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2012年12月13日 (木)

お嬢と騎士

 コメントいただいてネタもうけてラッキーと思って書き始めたが、すごい難産。

 こんな話でした。

 ファンタジー・サイファイ系メディアのギャルズのうち、個人的に次の二分類がストライクゾーンなんですよね。
 1)お嬢
 2)女性騎士(処女騎士、パラディン)

 そうでもないのが二分類。 
 3)姫・神官 
 4)姐御(やさぐれ系含む)
 

 論外なのは。
 5)姉妹(あるいはロリータ)
 6)母(あるいは人妻)

 これは網羅的なリストでもないし、軸も違うものが混ざっていますね。それぞれ排他的でもない(たとえばお嬢と姫の区別はなんだろう? やさぐれなお嬢だっているだろう)。もちろん「萌え」のリストでもない。ましてや「ツンデレ」も関係ない。

 また、完全に男性目線である。女性目線(書き手が男性だから本当はそうでもないのだろうけど)のモデル、たとえばエヴァのマギ、科学者、母、女(妻・愛人)の三元論とは違う。大体「ツンデレ」自体ほとんど生息していない、男目線の都合のいい妄想でしかない。(そんなツレナイ素振りでも、どうせ俺のことが好きなんだろ? バッカじゃなかろか)

 これも何度も書いているだろうが、かつて私の目からうろこがボロボロ落ちたのは、エヴァのふたりのヒロインについての論。
 アスカ・梶原一騎系・武闘系、レイ・手塚治虫・幻想系という1970年代あたりからの日本漫画の系譜のふたつの大きな潮流に絡めたもので、それは掃いて捨てるほどあった凡百のエヴァ論の中では確からしさが高いと感じた。同時にそういうふたりのヒロインを配した製作者側の才能もすごいと感じた。

 
 そして、アスカ・お嬢系、レイ・騎士系でもあるわけですね。実はシンボル・カラーリングの赤・白(あるいはブルー)ってのも意味がありそうだ。
 ですから、上述のお嬢と騎士という二大分類は、私の個人的趣味ではなく集団妄想の類に支配されているのかもしれません。ただ乱暴に言っているだけで、じっくり検証が必要だけど。

 男性ヒーローにだって二元論はある。ただ正直こちらの話は面白くない。どのくらい面白くないか説明するのさえ面白くないのでしたくないけど、仕方がないのでやる。

 男性ヒーローの場合は、大鳥のケンとコンドルのジョーの組み合わせでほぼ言い切れるように、ロウフル(秩序)・パラゴンか、ケイオティック(混沌)・レネゲイドかという大分類でほぼ説明終わり。こちらもシンボル・カラーは前者が赤(あるいは白)、後者が青(あるいは黒)であることは戦隊ものがお好きな方には言うまでもない掟。

 とっても貧困なことにこれ以外の軸はまずない。一般的には学級委員長(生徒会長)対ケンカ番長の構図だが、「野生脳筋バカ」と「インテリ貴族」もこの軸の変化形で説明できちゃう。アクエリオン(変化形である)だって、最近の仮面ライダーだって(実はほとんど知らないけど)まず説明可能。

 というか、読者が男性大多数の時代が長かったこうしたジャンルでは、男性視点の物語がほとんどなので両雄並び立たないことのほうが多い。主人公は朴訥、実直、女性関係に疎く(だからと言って女性嫌いではない)、不撓不屈の精神の持ち主というのが通り相場だ。優等生のいい子ちゃん。

 FFの中では7が今でも絶大な人気を誇っているそうだが(玄人筋では6の評価が高いのだそうだ)、主人公の造形は上の定石をひねっています。ほかは(1はともかく)全部当てはまりませんか。4の暗黒騎士だって一方の優等生の端からもう一方の端にリープしただけだし。

 ジャンル作家に女性の書き手が増大している今なら私の知らないだけで、女性目線からの今までとは異なる斬新な男性主人公像が描かれているのだろう。でもきっと(男性にとって)おぞましい世界だからあんまり知りたくない。

 
 さて、このブログのメインテーマであるBioWare系の作品からコンパニオンを中心にリスト化してみよう。
 表がばらけるとめんどいので、メイン・コンパニオンに下線、テンポラリイ・コンパニオンは無印、(コンパニオン以外の重要人物)はカッコつきとしました。

 1)お嬢:レリアナ、タリス、(シャレイド)
 2)女性騎士:(サー・コウスリン)、アリアン、(カッサンドラ)、ジャネカ
 3)姫・神官:リリィ、(イゾルデ)、(アノーラ)、メリル、(エルシナ)
 4)姐御・やさぐれ:モリガンシェイルヴェラナイザベラ
 5)姉妹・ロリ:シグルーン(ああ見えてまだこどもです)、ベサニー
 6)母・人妻:エレサ・クースランド、ウィンアヴェリン、(マレサリ)
 7)?:(フレメス)

    
 正直に告白すれば、このリストを埋めるだけでうんうんうなってしまった。
 DAシリーズのヒロインたちは見事に定石を避けていることがわかる。下線のキャラクターがリストの下のほうに寄っているのがおわかりか。

 レリアナは見かけお嬢であるように「訓練」されただけだし、タリス、メリルもキャラのノリだけで分類しているが異論も多そうだ。
 女性騎士なんて惨憺たるものだ。女性ウォーデンもテンプラーも主役級で登場する小説はともかく、ゲームには主要人物としてほとんど登場しない。アヴェリンはこっちでもいいんだけど、やっぱ人妻のモデルとしての役割のほうが強いですね。

 姫はアノーラがいるから形になっているが、定番のお姫像から180度かけ離れている。
 やさぐれとか、母・人妻とかやたら多いのだが、モリガン、シェイルも果たしてそこでいいのか議論がありそう。

 私のお気に入りの最初のふたつの分類のキャラクターでストライクなのは、変化球だがかろうじて外角低めに入ってるレリアナくらい。騎士ではカッサンドラがコンパニオンにならないので選びにくい。

 DAシリーズのキャラクター造形は古典的ファンタジーの定石には乗っからないという世界を頑なに貫いているということがわかった。
 こんな変化球の嵐で、まっとうなロマンス相手を探せというのも土台無理な話であることもわかりますね。 

 ではMEシリーズ(すでに続けるのが怖くなってきている)。

 
 1)お嬢:タリリアラミランダ、(ケリー)、EDI、(サマンサ)
 2)女性騎士:アシュレイサマラ、(ヴァシーア)、ナイリーン
 3)姫・神官:(メイトリアーク・ベネジア:リアラの母)
 4)姐御・やさぐれ:ジャックモリンスカスミ、アリア
 5)姉妹・ロリ:チャクワス
 6)母・人妻:(クローガン・マザー)

 こっちの分布はまだいい感じだ。

 こちらもいくつか説明がいるのだが、特にリアラのキャラクターにはお嬢様、科学者、シャドウブロウカー、そして被差別の対象であるアサリ・ピュアブラッドなど色々な側面がある。一概に分類しにくいキャラであるし、それ以前に「アサリ」キャラクターは本当は女性ではないですね。サマラやアリアなど含めここではアサリも女性扱いとします。

 とはいえ、DAの破天荒さに比べるとMEはまだわかりやすい(定番に近い)布陣ですね。お嬢キャラばりばりのタリ、ミランダ、EDI(もここでいいと思う)、リアラもお嬢様を強調すれば、お嬢マニアにはたまらない布陣だ。

 ミランダについてはあるいは「姫」でもいいかもしれない。MEには本当のクイーン(ラクナイ・クイーン)を除くとあまり姫キャラは出てきません。先進文明はみな民主主義で、モナーキー、君主制は「野蛮」とみなされてしまうから。

 騎士で言えば、アシュレイ、サマラが典型的なバトル・クイーンだし、前者は(プレイ内容によるが)後にスペクターに推挙されるし、サマラはD&Dパラディンの役どころである。敵でもよければLair of the Shadow Brokerに登場するアサリ・スペクター、ヴァシーアも忘れ難い。Omegaに登場するキャラでもナイリーンはここだ。

 MEはお嬢キャラだけではなく、姐御キャラにも事欠かない。姐御はアリア、やさぐれならジャックで決まりだが、カスミもいるし、アサリのギャングは大抵ここに入るだろうし、いちいち数え上げていくとここは極道の妻たちみたいな感じになる。

 チャクワス軍医は生涯独身のはずなので、ノルマンディの「母」扱いは気の毒だから、シェパードの「姉」扱い。でもジョーカーとの関係では「母」なんでしょうかね。

 勢いでほかのタイトルもやってしまおうと思ったのだが、どうも私のお嬢・騎士セオリーに当てはまりそうなのはJRPGだけかもしれない。

 もう少し時間をかけて考えます。  

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コメント

>DAシリーズのキャラクター造形は古典的ファンタジーの定石には乗っからないという世界を頑なに貫いているということがわかった。
 こんな変化球の嵐で、まっとうなロマンス相手を探せというのも土台無理な話であることもわかりますね。 

ううん、また要らないこと言ってごめんなさいですが、今、というか70年代くらいから、オールジャンルで、その定番分類下方修正(姉御シフト)てのが、むしろ定番では?
変化球というより、今のベタなキャラ設定だと思ってます。で、それは悪いことじゃない。
biowareは、「古典的」RPGの定番でないキャラを、というかゲームでも他ジャンルではとっくに定番になってるキャラ構造をやっとゲームの古典的RPGの世界に持ち込んだ。それが売りだった。私はそう思ってます。

後、その図式を観る場合、そのヒロインの立ち位置が「父方」「母方」のどっちの血筋で強化されてるかってのもありますよね。ファンタジーは血統主義が根幹にあるので、大雑把に言えば、秩序=父系、反秩序(カオス)=母系、出所不明=穴馬orそう重きをおかれてるキャラじゃない。その点では、DAはかなりちゃんと古典的定番を踏んでるw。(イザベラが家族のことで唯一言及するのは「母」のことなわけで)

>定番分類下方修正 

 日本では古典的世界が永久固定だと思ってました。JRPGでこんなリスト化しても定番だらけで面白くない場合がほとんど。
 下方修正の潮流があるなら、大げさに言うならフェミニズム、商売上は女性読者層の獲得とか、陳腐化対策とかが理由で、結果言われるとおりメタ的に陳腐化してるんでしょうけど。
 で、相対的に地位が下がって「社会的に虐げられている」と感じた(白人)男性がネットなどで騒ぎ出すパターン。これも顕在化してますね。

 イザベラは確かに母親のことしか語っていませんね。その視点は面白いですね。DA2のコンパニオンは(DAO以上に)とにかく家族・兄弟姉妹(それを失ったことを含め)絡みのネタが非常に多いので、個人的には辟易するくらいでしたけど。絆もしがらみも。

 そういう意味じゃ自分自身、やさぐれ(宿無し)、ケイオティック、ローン・レンジャー志向が強いのかもしれない。

我ながらしつこいw。

私はJRPGはその定番&血統絶対主義が苦手で、まったくしません。大体、普段から、ゲームも、大人か、男らしいかのおねいちゃんが出て来るのしかやらないのでw。

>DA2のコンパニオンは(DAO以上に)とにかく家族・兄弟姉妹(それを失ったことを含め)絡みのネタが非常に多いので、個人的には辟易するくらいでしたけど。絆もしがらみも。

同意です。お前の妹の事なんか知るかよ、という気にもなりましたw。

私も基本、独立愚連隊組が好きなので、DA2は特に、メインドラマの性質上からも、やさぐれ集団、ようわからんけどホーク、あんたについてくぜ色を強固に出してくれたら、もっと盛り上がったし、楽しめたものを、というのが一番正直な実感です。要するに、ザブングルでいいだろう、ザブングルでという。

 うーん、ザブングルまで持ち出されるとこちらも気合入れて答えざるをえないわけなんですけど・・・。
 
>ようわからんけどホーク、あんたについてくぜ色

 これこれ、まだDA2のゲームを手にする前、物語のコンセプトだけ聴いて全く同じ考えを抱いてましたよ。
 私の場合は「清水の次郎長」を想起したのだけど(笑)。
 きっと任侠道物語にするんだろうなあ、と思っていた。予告トレイラーのホークもそんな感じのバッドアス風情だったし。

 任侠というと大抵の日本人は勘違いするので断っておくと、仁義を重んじ、困難な立場や逆境にみまわれた他人を放置できず、体を張って救おうとすること。ネット辞書gooによれば
「弱い者を助け強い者をくじき、義のためならば命も惜しまないといった気性に富むこと。おとこ気」
 木枯らし紋次郎の「あっしには係わりのねえこって」という得意のつぶやきは、「どうせ係らざるをえねえんだろうな」という諦観。
 無一文から立身出世する物語というからそういうのを期待したんですけどね。
 
 蓋を開けてみれば、デフォルトの野郎ホークは次郎長親分どころかMITかどこかの数学教授みたいな顔つきだし(フィーメール・ホークは気に入ったけど)、期待した任侠道の部分は非常に薄味になってしまった。
 もちろんホークは任侠ぶりをさかんに発揮してるんです。なんのコネもない見ず知らずの街にやってきて名士にまでのし上がるには、それ以外の方法は体制(テンプラー)べったりしかないんですけどね。
 どうしてピントがずれちゃったのかね?
 
 ザブングルは仇討ちの物語の一方で放浪譚だから、やさぐれ軍団がうまく表現できるんでしょうね。
 三日逃げ切れば犯罪はすべて不問なんて極端な設定も生きる。

 カークウォールの街が少し狭すぎたかな・・・。 

>どうしてピントがずれちゃったのかね?

それはカークウォールの面積とかオン・ザ・ロード話(まあ、確かに独立愚連隊はその方が展開しやすいですが、定点ものでもできますし)か否か以前に、ダイアログのあちこちから滲み出る「言い訳がましさ」のせいかと、私は思っていますw。
諸般の「大人の事情」は私も重々理解しておりますが、それがダイレクトに反映してる感じですね。結果、説明台詞が増え、それをブラッシュアップする暇もないもんで、単に言い訳がましくなり、それに比例して、各キャラのお子様度アップ。
つまり、ホークが如何に親分たろうとしても、パーティメンバーの方が、「おかあさん」(PCが野郎でも、おとうさんではないと思う)か「ベビーシッター」を期待しておるように思えては、決して任侠は発動しない、と思うのです。

○○主犯説は私も大嫌いだし、取りませんが、実際、ライターの中には明らかに任侠にまるで興味なさそうな人も居るし、その辺をまとめるのがメインライターの仕事だけど、多分、そんな暇もなかったんだろうなと。

ホント、しつこく引っ張りました。ごめんなさい(汗)。

 ベビーシッター。なるほど、そんな感じもありますね。任侠と紙一重ともいえるんですがね(笑)。

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