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2012年10月 5日 (金)

Project Eternity アイロニカルな没入

 まったく逆走している形になりますが、Project Eternityの基本的仕様(開発方針)も触れないと話がわからんね。

 私自身、アイロニカルな没入(注)に苛まれていることがハッキリしてきたわけですが・・・。
 決して「派閥」には属していないが、現代CRPGの世界にはオールドスクール派のゲームから入ったのは間違いないので、彼らが何を考えているかは自然にわかるんですよね。
 ここは、あくまで「オールドスクール派の生態」、嗜好についての調査研究であると考えてください。そしてそれらがいかにDAシリーズとディスアグリーしているか、逆にBioWareがDAからいかにオールドスクール的な匂いを消そうと腐心しているか、もおわかりになると思う。
 
 

 (注)意識レベルではその対象から距離を置いている(皮肉を言う、鼻で笑う、斜目(はすめ)に見る、冷淡な態度をとる、小ばかにするなど)一方で、行動レベルでは没入している様子(このように記事をまじめに読んで翻訳しているのもそうだが、収集している、結局流れをフォローしているなど)を指す。大澤真幸氏の造語。

 Update #3

 
パーティー

 主人公(PC)を入れて6人。その外数としてテンポラリーに参加するキャラクターもありうる。コンパニオンの同行は強制されない。プレイヤーは望むなら単独で世界全体、物語全体を探索することができる。コンパニオンはプレイヤー(あるいは他のコンパニオンたちの)共鳴板として優れた仕掛けだと思っているが、ここで語られるのは、とどのつまりより大きな世界の社会的、政治的喧騒の中におけるPCの個人的葛藤の物語である。

フォーメーション

 
 クラスとパーティー・ベーストのタクティカル・コンバットの鍵となる要素は、フォーメーションである。古き良き時代のゲームのように、数多くの候補の中からフォーメーションを選ぶことができる。お望みなら自前のフォーメーションを構築することもできる。コンパニオンが移動するとき、精密なポジショニングのため、フォーメーションを回転させることもできるようにする。

キャラクター・クリエイション

 最低でも、プレイヤーはキャラクターの名前、性別、クラス、種族(サブ種族を含む)、文化的背景、生い立ち(トレイツ)、アビリティ・スコア、ポートレイト(顔写真)に加え、基本的なスタート時のオプション(クラスであれば、装備、スキル、能力(タレント))を選ぶことができる。キャラクター・アヴァターについてのカスタマイゼーションの詳細についてはまだ作業途上だが、それらも重要な点であることは理解しており、将来新たな情報を提供できると考えている。

コンパニオン
 

 Project Eternityにおいて、コンパニオンは物語上とゲーム・メカニズム上の両方の意味を有している。コンパニオンはプレイヤーの中心的葛藤である物語を推進する役割を負っている。コンパニオンの人格と動機づけは、物語が進行するにつれて枝わかれするようになっており、主人公との間で解決すべき葛藤を生む。主人公の行動や世界の動向に対して敏感に反応する。
 さらに、コンパニオンはプレイヤーに対してパーティー編成に関する戦略的マネジメントの選択肢を与え、それにより探索時、戦闘時、クエスト解決時のパーティーの能力を拡張することができる。当然ながら、最低でもクラスの数だけの異なるコンパニオンが登場する。上述のとおり、コンパニオンは物語上必須な存在ではないが、我々は、プレイ体験に大きな追加的要素をもたらすと考えている。

物語背景

 
 プレイヤーは、想像を絶するような恐ろしい超常現象がもたらす出来事を目の当たりにし、それによって他に例を見ない、難しい立場に追いやられる。その出来事によってもたらされた帰結を重荷として背負いつつ、自分たちの向かう先々まで追従して呪縛する、そのやむことを知らない力からプレイヤーが解放されるためには、あの時何が起きたのか調べ上げなければならない。

主人公の立場

 主人公キャラクターには、種族、文化的背景、性別、クラス、倫理的嗜好、人格、所属組織などいかなる条件も付されない。ある現象の犠牲者の立場であることだけがわかっている。その状況にどう立ち向かうかも君しだいだ。ストイックに自省的に振舞うことも、怒りに任せて邪魔する者たちをなぎ倒すのも自由だ。世界は君の選択によって様相を変化させていくが、ゲームは君が望むような方法でプレイする自由を与えるようにデザインされる。

種族
 

 我々はまだ開発途上であるが、おなじみの種族(ヒューマン、エルフ、ドワーフなど)から、あまり普通は見かけない種族(例えば「ゴッドライク」など)、あるいは本当に奇妙な種族?!まで広げているところである。種族とサブ種族はそれぞれ文化的に異なるが、お互いの間に摩擦や混乱をもたらす生理的(physiological)要素の違いも導入される。
 おなじみの種族(ヒューマンを含む)ですら、様々な民族のサブタイプ、国籍を持ち込むことにする。世界の種族はみな同じ場所から生まれ出たわけではなく、何千年もの間独立して発展してきたせいで、それぞれが大きく異なる、全くつながりのないグループになった。例えば、(原文のイラストの)ドワーフ・レンジャーは南方の寒帯地方の出であるが、北部の温暖な地方に棲む遠い親戚たちとは全く異なるのだ。

 さらにゲームには、孤立した種族や民族(ethnicities、エスニック・グループ)も導入されるかもしれない。外洋を越えた探索や文化的共生の結果、多くの種族やエスニック・グループが非常に長い時間をかけて混じりあうことになる。そうした民族間の交わりは、ときとして平和裏には済まない。種族皆殺しの歴史や、いつまでも払拭できない偏見・差別が多くの文化に内包されていくのだ。 

Update #5

 設定や雰囲気の構築はObsidianにとって、とても重要なことである。ファンタジー世界であっても、いかにもありそう(believable)なものを構築しようとしている。そのためには、住民、文化やそれらの間の紛争については、際立った特徴を有していながら、それぞれ密接にかかわりあっているものにすることが肝要である。我々はこのゲームに関するコミュニティにおける議論を眺めていて、ふたつの分野でより詳細な説明を求められていることがわかった。「ソウル」の性質についてと、この世界のテクノロジーのレベルについてだ。ここでは、文化的な性質はしばらく置いておいて、この世界の成り立ちようの基礎となる、これら二つの分野について詳述する。

ソウル(Souls)
 

 紹介ヴィデオでもほのめかしたように、Project Eternityの世界でソウルは重要な位置を占める。命の長さに定めのある者の世界(モータル世界、the mortal world)は、いまだこの「ソウル」がいかに作用するかについてすべてを把握しておらず、およそすべての文化圏において、「ソウル」について異なった解釈を行う形而上学、哲学の学派が存在する。一つはっきりしていることは、思考するソウルは、覚醒した生命界と神々の傍らで微睡む(まどろむ)煉獄界の間の終わりなき輪廻を渡り歩くということである。この微睡(まどろみ)は、「現実」界の何年間にも相当する長きにわたって続くこともあるが、ときとして非常に短く、ソウルがただちに次の新しい生命に宿ることもある。

 ただしここでいう輪廻は欠陥のない完全なプロセスなどではなく、ソウルは世代を重ねるごとに「破砕」(フラクチャリング、fracturing)と呼ばれる損耗から逃れることはできない。その場合、ソウルは数えきれないほどの数に変成することになり、そこからあまり良い結果は生まれない。一部の文化圏や個人は「強き」(strong)ソウルに重きを置く。「混じり気のない、純粋な」(pure)系統を有するソウル、過去を記憶している「覚醒した」(awakened)ソウル、聖なる国(the divine realms、天国かな)を旅したことがある「過客の」(traveled)ソウル、あるいは他のソウルと一つの肉体を共有しているソウルなどが「強き」ソウルにあたる。しかしながら、それらはまったく逆に扱われる場合もまたあるわけで、ネガティヴな差別の対象となったり、ときにはあからさまな暴力を呼び起こすこともある。

 魔法訓練、瞑想、儀式による覚醒、修験者の難行苦行などテクニックは様々あるものの、ある人々は彼らのソウルのエナジーを、尋常ならざる偉業を達成するため引き出すことができる。それらの能力はごくありきたりの超人的パワーから、爆発的な魔法のパワーまで幅広い。それら人々の肉体はパワーを引き出すための導管(conduit、コンデュイット)や蓄電池(battery、バッテリー)として作用しているかのように考えられており、パワーを供給する源は、彼らの周りの世界のどこにでもある(遍在している)と思われる「場」(fields)にうごめく、束縛されていない霊的エナジーであると思われている。

 この世界の哲学者、霊能者、科学者は、何千年もかけてこのプロセスの性質や目的について理論化を試みてきたが、一方では、答えを信仰に求めようとしてきた人々もいる。だが神々は、この輪廻には人々の与り知らぬより高次な目的があるのだという思想を啓発することはせず、真実を曖昧なままに放置し、ときには宇宙論的な虚言を広がるがままにし、一般の信者たちとパワーを得た選ばれし者たちを互いに争わせるなど、信者たちが抱く偏見を、自らの力を維持するために暗に是認してきたのであった。

 このモータル・ソウルの根源的な性質がなんであれ、この世界の人々は自ら目にすることができる次のような事柄については現実として許容している。すなわち、すべての死すべき運命にある者の肉体には感知可能なエナジーが含まれており、その宿る肉体がひとたび息絶えれば、それらエナジーはまた自らがその一部を構成する永劫の輪廻に進む。なぜなら、今までもそうであったということだけはわかっているのだから。

テクノロジー
 

 Project Eternityにおけるそれぞれの文化圏は、その立脚するテクノロジーの状況によって異なる。へき地の文明は、地球でいうところの石器時代や青銅器時代と変わらぬ状況に置かれているものもあるが、ほとんどの大きな文明の状況は、地球でいうところの中世時代の隆盛期あるいは末期に該当する。中でももっとも好戦的で強力な文明には、いわゆる文化的「ルネッサンス」を経たわけではないとしても、地球でいうところの近代初期にまで進んでいるところもある。

 そのことはすなわち、ほとんどの大きな文明においては、中世戦役時代の主要な武装がその発展の極みに達していることを意味する。たとえばそれらは、関節式プレイト・アーマー一式であり、様々な軍用刀剣類であり、戦槌、槍などの棒状武器、長弓、弩弓、発達した攻城兵器類などである。建築史上は、これらの文化は地球でいうところのゴシック様式を体得しており、垂直にそびえたつ搭状の構築物を有している。

 この世界でもっとも新奇なテクノロジーは、外洋航海が可能なキャラックようの船舶と、黒色火薬を用いた火器類である(残念ながら印刷技術はまだない、と付け加えておこう)。大艦隊と大商船団を有する文化圏は、世界の探索を進め、かつて未知であった土地や社会を発見し、新天地への移住を開始している。だがその熱心な意欲にもかかわらず、探索者たちは精力的な長距離の探索航海に踏み出すことができずにいる。大洋には巨大な生物が遊弋しており、もっとも堅牢な備えと武装を具した艦船ですら、それら怪物の致命的かつ克服不能な攻撃に耐えうるとはとても思えないからだ。

 黒色火薬を用いた火器類は、単発のホイールロック(鋼輪)式である。それらの武器は複雑怪奇な珍品奇品の類として扱われ、いまだ広く軍用に供されてはいない。その長い再装填時間は、一発で仕留めることができそうにない巨大な化物や、機敏に空を飛びまわる翼を有した敵や、不可視になる能力を有した敵を相手にしたときは、大きな欠点になると考えられている。それでも、唯一の目的のために火器類を利用する者たちもいる。ウィザードたちが通常多用する防御呪文、アーケイン・ヴェイルを近距離から貫通することができるのだ。アーケイン・ヴェイルは強力であるが、火縄銃やハンドガンから撃ち出される高速の飛翔物体にはうまく反応できない。その結果、従来ヴェイルやそれと似た呪文類に守りの多くを負っていたウィザードたちは、防御のため通常の鎧を装備することが一般的になっていった。

**********

 キャラクター・クリエーションや主人公の立場で触れられている内容は、オールドスクール派のDA批判をなぞっているようなものである。再掲すると。

"最低でも、プレイヤーはキャラクターの名前、性別、クラス、種族(サブ種族を含む)、文化的背景、生い立ち(トレイツ)、アビリティ・スコア、ポートレイト(顔写真)に加え、基本的なスタート時のオプション(クラスであれば、装備、スキル、能力(タレント))を選ぶことができる。"

"主人公キャラクターには、種族、文化的背景、性別、クラス、倫理的嗜好、人格、所属組織などいかなる条件も付されない。" 

 DA2ではここに挙げた項目のほとんどが自由に選べなくなっている。DAOですら「グレイ・ウォーデン」という組織に所属することは必須要件となっている。

 Project Eternityにはそういう縛りを「持ち込まない」と言っている。

 ただしこれにより、物語(正確には物語構造)は必然的に極めてジェネリックなものにならざるを得なくなる。いかなる氏素性、立ち居振る舞いの主人公であっても矛盾のない物語進行が要求されるわけだから当然でしょう。

 

 

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