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2012年10月 2日 (火)

古き良き時代。

 Project Eternity。 

http://www.kickstarter.com/projects/obsidian/project-eternity

 投資家(backers)は5万人を突破、投資額は2.2百万USDを突破(単純平均ひとりあたり44USD)。残り期間14日。
 胴元Kickstarterと集金屋(エスクロウ)Amazonが、実質投資額の概ね10%をフロントエンドで(一番最初に)せしめちゃうから、2.2百万USDは名目投資額。
 実質開発費は2百万USDである。当初目標は1.1百万USD(実質1百万USD)であったから
丁度倍満になったところです。

 プロジェクトとしてはすでにゴー・サインが確定していますが、当初目標を超えて集まった金額に応じて、ストレッチ・ゴール(背伸び目標)がスケジュールされている。
 今2.2百万USDだから、既報のとおり、Linx版の開発が決まったかな・・・。

 以下、実質投資額ではなく名目投資額(つまり胴元・集金屋のみかじめ料・手数料込み)に応じたスケジュール。

 
1.1百万USD(以下同じ) 当初目標額

1.4 主人公用新クラス、新種族、新コンパニオン(独自クエスト含み)

1.6 Mac版。新ストーリーライン(新クエスト含む)、新ロケーション、新NPC、新ルート(由緒正しき歴史つき?)

1.8 さらに主人公用新クラス、新種族、新コンパニオン(独自クエスト含み)

2.0 プレイヤー用ゲーム内住居。新NPC、ユニーク・アーマー、衣服、武器の商店、新クエスト。

2.2 Linux版。仏語、独語および西語翻訳。新ファクション(派閥)と新ロケーション。それに伴う新NPC、新クエスト、新魔法アイテム、商店、冒険エリア、ゲームプレイ、新コンパニオン。

 (現在ここまで達成されている)

2.3 IceWind Dale(IWD)のHeart of Fury(HoF)チャレンジや、Temple of Elemental Evil(TOEE)のアイアンマン・モード、Fallout: New Vegas のハードコア・モードと類似の仕掛けを(すべて一緒に?)導入。そのほか神がかった新種族(Godlike races )が登場。

2.4 クラフティングとエンチャンティング

 おとなは汚いなあと思うよね(笑)。2.4のクラフティングとエンチャンティングは、どうみても2.3のハードコアモード類より先に入れてあげるべきだろうよ。2.4までお金を集めたい気持ちがみえみえ。
 2.2のLinux版は、MSのWindows 8がApple同様に排他的・閉鎖的な動きを見せた場合への防衛的な備えなので、まだ理屈はわかるんだ。

 ただ、Obsidianも当然わかってるんだろうが、すでにPC/Mac/Linuxの三つのプラットフォーム向けに、上のすべてのフューチャーを開発しなければならないんだよな。目算があるんでしょうけどねえ。

 ちなみに2.3百万USDで導入されるのは、いわゆる頭おかしい人用(インセイン、ナイトメア)モードの集大成ですね。ひとくちに「ハードコア」と言っても言葉の定義が様々ですので、ちょっとおさらいをしてみよう。

 「アイアンマン」モードは説明不要でしょうか。ここではTOEEを参照しているので、すでにDiabloシリーズなど色々なゲームに実装されている「いっぺん死んだらそれまでよ」モードを指す。キャラクター・データーはロスト扱いとなって再利用できず、プレイは一からやり直しとなる。

 TOEEは5名パーティー制のソロゲームだったから、全滅しない限りプレイ終了ではないものの、復活の手段が手に入らなければしばらく(あるいは永久に)欠員のまま進まなければならなくなる。すでにその欠員の時点で無理筋とも言えるし、DnD3.5ルールは低レベル・キャラクターに大変厳しい。全滅の恐怖は常にあり、ゲーム・システムもかなりバギーなので迂闊な操作やアンラッキーなシステム誤動作一発で即時終了(でも全滅したデーターの書き込みが始まる前にウィンドウを閉じちゃえば!)。どんなに慎重に進んでも、ゲーム・ストッピングなクリティカルなバグのせいで強制終了とか(それはTOEE固有の問題)。

 またTOEEではキャラクター・メイク時のリロール(アトリビュート・ポイント配分の基礎となるサイコロの目を良い目が出るまで振りなおすこと)が出来ない仕様である。つまり一回サイコロ振ったら目がどんなにしょぼくてもそのキャラクター(全員で5名だね)を使うルール。(とは言いながら実装がいまいちなため実はリロールできるという説もある)。

 余談ではあるが、オリジナルDiabloでいうところの「アイアンマン」(Ironman)は好事家のプレイヤーが考案したプレイスタイルであり、ゲーム・システムとして実装されていたわけではない。レベル1キャラクターが一度ダンジョンに進入したら、「二度と」街に引き返さないというプレイヤー間の自主的な縛りを指す。

 Diablo II、Diablo IIIの復活不可、「死んじまったらそれまでよ」モードは「ハードコア」モードと呼ばれ、通常プレイのキャラクターと区別されるハードコア・キャラクターは他プレイヤーのハードコア・キャラクターとしかパーティーが組めない。

 New Vegasの「ハードコア」は、通常モードでは捨象されているサヴァイヴァル生活の「リアリティ」を再現する試みであった。
 一部装備(弾薬など)の重量が荷重に反映される他、水や食料をコンスタントに摂取し、一定インターヴァルで睡眠をとることが生存のため必須となる。放射能汚染が広がっている世界なので結果的に除染との戦いとなるが、治療や除染用の薬品を摂取してから効果が発現するまでには時間がかかる。疾病によって死に至ることもある。プレイヤー・キャラクターが復活できないということはないが、コンパニオンは体力を全て喪った時点で還らぬ人(あるいはミュータント?、犬?)となる。

 IWD(2000年)のHoFは、正しくはIWDのエキスパンション・パックであるHeart of Winter(HoW)から実装されたモードであり、獲得経験値が上昇するものの、敵が冒頭から段違いに強くなる趣向であったので、今で言う「ハードコア」難易度に近い。

 通常はクリア二周目でチャレンジする趣向(HoWではレベルキャップも上昇している)なのだろうが、いきなり一周目から使うと冒頭に出くわすたかだかゴブリンちゃん数体相手に冷や汗と鼻水が出ること間違いない。場所がアイスウィンドデイルだけに、どちらも即座に凍ってツララ状になるだろうが。

 
 Project Eternityは、それらを「一緒に」実装するというのだろうか。それぞれ別段矛盾はしていないが、「難易度がめちゃ高く」、「やたらと現実を再現していて」、「一度死んだらそれまで」という、相当頭おかしい人向けということになるのか。

 それが、クラフティングより手前にあるってのは、やっぱ大人の悪知恵以外のなにものでもないよな。仮にクラフティングの目標が達成されたら、そこで一段落してしまうのでしょう。
 
 こんな話をしていたらあることを思い出した。IWDかIWD2にあった超絶凶悪クエストの物語。

 それは次の記事ででも。

 私はといえば、Project Eternityに投資しようかどうか思案中。一番高額な1万USDはもう締め切られたか、あーぁ(そんな金もないくせに!) 一番安い20USDも早い者勝ちで締め切られた。
 そうだなあ、2.4百万USDに近づいたら一口乗ろうかな。

**********

 大人の、意地悪い計算をしてみましょうか。

 2百万USDの開発費、リリース予定は2014年4月だから開発期間1年半、開発者人件費(手取りではなくフリンジもオーヴァーヘッドも込み)は年間10万USDとする。だいたいそんなもんでしょうか。逆算すると13人分である。
 リリースまで1年半あるといっても、実際の開発期間は1年足らずのはず。その場合は20人分。

 Obsidianが社員を食わせるために取り合えず金が要る、というオーダーではないことがわかる。いくらなんでも会社全体の開発者20人てことはない。
 CRPGであるSouth Park: The Game のリリースが延期され、"a future next gen project"がキャンセルされた。それに伴い20-30名がレイオフされた。その結果、オーヴァーヘッドも含めて100名くらいの所帯になってるのではないかな。

 
 よってこのProjectは、Interplay/Black Isle時代に名をなした数名のシニア・メンバー(まだ若い人もいるが)が集ってゲームを創りながら往時を偲ぶ、いわば「昔はよかったなあ」同士の会の企画である。ゲイダーさんが言うところの、三人くらいの仲のいい物好きたちが、誰かの自宅の地下室かガレージに集ってしこしこゲームを作っていた時代を再現しよう、再現したいという試みである。ゲーム作りではないが、ジョブズの仕事だってそのノリからスタートした。

 コアメンバーはほとんどサラリーを受け取るつもりがないだろうと勝手に推測している。みな経営者みたいなもんだから。
 今回集めた資金は、Obsidianの社内からProject Eternityに携わる20名弱のチームを選んで、彼らのウェイジ・サラリーを支払う原資だとおもう。儲かったらコアメンバーもボーナスはもらうだろうけどね。

  
 Fallout: New Vegasには、ちょっとじんと来てしまったクエストラインがある。前作Fallout 3では「悪役」の位置づけをされてしまったEnclaveの兵士仲間数人(みな相当なご老体である)が、主人公クーリエの呼びかけによって集結し、山中の基地に極秘裏に隠匿してメンテナンスを続けていたオールドバード(今でいうオスプレイみたいなVTOLの、ガンシップ)を飛ばしてクライマックスの決戦に参加するという内容だ。

 クエスト名は "For Auld Lang Syne"。 スコットランド語だそうでこれはわからん。プレイ時にイングランド語でなんていうか調べていた。

 "For Old Times Sake"
 「古き良き思い出」、「昔のよしみ」

 あれは泣けた。「ベタな浪花節じゃん。きったねえなあ」と思いつつ、泣けた。
 
 だから、Project Eternityの試みも嫌いじゃないんだよな、自分。浪花節だから。

**********

 
 Obsidianの開発費用見積もりが正しく(つまり足が出ず)、Project Eternityがすでに投資額を振込み済みの人数分である5万本を超えて(すべてダウンロード販売で)売れれば、若干のオーヴァーヘッド・コストやマーケティング費用を除いて売り上げほぼ全額がObsidianのポッケに入る。
 でも100人を1年間食わせるには、最低でも10百万USD級のプロジェクトが年一本あって、そのゲームが20万本売れて表面上とんとんだが、それじゃ給料支払った以外なんにも残らない。しかも普通のゲームですら1年間で1本のペースではなかなか開発できない。

 次のリンク記事の元記事はWIREDですね。

 別段、この説にくみするわけではないが、破壊的イノヴェーションに関係していて面白い話だな、と思いました。 

http://sankei.jp.msn.com/wired/news/121002/wir12100211450002-n1.htm

 大陸国、US、日本が不動の順位なんてのは、(スマホ・モバゲーを手にできる)程度の収入のある者たちの人口の多い順なので、まったく新鮮味のない議論であるうえに、南米、印度、インドネシア諸国などをさらっと無視しているところも頭悪いんだが。

 ただ、遅れている大陸国がどうして日本に追いつくのか?
 さっぱりよくわからない説明であった。数字もいっぱい間違ってるかてきとーだろうし。

 モバイルゲームの世界で成功する準備が整っているのは大陸国と日本の会社であって、欧米の会社ではない。
 根拠のない説のように思えるけど、どうなんだろうね? 

 
 でも、きっとまた日本の会社が馬鹿をみるんだろうな。懲りないね。

 

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