくつきあってみたところ、DnD4.0ルールはカジュアル志向で結構面白いのですが、アイソメトリック画面でのターンベースト・コンバットが単調で正直かったるかったな。かったるさの原因にはウェブゲームなので戦ってなんぼ、課金アイテムゲットしてなんぼ、というせこい作りのせいもあるでしょう。

 むしろ私の興味の対象はProject Eternityを「どーしようもなく待ち焦がれている」オールドスクール派が、いったいなにをCRPGに期待しているのかが手に取るようにわかるのではないか、という部分にあります。Obsidianのコアメンバーはオールドスクール派(つまり自分たち自身!)の期待に応えることを至上命題としているはずですから。
 
 また、ストレッチ・ゴールが段階的にリヴィール(公開)されていくと、「それって基本ゲームに織り込まれてなかったのかい?!」と逆に驚くことも増えていきますね。2.4MMUSDのクラフティングがそうですし、2.5MMUSDのバーバリアン・・・。

 バーバリアンが今まで入っていなかったって? そもそも、過去のストレッチ・ゴールで達成した「新クラス」ってなんだったんだよ(それについては現時点までに公開されていた内容を以下に記述)?
 でも結局後出しジャンケン、投資額がどこまで伸びるか見ながら決めていく方式なんだな。大人の狡猾な手口がわかってくる。

2.3MMUSD
 ハードコア

 「俺サマはプロだ!」という一部ファンのため、頭おかしい人向けモードを三つ実装することにした。
 それぞれ独立して(それらのサブ・ルール・セットを含め)オン・オフができるようにするつもりである。

Expert Mode

 よくあるユーザー・フレンドリーな仕掛けや「ちょいとプレイヤーさん、お忘れじゃないですかい?」的な仕掛けをオン・オフできる。たとえばスキル獲得閾値、影響・好感度修正値などの「お助け」情報などである。Fallout: New Vegasのハードコア・モードと類似の、より重課的・懲罰的なゲームプレイ要素もコンバット関連・非関連の両方の分野で導入する。金貨に重量を持たせると言っているわけじゃないが(いや、ほんとにそうは言っていないんだが)、もしそうしたとしたら、Expert Modeですぐに実行できるようになるだろう。

Trial of Iron

 Temple of Elemental EviのIronman Modeのようなものだと思ったらいい。このモードをオンしたら、セーヴ・ファイルは一つのみでキャンペーン全部をこなさなきゃならない。まあ、君が死ぬまでの間、なのかもしれないけど。もし死んでしまったらセーヴファイルは消去される。楽しんでくれ!

Path of the Damned

 Icewind DaleのHeart of Furyモードの精神的後継者(スピリチュアル・サクセサー)だと思ってくれればいい。難易度に応じて遭遇すべき個々のモブを足したり減らしたりできるようにするつもりだ。Easyモードなら、(本当はいるべき)キャスターはいなくて弱いメレー・モブに置き換えられている。Hardモードだったら、キャスターには強いメレーの敵が付き従っているだろう。Path of Damnedモードでは事態はさらにめちゃくちゃになる。すべての難易度のすべての敵が登場し、コンバット・メカニズムは戦闘に関与する全部の者にとってずっと熾烈で過酷なものに増幅されるだろう。

「複数のモードをオンにできるの?」という質問があるだろう。もちそんそうできる。ゲーム開始時に選択することになるが、ふたつ、あるいはみっつともオンにしたければそうできるようにする。もし君が上のモードを使うことにあんまり気乗りしないのであれば、様々な個々のサブ・フィーチャーをオン・オフできるようにもするので試してほしい。

**********

2.4MMUSD 
 クラフティングとエンチャンティング。 
 ポーションやスクロールなどのコンジューマブルに加え、他の方法では入手不可能な装備のアップグレーディングを手に入れることができる。システムは簡単で柔軟なものを意図しており、どこでも入手可能な薬草や資源からベーシックなポーションを調合する力から、平凡なブロードソードに魔法を付与して銘を入れ、比類なき伝説の剣に鍛える力まで、プレイヤーに託すことにする。開発サイドの目論見としては、可能な限りデーター・ドリヴンな作りとし、将来の拡張性を保持することとする。

2.5MMUSD
 バーバリアンは世界のはるか彼方、異境の地からやってくる。ドライウッドの地では、グランファザン・エルフのコミュニティでよく見かける。無謀さ、獰猛さ、規律よりも生の攻撃性を偏愛する姿勢から、一般のファイターとは一線を画している。バーバリアンは戦場においてはやっかいな敵には違いないものの、戦いのさなかにペースを見誤って容易に疲弊してしまうことも確かである。

 サイファーは類まれなる精神能力を有しており、普段めったに出くわすことはなく、またしばしば誤解を受けやすい存在である。ソウル(魂)から直接力を引き出すことで、様々な能力を発揮する点ではウィザードやプリーストと似ているが、この世界の霊的(スピリチュアル)なエナジーを引き出して、「他者」の魂を操ることができる点でそれらと大きく異なる。ウィザードが分厚い書籍の複雑なフォーミュラを用いて、またプリーストが信仰の力を頼りに力を発揮するのとは異なり、サイファーが直接力を引き出すのは自らの心(マインド)である。あるいは君たちの心かもしれない。

2.6MMUSD
 
 アドヴェンチャラーズ・ホール。ドライウッドのフリー・パラチネイトにおいて、この世界中の冒険者や傭兵たちは、要人のボディガードとして、エリート衛兵として、あるいはアイル(エア?)・グランファス(Eír Glanfath) の片隅で忘れ去られた場所に足を踏み入れる探索チームの一員として雇われることがある。
 その種の喧騒の場こたむろする者たちの多くが、ただの盗人やたちの悪いごろつきであるのはもちろんだが、我慢強く探せば、信用できる雇い主の口を捜すことができるだろう。
 
 それのなにが役立つんだって? つまり君が旅先で出合ったとあるコンパニオンが嫌いな場合、我々の提供するコンパニオンが全部気に食わない場合、君が同行を断ってしまったら、そのコンパニオンのクラスのキャラクターに二度と出会えない、という心配はいらないということを意味するのだ。
 時が経つにつれ、君は自分のカスタム・パーティーを編成することができるようになる。モンクだけの、あるいはスペルキャスターだけのパーティーを組むこともでき、その場合でも標準的なプレイヤー・キャラクター(PC)とコンパニオンによるプレイスタイルのペースを維持し続けることができるのだ。

**********

 パーティー・メンバーはPCを入れて6名。すべてキャラクター・ビルドからカスタマイズ可能なのは、例えばIcewind Daleがそうであった。「オールドスクール派」が感涙でむせび泣くところが目に浮かびますねえ。でも、そういう(オールドスクール派御用達の)カスタム・パーティーの仕様もストレッチ・ゴールのずっと後に出てくるんだよな。

 さて、私がちゃんとObsidianのアップデートを読んでいなかっただけなのだが、「バーバリアン」あるいは「モンク」までメンションされてしまったので、いっぺんProject Eternityの「クラス」をおさらいしておこう。
 いや、あくまでも「オールドスクール派は何を喜ぶのだろうか」という興味本位ですよ。
 まあ、「アイロニカルな没入」と言われてしまえばそれだけなのだが・・・。

**********
 
 コアクラス: 以下の4つ。プレイト・アーマーを着用しブロードソードを構えるウィザードや、レイピアを操り攻撃は軽装で凌ぐファイターを育てることもできるようにする。つまり"purpose-ready"だが"purpose-limited"ではない、という思想だそうだ。

ファイター
ウィザード
プリースト
ローグ
 
 コア4クラスには、長々と説明がありますが、以下のリンクからどうぞ。私は読むつもりがない。
 なぜなら、読まなくてもわかる。ここに書いてあるのはDnDのクラスの描写そのものであるはずだからだ。

http://www.kickstarter.com/projects/obsidian/project-eternity/posts

 Kickstarterのストレッチ・ゴールで開放されたクラスは現在3つ。

レンジャー
モンク
ドルイド 
 
 これらについての説明は見つけていないが、これもDnDのそれぞれのクラスと大筋変わらないはずだ。読む必要はないだろう。

 正直だんだん腹が立ってきたのは、別にDnDのパクリであるからではない。パクらずにハイ・ファンタジー・ゲームを作るのは難しいし、あまりに逸脱してしまったらオールドスクール派が許さない。
 怒りがこみ上げてくる理由は、DnDの基本クラス(時代とともに変遷がある)から漏れているのはなんですか、という話である。

 バード
 ソーサラー
 バーバリアン(2.5MMUSDで追加される)
 ウォーロック(版による)
 パラディン・・・。

 
 パラディンがおらへん。

2012年10月 2日 (火)

古き良き時代。

 Project Eternity。 

http://www.kickstarter.com/projects/obsidian/project-eternity

 投資家(backers)は5万人を突破、投資額は2.2百万USDを突破(単純平均ひとりあたり44USD)。残り期間14日。
 胴元Kickstarterと集金屋(エスクロウ)Amazonが、実質投資額の概ね10%をフロントエンドで(一番最初に)せしめちゃうから、2.2百万USDは名目投資額。
 実質開発費は2百万USDである。当初目標は1.1百万USD(実質1百万USD)であったから
丁度倍満になったところです。

 プロジェクトとしてはすでにゴー・サインが確定していますが、当初目標を超えて集まった金額に応じて、ストレッチ・ゴール(背伸び目標)がスケジュールされている。
 今2.2百万USDだから、既報のとおり、Linx版の開発が決まったかな・・・。

 以下、実質投資額ではなく名目投資額(つまり胴元・集金屋のみかじめ料・手数料込み)に応じたスケジュール。

 
1.1百万USD(以下同じ) 当初目標額

1.4 主人公用新クラス、新種族、新コンパニオン(独自クエスト含み)

1.6 Mac版。新ストーリーライン(新クエスト含む)、新ロケーション、新NPC、新ルート(由緒正しき歴史つき?)

1.8 さらに主人公用新クラス、新種族、新コンパニオン(独自クエスト含み)

2.0 プレイヤー用ゲーム内住居。新NPC、ユニーク・アーマー、衣服、武器の商店、新クエスト。

2.2 Linux版。仏語、独語および西語翻訳。新ファクション(派閥)と新ロケーション。それに伴う新NPC、新クエスト、新魔法アイテム、商店、冒険エリア、ゲームプレイ、新コンパニオン。

 (現在ここまで達成されている)

2.3 IceWind Dale(IWD)のHeart of Fury(HoF)チャレンジや、Temple of Elemental Evil(TOEE)のアイアンマン・モード、Fallout: New Vegas のハードコア・モードと類似の仕掛けを(すべて一緒に?)導入。そのほか神がかった新種族(Godlike races )が登場。

2.4 クラフティングとエンチャンティング

 おとなは汚いなあと思うよね(笑)。2.4のクラフティングとエンチャンティングは、どうみても2.3のハードコアモード類より先に入れてあげるべきだろうよ。2.4までお金を集めたい気持ちがみえみえ。
 2.2のLinux版は、MSのWindows 8がApple同様に排他的・閉鎖的な動きを見せた場合への防衛的な備えなので、まだ理屈はわかるんだ。

 ただ、Obsidianも当然わかってるんだろうが、すでにPC/Mac/Linuxの三つのプラットフォーム向けに、上のすべてのフューチャーを開発しなければならないんだよな。目算があるんでしょうけどねえ。

 ちなみに2.3百万USDで導入されるのは、いわゆる頭おかしい人用(インセイン、ナイトメア)モードの集大成ですね。ひとくちに「ハードコア」と言っても言葉の定義が様々ですので、ちょっとおさらいをしてみよう。

 「アイアンマン」モードは説明不要でしょうか。ここではTOEEを参照しているので、すでにDiabloシリーズなど色々なゲームに実装されている「いっぺん死んだらそれまでよ」モードを指す。キャラクター・データーはロスト扱いとなって再利用できず、プレイは一からやり直しとなる。

 TOEEは5名パーティー制のソロゲームだったから、全滅しない限りプレイ終了ではないものの、復活の手段が手に入らなければしばらく(あるいは永久に)欠員のまま進まなければならなくなる。すでにその欠員の時点で無理筋とも言えるし、DnD3.5ルールは低レベル・キャラクターに大変厳しい。全滅の恐怖は常にあり、ゲーム・システムもかなりバギーなので迂闊な操作やアンラッキーなシステム誤動作一発で即時終了(でも全滅したデーターの書き込みが始まる前にウィンドウを閉じちゃえば!)。どんなに慎重に進んでも、ゲーム・ストッピングなクリティカルなバグのせいで強制終了とか(それはTOEE固有の問題)。

 またTOEEではキャラクター・メイク時のリロール(アトリビュート・ポイント配分の基礎となるサイコロの目を良い目が出るまで振りなおすこと)が出来ない仕様である。つまり一回サイコロ振ったら目がどんなにしょぼくてもそのキャラクター(全員で5名だね)を使うルール。(とは言いながら実装がいまいちなため実はリロールできるという説もある)。

 余談ではあるが、オリジナルDiabloでいうところの「アイアンマン」(Ironman)は好事家のプレイヤーが考案したプレイスタイルであり、ゲーム・システムとして実装されていたわけではない。レベル1キャラクターが一度ダンジョンに進入したら、「二度と」街に引き返さないというプレイヤー間の自主的な縛りを指す。

 Diablo II、Diablo IIIの復活不可、「死んじまったらそれまでよ」モードは「ハードコア」モードと呼ばれ、通常プレイのキャラクターと区別されるハードコア・キャラクターは他プレイヤーのハードコア・キャラクターとしかパーティーが組めない。

 New Vegasの「ハードコア」は、通常モードでは捨象されているサヴァイヴァル生活の「リアリティ」を再現する試みであった。
 一部装備(弾薬など)の重量が荷重に反映される他、水や食料をコンスタントに摂取し、一定インターヴァルで睡眠をとることが生存のため必須となる。放射能汚染が広がっている世界なので結果的に除染との戦いとなるが、治療や除染用の薬品を摂取してから効果が発現するまでには時間がかかる。疾病によって死に至ることもある。プレイヤー・キャラクターが復活できないということはないが、コンパニオンは体力を全て喪った時点で還らぬ人(あるいはミュータント?、犬?)となる。

 IWD(2000年)のHoFは、正しくはIWDのエキスパンション・パックであるHeart of Winter(HoW)から実装されたモードであり、獲得経験値が上昇するものの、敵が冒頭から段違いに強くなる趣向であったので、今で言う「ハードコア」難易度に近い。

 通常はクリア二周目でチャレンジする趣向(HoWではレベルキャップも上昇している)なのだろうが、いきなり一周目から使うと冒頭に出くわすたかだかゴブリンちゃん数体相手に冷や汗と鼻水が出ること間違いない。場所がアイスウィンドデイルだけに、どちらも即座に凍ってツララ状になるだろうが。

 
 Project Eternityは、それらを「一緒に」実装するというのだろうか。それぞれ別段矛盾はしていないが、「難易度がめちゃ高く」、「やたらと現実を再現していて」、「一度死んだらそれまで」という、相当頭おかしい人向けということになるのか。

 それが、クラフティングより手前にあるってのは、やっぱ大人の悪知恵以外のなにものでもないよな。仮にクラフティングの目標が達成されたら、そこで一段落してしまうのでしょう。
 
 こんな話をしていたらあることを思い出した。IWDかIWD2にあった超絶凶悪クエストの物語。

 それは次の記事ででも。

 私はといえば、Project Eternityに投資しようかどうか思案中。一番高額な1万USDはもう締め切られたか、あーぁ(そんな金もないくせに!) 一番安い20USDも早い者勝ちで締め切られた。
 そうだなあ、2.4百万USDに近づいたら一口乗ろうかな。

**********

 大人の、意地悪い計算をしてみましょうか。

 2百万USDの開発費、リリース予定は2014年4月だから開発期間1年半、開発者人件費(手取りではなくフリンジもオーヴァーヘッドも込み)は年間10万USDとする。だいたいそんなもんでしょうか。逆算すると13人分である。
 リリースまで1年半あるといっても、実際の開発期間は1年足らずのはず。その場合は20人分。

 Obsidianが社員を食わせるために取り合えず金が要る、というオーダーではないことがわかる。いくらなんでも会社全体の開発者20人てことはない。
 CRPGであるSouth Park: The Game のリリースが延期され、"a future next gen project"がキャンセルされた。それに伴い20-30名がレイオフされた。その結果、オーヴァーヘッドも含めて100名くらいの所帯になってるのではないかな。

 
 よってこのProjectは、Interplay/Black Isle時代に名をなした数名のシニア・メンバー(まだ若い人もいるが)が集ってゲームを創りながら往時を偲ぶ、いわば「昔はよかったなあ」同士の会の企画である。ゲイダーさんが言うところの、三人くらいの仲のいい物好きたちが、誰かの自宅の地下室かガレージに集ってしこしこゲームを作っていた時代を再現しよう、再現したいという試みである。ゲーム作りではないが、ジョブズの仕事だってそのノリからスタートした。

 コアメンバーはほとんどサラリーを受け取るつもりがないだろうと勝手に推測している。みな経営者みたいなもんだから。
 今回集めた資金は、Obsidianの社内からProject Eternityに携わる20名弱のチームを選んで、彼らのウェイジ・サラリーを支払う原資だとおもう。儲かったらコアメンバーもボーナスはもらうだろうけどね。

  
 Fallout: New Vegasには、ちょっとじんと来てしまったクエストラインがある。前作Fallout 3では「悪役」の位置づけをされてしまったEnclaveの兵士仲間数人(みな相当なご老体である)が、主人公クーリエの呼びかけによって集結し、山中の基地に極秘裏に隠匿してメンテナンスを続けていたオールドバード(今でいうオスプレイみたいなVTOLの、ガンシップ)を飛ばしてクライマックスの決戦に参加するという内容だ。

 クエスト名は "For Auld Lang Syne"。 スコットランド語だそうでこれはわからん。プレイ時にイングランド語でなんていうか調べていた。

 "For Old Times Sake"
 「古き良き思い出」、「昔のよしみ」

 あれは泣けた。「ベタな浪花節じゃん。きったねえなあ」と思いつつ、泣けた。
 
 だから、Project Eternityの試みも嫌いじゃないんだよな、自分。浪花節だから。

**********

 
 Obsidianの開発費用見積もりが正しく(つまり足が出ず)、Project Eternityがすでに投資額を振込み済みの人数分である5万本を超えて(すべてダウンロード販売で)売れれば、若干のオーヴァーヘッド・コストやマーケティング費用を除いて売り上げほぼ全額がObsidianのポッケに入る。
 でも100人を1年間食わせるには、最低でも10百万USD級のプロジェクトが年一本あって、そのゲームが20万本売れて表面上とんとんだが、それじゃ給料支払った以外なんにも残らない。しかも普通のゲームですら1年間で1本のペースではなかなか開発できない。

 次のリンク記事の元記事はWIREDですね。

 別段、この説にくみするわけではないが、破壊的イノヴェーションに関係していて面白い話だな、と思いました。 

http://sankei.jp.msn.com/wired/news/121002/wir12100211450002-n1.htm

 大陸国、US、日本が不動の順位なんてのは、(スマホ・モバゲーを手にできる)程度の収入のある者たちの人口の多い順なので、まったく新鮮味のない議論であるうえに、南米、印度、インドネシア諸国などをさらっと無視しているところも頭悪いんだが。

 ただ、遅れている大陸国がどうして日本に追いつくのか?
 さっぱりよくわからない説明であった。数字もいっぱい間違ってるかてきとーだろうし。

 モバイルゲームの世界で成功する準備が整っているのは大陸国と日本の会社であって、欧米の会社ではない。
 根拠のない説のように思えるけど、どうなんだろうね? 

 
 でも、きっとまた日本の会社が馬鹿をみるんだろうな。懲りないね。

 

« 2012年9月 | トップページ | 2012年11月 »

2016年7月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31