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2012年12月13日 (木)

Bravely Defaultの勝手格付け

 せっかく最後までつきあったのだから、Bravely Defaultの勝手格付けでもしておこう。
 ネタバレはありますので、ご注意!

 古い格付け基準のうちから、今となっては陳腐化してしまった「みにげー」を削除。
 かわりにSkyrimあたりから入れていた「世界の広さ」を項目化。

ルール#1:世界はできるだけ広く。行動の自由を要求する!  
ルール#2:メインプロットはこの世の破滅の阻止。それ以下のテーマは小さすぎる。
ルール#3:サイドクエストがたくさんないといけない。
ルール#4:大事な仲間が死ぬ。その方が感動的だから。
ルール#5:ロマンス!
ルール#6:武器の山。持ちきれないくらいの装備の山と超レア品。
ルール#7:戦闘はリアルに!
ルール#8:会話は小粋に。
ルール#9:収集癖に答える。
ルール#10:主人公はできるだけカスタマイズ。

では、ブレイブリー・デフォルトの勝手格付け。

ルール#1:世界はできるだけ広く。行動の自由を要求する!  

△ プラットフォームの制約上、仕方がないでしょう。ダンジョンはもっぱら使い回し。
 最後のエンディングまでいきつけばある意味で「世界は広い」のだが、行動の自由はあまりない。 

 
ルール#2:メインプロットはこの世の破滅の阻止。それ以下のテーマは小さすぎる。

◎ もろ、ですね。しかも、味付けの仕方もひねっていて面白い。
  世界破滅ものの決定版のひとつになっちゃったかもしれない。

ルール#3:サイドクエストがたくさんないといけない。

△ これは考え方によります。ジョブを全部取ろうと思ったらクエストはほとんど全部Mustになるが、必ずしも全ジョブ取らないといけないわけでもないので、それにこだわらなければ多くのクエストバトルはオプショナルとなってスキップできてしまう。
 ただし、本編と合わせても、ヴォリューム感満載というわけではないですね。
 

ルール#4:大事な仲間が死ぬ。その方が感動的だから。

○ これもまた考え方による。ハッキリした「仲間」ではないものの、よくよく考えると必ずしも「敵」ではなさげなメンツを殺しまくっていく。
 最後のほうになると、なぜかあまり殺さなくて済む仕掛けになるのですが、なぜそうなっていくのかはとっても説明不足。
 複数の重要NPCの死は、それも全体の仕掛けの一部と思えばナットクできないわけでもないので問題なし。

ルール#5:ロマンス!

× 自分で何も選べません。他人のロマンスの覗き見が好きな人向け。

ルール#6:武器の山。持ちきれないくらいの装備の山と超レア品。

○ 持ちきれないほどでもないですが、かつてのFFシリーズを髣髴とさせるなかなか充実したラインナップ。多少差がハッキリしない装備も多い。

ルール#7:戦闘はリアルに!

△ ターンベースト方式でリアルさは出しにくい。
 「ブレイブ」、「デフォルト」の戦闘システムはとても面倒(オークワード)に感じられ、あまり気に入らなかった。
 フレンドの技を借り受ける(貸し出す)趣向は、まあまあ面白い。

ルール#8:会話は小粋に。

○ プレイヤーは何一つ選択できませんが、バンター(パーティー・チャット)は充実しているし、シナリオは結構いけてます。おふざけがあまり面白くない部分、お約束が陳腐すぎる部分などはあるけど。

ルール#9:収集癖に答える。

○ 驚くほど数が多いわけでもないが、全装備コンプや全モブコンプなどの趣向はある。ただし、さして難しくもない。
 自分自身CODEXのコンプができたかどうか定かではないが、微妙な変化まで反映されるのでなかなか面白い。
 CODEXのとある人物の「日記」の趣向も全体プロットに即していていい感じです。

ルール#10:主人公はできるだけカスタマイズ。

 
 × ジョブ制でパーティー編成に味付けできると主張することができるかもしれないが、結局誰がやっても最後に行き着くところは一緒。
 プレイヤーが主人公の会話や態度を選べるわけではないし、パーティー・キャラクターは固定でないとプロットの全体構成が破綻するので、いたしかたなし。

 おお、なかなか甘めの結果になりましたね。このとおりで本当に「ここがイヤ」と言いたい部分はあまりない。
 やっぱ、ぼんやり考えていた時に感じていたことと同様、このゲームの美点はプロットの妙につきます。
 コンバットで辟易するかもしれないけど、騙されたと思ってプレイしてみてはどうでしょう。
 友達見つからなくても、システムが4人くらいは貸し出してくれるらしいし。すれ違いも東京でならまだまだできています。

 以下は、その見事なプロットにミソをつけてしまったと私が感じる大きな不満について。
  
 残念なことに、せっかくの「世界の破滅の無限繰り返し(の予感)」というプロットを、いつの間にか「パラレルワールド」のネタにしてしまってる。
 最初の(正確には早い段階で選べるほうの)エンディングではその弊害も少ない。プロットはすんなりと収まるところに収まる。それでもそこそこの感動を呼ぶ。

 ところが最終的なエンディングの場合、ネット通信・フレンド登録の仕掛けを意識しすぎたためか、それぞれのフレンド(フレンド登録した他プレイヤー)のBDの世界を自分の(私の)BDの世界とパラレルな関係とみなしてしまうんだけど、これが逆効果どころか、せっかくのムードをぶち壊しにしてしまう。
 プレイヤーをクライマックスに没入(コミット)させるべきところ、ゲームをメタ的に引いて(デタッチして)見ることを強要してしまうんだ。
 開発サイドは、このアイデアは「しめた!」と思ってるんだろうが、実際やらされるほうにとって非常に興ざめです。みんな半笑いの顔にならなかったかな。
 Dragon's Dogmaのエンドロールにプレイ中に借りていたよそ様のポーンのうち代表的な者が登場するときは「うまいね」と感じた。それとまったく逆の「なんだよ」という経験。
 
 それとパラレル・ワールドは取扱厳重注意ネタ。

 「破滅の無限繰り返し」はまだ新鮮ですよね。そうした無限繰り返しを通じて、破滅のスパイスだかエキスだかエネルギーだかを獲得し続けた邪悪な存在が増長していくのって、「お、なるほどね」と思いません? 現に私は「お、スクエニ珍しくやるじゃん!」と思った。

 「パラレルワールド」はあまりに陳腐。しかも話は矛盾する(プロットホールが生まれる)。邪悪な存在はどこの時空にいたの? もしどこの時空でも存在できる(している)のであれば、このエンディングではエンディングにならない(またどこかのワールドで復活するわけだ)、そもそもどの時空にも縛られない超越した存在なら、どうして、こんなチマチマした邪悪を重ねる必要があるの? 一万回負けても、一回勝てば終わりでいいの?(項羽と劉邦の物語もあるからそれでもいいんだけどね) じゃあどうしてこの一回だけが成功するの? その理由は重要人物(複数)がワールドをまたがってやってきたからだとしたら、どうして今回に限ってそういうイレギュラーが発生したの? ただの偶然だったの? どうして他のワールドの正確に同じ時点に飛ぶことができるの? そのくせ、クライマックスで、この世界では最終決戦を迎えているのに、まだそこまで行き着いていない他のワールドの連中と交信できるの? 
 説明つかないことのすべてはクリスタルの未知のパワーのおかげでいいの?

 もちろん「無限繰り返し」のほうも、前をまったくそのままなぞる繰り返し(repetition)であれば、プロット・物語は一歩も前に進まないシュールレアルになるので、どうしても前とは微妙に異なる反復代入(iteration)を持ち込まなければならない。そこでも重要人物が前回以前のイタレーションから今回のイタレーションに送られてきた理由が必要なのは「パラレルワールド」と同じ。
 ただし、そのとある変化(変数)を代入したために、今までと違う特別な解(最適解)をもたらしたってことでナットクできる。またリニアプログラミングをご存じの方であればイメージが通じると思うが、代入変数を変えていくと解が徐々に最適解に近づいていく(余りも不足も減っていく)感じも、BDで散々繰り返しをやらされる間によく表現されているのだ。
 
 どちらもプロット上で同じ弱点を抱えているし、詳しい方からは「お前の言っているイタレーションは可変未来だから、結局パラレルワールド説じゃないか」という指摘もあるだろう。そのとおりで、広い意味ではどちらもパラレルワールド。
 ただ百歩譲ったとしても、「破滅の無限繰り返し」には「パラレルワールド」の見せ方のように「おいおい、いいところなのに、いきなりフレンド登録のことを思い出させるのかよ・・・」と脱力してしまうことはない。なにしろ「破滅の無限繰り返し」では主人公は常に自分自身(コミットメントできる)。「パラレルワールド」では全く同一人物に見えるとしても赤の他人(デタッチメントせざるをえない)。

 この味わいの大きな違い、通じるかなあ・・・。

 
 

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コメント

 確か「ブレイブリーデフォルト」のシナリオライターは「シュタインズゲート」などのシナリオを担当してたギャルゲ―出身の人ですよね。

 シュタゲもそうだけど、ギャルゲーには並行世界や世界がループする話が多いんですよね。「ever17」、「ひぐらしのなく頃に」、「cross channel」、「Fate/hollow ataraxia」などなど。
 もともとヒロインによってルートが分岐していくギャルゲーにとってパラレルワールドやループ世界という構造は親和性が高いんでしょう。

 まあ、ギャルゲーに限らず日本人はループものやパラレルワールドが大好きですね。ギャルゲーというジャンル自体がパラレルワールドものと言えなくもないですし。
 そういったものが好まれる理由は「第三者の審級」の撤退というものより、判官贔屓から派生して義経生存伝説が生まれたように、何百年も前から日本人の思想の根っこにこびり付いた何かだと思うんですよね。歌舞伎の題材なんかもラノベっぽいし。良い意味でも悪い意味でもこの国の大衆娯楽の嗜好は江戸時代から変わってないんじゃないかな。

 繰り返し(ループ)はコンピュータープログラミングと親和性が高い。むしろそれ以外でまず実現できない、ってのもありますね。ゲームは基本ループから始まったわけだし。
 ギャルゲーはどうして日本で生まれたか? それに答えるのは難しいのですが。
 鍵は日本人の大好きな「どこかここではない場所の、今の私ではない自分探し」かな。パラレルワールド、タイムトラベルも含まれるんでしょうね。

 日本人の大衆娯楽の嗜好が時代とともに変わる理由自体が「ない」ですから、昔からずっと一緒なんだと思います。そういう意味では文化を司る「言葉」を喪っていない(大きく変えずに済んでいる)幸運にも感謝しないといけない。だから日本が変われないってのもあるけど。ただ、時間感覚は文明化とともに大きく変容してしまった。

 リニアな(直線的な)時間感覚は西洋文明(進化とか進歩、発展とか理想追求)、はっきりいえばクリスチャニティからもたらされたものでしょう。もともとは日本人もサイクリックな(循環的な)時間感覚、同じことを飽きもせず延々と繰り返す時間を送っていたのだと思います。

 そういえば、かつての日本人は時間を計測する方法として距離に変換していたと読んで驚きました。地震の揺れの時間を記録したいときなど、徒歩でどこまで歩ける時間に相当するか、つまり距離に変換していた。地震はサイクリックな時間感覚とマッチしないイヴェントだったんですね。


 

 
 

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