フォト
無料ブログはココログ

« DD/ Free DLC | トップページ | Bravely Defaultの勝手格付け »

2012年12月13日 (木)

最強のCRPG?

 先日BioWareをリタイアされた共同創業者のおひとりムジカ氏がまだ現役のEA重役の頃、Skyrimからかなりインスパイアされたと述べていた。
 それを読んだ、単純で気が早い「ファン」が騒ぎ出す(泣き叫ぶ)ことになってしまった。
 次回作(その当時はDA2エキスパンション計画がまだ生きていたが、実際にはDA3)はThe Elder Scrollsの最近作の路線の模倣になってしまうのではないか、そしてBioWareの売りであるストーリー・ドリヴンなエピック・クエストという路線が消えてしまうのではないか、という心配。

 そんなことにはならないと再三開発サイドが否定していたが、人間ひとたび思い込んだらもう容易には考えを変えられないのは世の常。今でもDA3はSkyrimのようなオープンワールドゲームになると信じている人たちがいる。

 DAWikiのファン・ブログによれば、BioWareエドモントン・モントリオールのGeneral Manager(つまりDA開発現場サイドの実質的親分)であるアーリン・フリン氏がまたしても「DA3はSkyrimから影響を受けるだろう」とのたまったようで、いちど鎮静化したはずの山火事がまたくすぶりはじめた。あわてたDA3のプロデューサー、キャメロン・リー氏が「心配ないさ!」とまた火消しを余儀なくされているようだ。

http://dragonage.wikia.com/wiki/User_blog:IlidanDA/Skyrim_influence_on_DAIII_-_fear_not_for_the_story

 リー氏の呼びかけ、それからDAWikiのコメントのひとつが興味深いので、参照してみましょう。

**********
 
 やあ、みんな。

 BSNを読んでいると、DA3がストーリーを犠牲にして探索を主眼とするようなつくりになると心配している人もいるようだね。DA3はBioWareゲームだから、様々な場所で展開される、キャラクター・ドリヴンなエピック・ストーリーを強く打ち出すものになることは間違いないと言っておくよ。

 
 そう、私たちはSkyrimのような他のタイトルの砂場スタイルが、いくつかの世代を重ねるうちにどのようにこなれてきてゲームづくりの助けになってきたのか見て学んでいる。私たちもまたゲーマーだから、色々なタイトルを見ている。私個人は最近のタイトルでいえばAC3、Dishonored、XCOM、Dragon's Dogma、Dark Souls, Kingdom of Amalur、その他様々なタイトルを見ているし、その中には(RPGの)基盤要素を誇示するオールドスクール派のゲームも含まれる。

 だからといって私たちが開発方針の過激な変更を考えているわけではないが、それら全てのタイトルから私たちが望ましいと思うような要素を自分たちのタイトルに取り込んだり、影響を受けたりすることはあり得る。それはどんな開発スタジオでもやっていることだから、ご心配なく。やがてみんなに、Kickass(迫力満点)なBioWareのストーリー、クエスト、そしてキャラクターたちをお届けできることだろう。

 だから落ち着いて、ゲームを遊びながら待っていてくれ。 

**********

 私が気に入った読者のコメント。

**********

 DA2から復活を遂げる道。
  探索:Skyrim
  戦闘:Kingdom of Amalur
  ダイナミック・ボスバトル:Dragon's Dogma
  難易度:Dark Souls
  物語: Dragon Age: Origins

**********

 ついでに「マルチプレイ:Mass Effect 3」とか書いちゃうと、山火事上空からガソリンばらまくようなことになってしまうのかな(笑)。

 しかし、このツギハギのフランケンシュタインのモンスターが成立するのかというとしないのでしょうねえ。
 それぞれのタイトルの「売り」は、そこを尖がらせるために他の要素を縛り付ける(制約を与える)わけだから。

 DDのボスバトルを実現するためには、コンバット・デザイン以前から根本的に設計しないといけないが、Skyrimで実現できるとも思えない。
 DSのあり得ない緊張感は、DAOなどのようなNPCの長い説教や会話とそぐわない。
 KoARにしたって、コンバットを研ぎ澄ました分、MMOからの借り物のワールドデザインに手を付けることができなかった(納期の問題)。

 
 私個人は、そういう尖った部分を有する様々なタイトルが競い合っているほうが健全だと思うし、(申し訳ないが、実は申し訳ないとひとつも思っていないが)シューターのような単純なジャンルではなく、RPGジャンルの奥深さを示していると思う。
 反面教師のMMORPGは、WoWとそのクローンが独占状態になってしまったわけだから。

 そして、和製タイトルがふたつも入っているのは、いい感じですねえ。リー氏にとって、ニンテンドウマシン、PSP、Vitaなどポータブルのタイトルは視野に入っていないようだ。Mass Effect 3はWii Uで出したのではなかっただろうか。
 DDとDSはそれぞれ尖がりすぎなんで評価が大きく分かれるだろうけど、もう一個和製フランチャイズに育ちそうなタイトルなんか出ないかなあ。FFXIIIVersusじゃないだろうが。それともニンテンドウ方面から出て、ついにWii Uを買わざるを得ない羽目になるのかな?
 

 そういえば西洋エスニック・ジョークにありますね。

 例えば男性にとっての理想の生活。今ではちょっと通用しない面もあるかもしれないが。

 
 住居:アメリカ
 衣服:イギリス
 料理:大陸国
 結婚相手:日本

 男性にとっての最悪の生活。
 

 住居:日本
 衣服:大陸国
 料理:イギリス
 結婚相手:アメリカ

  
 では、最悪のCRPGは?

 探索: DA2 (マップ使い回しはBravely Defaultだって他のタイトルだってそうなんだけど)
 戦闘: FFXIII  (いまだにあれは謎) 
 会話: Dark Souls (基本ないからね)
 ロマンス: Dragon's Dogma (勝手にバイセクシャル)
 エンディング: Mass Effect 3 (VGAのベストRPG受賞したんだね、ケーシーよくやった)

 そこまでうまくオチをつけられるわけないじゃない!
 

« DD/ Free DLC | トップページ | Bravely Defaultの勝手格付け »

Dragon Age 3」カテゴリの記事

The Elder Scrolls: Skyrim」カテゴリの記事

ゲーム」カテゴリの記事

コメント

Skyrimや前作のOblivionがあんだけ探索や種族選択に関してやりたい放題できるのも、会話やロマンスやらプロットやらの部分を薄めにしてるからこそですしね(ドラゴンボーンが獣人でもエルフでも、大筋には影響しないから)

ただ、BSNのスレ見てて思うのは、コンパニオンが主人公の意思決定に異を唱えたり、自分の立ち位置を主張したり、ストーリーに影響を及ぼす事を好かないプレーヤーが意外に多い。「バッドアスはやりたいけど、コンパニオンには嫌われたくない!」っていう割と無茶苦茶な要望もチラホラしてますしね。

そう考えると、予め主人公の人格が固定されてる日本の多くのRPGって、一番コンパニオンを連れて歩くのに適した形態なのかも、と思ったりします。

>コンパニオンには嫌われたくない

 さらに言えば、「フォロワーはうざいからいらない」という主張も(声のでかさだけなら)かなり強いですね。Project Eternityの開発もフォロワーを一切使わない選択肢を持つといっているし。

 以前ライターのゲイダーさんが言っていました。主人公の言動のなにかにつけて「ごもっとも!」、「おっしゃるとおりです!」と追従する太鼓持ち、イエスマンのキャラクターをわざと出したら、抜群の人気だったそうです。
 DA2ではヴァリックが近い。回想物語の語り部ですから、ホークと仲たがいしちゃいけないので当然なんですけど。
 DAOでは全コンパニオンに主人公との関係の「破局の瞬間」が用意されている。私なんかそっちのほうが好き(破局を発現させたいわけではないが、可能性があるだけでいい)ですが、それにも批判的な声はありますね。

 
>日本の多くのRPG

 上にも関連しますが、あちらでは「主人公一人旅」が好まれるんですよね。3名以上のパーティー制RPGはあちらでは本当に数えるほどしか残っていませんが、和製ではそうじゃないほうを探すのが難しい。
 あちらの世界ではThe AvengersでもWatchmenでも、ヒーロー複数集まればまず主義主張でいがみ合い、仲たがい、縄張り争い、愛想尽かし、そっからはじまりますもんね。そんな人間(ヒーロー)関係で悩むくらいなら、いっそひとりきりで世界を救ったほうがいいわけだ(笑)。

 日本のRPGの主人公の問題は、どこかもにも書きましたが「正直、朴訥、異性に疎い」みたいな、そんなに面白くない?無色透明なキャラクターになってしまうんですよね。バッドアスはあんまりいませんね。


 

 バッドアスどころか、JRPGでクリスチャン・ベールやロバート・ダウニー.jrが演じるような癖の強い主人公って、絶対ありえませんよね(笑)
 
 ただ、あっちで男性ユーザーに人気の、"正義の"バッドアスや一匹狼って、ある程度のご都合主義が許されてる映画やドラマでしか成立しないんですよね。そもそも、顔を顰めながらも世話を焼く/諌める脇役がいないと成り立たないキャラですから。でも、肝心のユーザー側がゲーム中でNPCに間違いを諌められる事、世界観に順応させられる事に慣れてない。これはセダス無神論の騒動にも通じると思いますが、なまじ用意されてる選択肢が豊富な分、主人公が超法規的/常に最善の選択を選んで「ほら、俺/私のcoolな判断で世界は救われたんだ」とのたまう存在でないと納得できない。これがDAの抱えるジレンマなんじゃないかなと思います。
 ある意味で、あっちのユーザーが求めてる主人公像って、JRPGのそれよりも、没個性的で無色透明なキャラかもしれませんね。スターキラーみたいな。

 アンリーシュドはプレイしていないので存じ上げないのが残念なのですが。お願いだから、これ以上私にゲームを薦めないで(笑)。

 ぶっちゃけると、プレイヤー・観衆側の成熟度合の違いですかね。
 やっぱ全体的に「若い」のだと思います。んーと、あちらの母集団が若い方に偏っているのではなく、こちらでは「未熟者」と呼ばれるのを過度に恐れて発言しない層が平気でふつうに発言する。
 だから正しくは発言者の成熟度合の違いか。こちらではディスカッションの許容度が狭いということでもあるか。

 ご指摘のとおり、物語の味わい方として「自分の言動で世界が(物語進行が)変わる」ことしか認めない人たちがいるんですね。
 「世間はそんなに甘くない」、「世界は不条理で残酷」なんて事実を見せつけられる、無力感、無常観、それこそビターな展開を目の当たりにしてよしとするのは割と大人の味わい方だと思いますが、それは許せない。
 前者が「没入」(コミットメント)で、後者が「達観」(デタッチメント)に近い。何度もくどく言っていますがその両方がないと良質の物語
体験とは呼べない気がする。
(もちろん、現世の非情さにほとほと愛想が尽きているからゲームに逃避しとんじゃい、という意見はあるでしょうけど・・・)

 
 Mass Effect 3のエンディング騒動でもそうですが、「マイ・ストーリー」、「マイ・シェパード」の行く末が「銀河文明の運命」に優先する。いわゆるセカイ系とはちょっと違うけど前のめりすぎ、没入しすぎですよ。

 DAOのグレイ・ウォーデンの唯一の目的はアーチディーモン打倒。 「イエイ、俺たちで打倒したぞー!」で満足できる。
 これにはだからあまり文句を言わない。おこちゃま英雄伝説に文句を言いたがる層向けにも闇の約束エンディングとか、崇高なる犠牲エンディングとか用意されているし。なんと仇敵ローゲインをリクルートするという大技もあるしね。

 一方、DA2で大騒動にただ巻き込まれたホークの物語は、運命に翻弄されるだけの「不可避」(イネヴィタブル)な物語、家族もコンパニオンもみんなひっくるめて「喪失」のオンパレードとなってしまう。これにはナットクできない。

 
 Skyrimなんて、どんな主人公でも同じ皮肉を言うし、同じジョークをとばす。でも誰もそこには文句を言わないんですね。
 ポイントはそんなところにはなく、膨大な行動の「自由」を享受できるから満足なのでしょう。

 
 主人公のVOは必要ない、ダイアログホイールのパラフレイズ(セリフを要約した短文)は必要ない、種族限定は許せない、コンパニオン同行を強制されるのは勘弁、登場人物全員とロマンスの可能性がないのはおかしい、全部同じテーマでしょうね。

 BioWareが大変なのはプレイヤーに対する「行動の自由」という幻想の与え方、見せ方がAAAタイトルでは難しくなってきてるということでしょうか。
 いわゆるプレイヤー・エージェンシー論ですが、長くなったのでそれはまたの機会に。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1586985/48311055

この記事へのトラックバック一覧です: 最強のCRPG?:

« DD/ Free DLC | トップページ | Bravely Defaultの勝手格付け »

2017年9月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30